徒然なるままに、一旅客の戯言(たわごと)
*** reminiscences ***
PAXのひとりごと
since 17 JAN 2005


(since 17 AUG 2005)

路面電車か…、富山へ飛びますか

 富山市でLRT: Light Rail Transit (軽量軌道交通)が開業したそうです。富山、1年過ぎてしまったからまた飛びたいなぁ....。

広島電鉄のLRV運転席からタイトル画像は数年前に広島を訪れた際に広電宮島口(※宮島厳島神社観光が目的でありましたよ)で撮影した「広島電鉄」の超低床電車(LRV: Light Rail Vehicle )です。

路面電車と言って侮ることなかれ、速度計に刻まれた最高速度は時速80kmです。
広島電鉄LRV速度計
勿論、専用軌道区間でなければそんなに速度は出しません。路面電車区間で爆走された日には、事故は必至ですからね。

このLRT、殊にバリア・フリーに配慮したLRVはヨーロッパでは随分と前から普及しており、町の景色に溶け込んでいます。

昔のことですが(何せ20世紀でしたから)、ヘルシンキを訪れたときには、街外れのホテルから街中散策にでかけるのに路面電車(トラム)には随分とお世話になったものです。

さて、鶴社は撤退してしまいましたが、羽田-富山はお天気が良ければ絶好の観光フライト路線と言えるでしょう。

羽田を離陸した機は、ZAMA SEVEN DEPARTURE をトレース、東京湾内で高度をかせぎながら右旋回、鶴見つばさ橋上空付近では既に 13000ft (約4000m)以上まで上昇しなければなりません。

この ZAMA SEVEN DEPARTURE は、管制サイドではこれから夏場にかけて機体の上昇率が気になるところですし、PF: Pilot Flying には、長い時間右旋回が求められるので Manual Control で飛ばしているときには、一定したバンク角維持(Boeing 777の場合は25度)の技量が問われるところであります(むしろ胃が痛いのは PNF: Pilot Not Flying のライン教官の方かな)。

客席の窓からエルロンの動きを見ていると、大体だれが操縦しているのかが解ります(Autopilotくんも含めて)。

FD: Flight Director をフォローしようと懸命に舵をバタバタ動かすのはいただけませんな。エルロンと一緒にお客様の首も振れてイヤイヤしてしまうというものです。

Fly by Wire 機であることとも関連があるのでしょうが、Boeing 777 では "Rate Command/Attitude Hold" という制御則( Control Law )があって、FD Command Bar を中央にもって来ようと操縦桿をいじるより、いっそ手を離してしまった方が良いのです。そうすれば Rate Command/Attitude Hold に則って、Pitch と Bank が維持されますよ。

随分と脱線してしまいました。引用記事は路面電車だと言うのに....。

そうそう、羽田を離陸して ZAMA SEVEN DEPATURE で上昇し続ける機は、座間無線標識( DF NDB :相模原市)上空で進路を北西にとり、一路松本( MBE VORDME )へ向かいます。
※九州や西日本(2月に開港した神戸空港もこのルート)へ向かう便は、DF NDB で西に変進し、富士山のちょっと北側を通って名古屋( KCC VORTAC )へ向かいます。
諏訪湖
羽田から富山までの飛行時間は50分足らずなので、それほど高高度までは上がりません(大体は FL240, FL260 )。[高高度の方が巡航時の燃費効率は良いのですが、フライトの殆どが上昇と降下ではねぇ]
(羽田から富山のフライトでは FL240 がこのルートの下限高度となります[ ZAMA SEVEN DEPARTURE / MATSUMOTO TRANSITION では、松本無線標識 MBE VORDME の手前約65kmを FL240 約7300m以上で飛行する旨の制限があるため])
それに加え、座間から北西に向かうこのルートでは、南アルプスや諏訪湖、松本盆地、北アルプスの山々など変化に富んだ絶景を楽しむことができるのです。

松本空港を眼下に

※二つの写真は、右上が「東側から見下ろした諏訪湖の風景」で湖畔に広がる諏訪の街並みも写っています。
左上は、「松本空港の北側上空からの松本盆地の風景」で、ちょうど真ん中に松本空港の滑走路が見えます。

北アルプスの山々

そうこうしているうちに、機は高度を下げはじめ、富山湾の上空でほぼ180度旋回するとともに高度を下げ、富山市市街地上空を通過して、神通川沿いの富山空港へ着陸します。

富山空港に並ぶ青社と鶴社の767


今年は雪解けが例年よりも遅いらしいですね。残雪のアルプスの山々を左手に羽田-富山、お勧め路線の一つです。

で、富山に着いたら是非“富山ライトレール”で路面電車の旅も...。


次世代路面電車、そろり出発進行…富山市 (読売新聞) - goo ニュース
 大型連休初日の29日、富山市では、既存のJRの線路を活用した次世代型路面電車(LRT)が運行を開始した。Photo from goo News
立山連峰をイメージした白を基調とした新車両が残雪の山並みを背に市内を走行し、観光客らを楽しませた。

 路面電車は2月末に営業を終了したJR富山港線の6・5キロのほか、道路上に新設した1・1キロのレールを使用。低床、低騒音が特徴で、市の第3セクター「富山ライトレール」が運営する。

 午前5時57分発の始発電車には徹夜組も含めた約150人が並んだ。挙式予定のカップルが運転士に記念の花束を贈った後、電車は静かに出発した。


次世代路面電車が発車式 富山、JR路線引き継ぎ初 (共同通信) - Yahoo! ニュース
 全国で初めて、JR路線を引き継ぐライトレール(次世代型路面電車、LRT)として再出発する第3セクター「富山ライトレール」(社長・森雅志富山市長)が29日の本格開業を前に28日、富山市の始発停留所で発車式をした。
 公募で「ポートラム」と愛称が付いた車両はすべてがバリアフリーに配慮した低床型。立山の新雪をモチーフにした白い車両が滑るように走りだすと、沿道の子供たちから歓声が上がった。
 JR富山駅と富山港近くを結ぶ路線は全長7・6キロで、2月末に営業を終了したJR富山港線の線路を譲り受け、さらに1・1キロの軌道を新設した。将来は同駅南側を走る路面電車と接続する。
 LRTは低床型車両を導入し、乗り降りが簡単になるよう停留所を改良するなど人に優しい設計で、大量輸送も可能。国内では「広島電鉄」などが導入している。

(共同通信) - 4月28日20時10分更新
Comment ( 2 ) | Trackback ( 0 )