徒然なるままに、一旅客の戯言(たわごと)
*** reminiscences ***
PAXのひとりごと
since 17 JAN 2005


(since 17 AUG 2005)

成田は遠くにありて想うもの...

 明日から久々のINTLです(短期間ですが)。

神奈川から成田は何とも遠いです。本来なら、前泊したいところですが、認可が下りずに明日の早朝移動です。

チャートも用意して予習したし、後は明朝、気象FAXをプリントアウトすれば準備OKです。

PCは持参しないつもりなので、暫し癒しのモードに突入します。

では、
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夏休み期間中に国内線をご利用される方に

 各地で梅雨明けが進み、学校ももうすぐ夏休み。この夏休み期間中、飛行機を利用して帰省や家族旅行を計画されている方も多いと思います。

そこで、利用者の観点から思いついた快適な旅のコツについて書いてみます。


1)すべからく時間に余裕を持って行動する。

これは、出発地の空港へ向かう段階から始まります。主たる要因は、
 -空港の混雑
 -空港へ向かう交通機関の混雑
です。

出張などで通年、同じ時間帯の同じ区間を利用することが多い小生ですが、季節ともにお客様の層が明らかに変わります。普段、何でもないときは約30~40分前のチェックインを目指して、それプラス5分程度、つまり約40分前を目処の空港着を目指していますが、夏季繁忙期はそれに+30分から状況によっては1時間程度余裕を持たせています。

RJTT_Early_morning

時間的余裕がなくなると、精神的にもイライラしてきますし、つまらない忘れ物(物を落とすことに限らず、電話一本入れるの忘れたとか)が多くなります。
時間と心に余裕を持って行動しましょう。


2)チェックイン後は速やかにセキュリティ・チェックを済ませる

この時期、混雑が予想されるのは、チェックインとセキュリティ・チェックです。
チェックインに関しては、自動チェックイン機が主流になっておりますが、不慣れなお客様が増えるためか、普段以上に時間を要します。
また、セキュリティ・チェックは、高速道路の料金所と同じで、時間当たりの最大処理頭数に上限がありますので、お客様が増えれば自ずとボトルネックになります。
長蛇の列をなすことも少なくないと思いますが、折りしも英国でテロが発生し、セキュリティも厳しくなっているので、ここは我慢して並ぶしかありません。

RJTT_Morning_Security_Briefing

チェックインを早く済ませると、ある隠れたメリットを享受できる場合があります。
航空会社はある程度の予約キャンセルを見越して、オーバーブッキング(実際の供給座席数よりも多めに予約を受け付ける)をしている場合があります。このような場合、原則として早めにチェックインしておけば、「お客様、実は....」とか「カウンターまでおこし下さい」とかを避けられます。オーバーブッキング枠で予約が入っていたとしても、チェックインが早ければ予約を入れた希望する便に搭乗できます。

【注意】オーバーブッキングなどの際のオフロード・プライオリティ(搭乗をご辞退願って、別便への切替をお願いする優先順位)には航空会社社内の独自の規定があります。
早めのチェックインが搭乗を100%確約するものではありません。例外も起こり得ますのでその際には航空会社の指示に従って下さい。

早めにセキュリティ・チェックを済ませて搭乗エリア内に入ってしまっても、カフェやお土産店、空弁を売っているお店など色々ありますので、時間はつぶせます。

RJTT_Terminal_1_inside_security


3)搭乗口変更に気を付けて定刻20分前までにはゲート近くへ

チェックインした段階で、搭乗券に搭乗ゲートと出発時刻が印字されますが、この時期、便の遅れや機材繰りの関係で急遽搭乗ゲートが変更になる場合があります。
案内板で、再度搭乗便名とゲートを確認して、定刻の20分前を目処に搭乗ゲートに到着するようにしましょう。

RJBB_domestic_gate_area

お子様連れで、ベビーカーをお持込になっているお客様は、少し早めに搭乗ゲートへ向かい、ゲートの係員に一声かけましょう。
優先搭乗を取り扱ってくれる場合には、遠慮なく申し出ることです。
ベビーカーは機内持ち込みは出来ませんので、ゲートで預けてバルクカーゴと言われる荷物室に搭載されます。この搭載作業が出発時刻間際だと、航空機の出発遅延につながります。
炎天下、荷物を運んで積載してくれる地上係員のご苦労にも配慮したいものです。

MD81_at_RJGG


4)出発・到着は遅れて当たり前

JAL1719_02JUL2005_delay_set

3)と矛盾するかもしれませんが、早朝の始発便と、ごく一部の便を除き、この時期は遅延が蓄積されてきます。しかも、どの便も満席に近いお客様ですから、遅れて到着した便を、折り返し時間(その間に機内清掃や機体の点検を行なう)を短縮して定刻に出発させるのはかなり難しいと言わざるを得ません。
これは、航空会社のダイヤの組み方にも一因があるのですが、飛行機は、出発空港・到着空港の混雑や途中の天候などに影響されて、必ずしも一律の時間で目的地まで到着できるとは限らないのです。
運悪く、出発空港混雑の影響を受け、離陸が20分~30分予定より遅れてしまえば、国内線のような短距離では、到着までにその遅れを挽回することはほぼ不可能です。つまり、到着も予定よりその分遅くなります。で、その折り返し便も少々挽回はしても遅れることになりますから、一日が進むにつれ、遅れが蓄積されてくるのが普通です。
※遅れの調整用に、地上での折り返し時間を長めに設定している機材繰りのパターンもあるので全てがそうとはいえませんが、総じて遅れることは覚悟した方が良いでしょう。


5)到着後の他交通機関への乗り継ぎへも余裕を持たせる

4)にも関係しますが、定刻に着くと思ってベストケースで旅程を組まないことです。
出迎えをお願いする場合にも、一言、「定刻は**だけど、遅れる可能性もある」ことを伝えておくと良いでしょう。

RJFF_No3_Arrival_gate



以上、思いつくことを書いてみました。

一方で、旅客側が定時出発に協力する姿勢も怠ってはなりません。

空港混雑の他に遅延を引き起こす要因としては、搭乗予定のお客様が行方不明(のんびりラウンジでビールを飲んでいたとか)や、機内に収納に困るような大きな手荷物の持ち込み(通路の途中に立ち止まって、オーバーヘッド・ビンにえっこらやっこらデカイ荷物を詰め込もうとしているだけで、搭乗の流れが乱れ、出発遅延の原因になります)などです。

繁忙期には、帰省のお土産や旅行の手荷物など、どうしても規定の大きさ・個数を上回る機内持ち込み手荷物が目に付くようになります。早めに空港に着いて、大きめの荷物は受託手荷物(チェックイン・バゲッジ)として、チェックインカウンターで預けるようにしましょう。そのためにも、いつもより余計に時間にゆとりを持つことが肝要です。

日本のグランド・ハンドリングの皆さんは優秀ですので、到着地でもそんなに待たされることなく受託手荷物が出てきます。かつ、受託手荷物半券との照合もしっかり行なっておりますので、紛失の心配も極めて少ないと言えましょう。

ルールを守って、快適な空の旅を楽しみましょう。
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お子様(幼児)とご一緒にご旅行される方へ

 あるブログのコメントに質問が投げかけられておりましたので、出過ぎたお節介かとは思いますが、関連の投稿をさせていただきます。

ご質問では『1歳半のお子様を連れて海外旅行へ出かける;簡易ベッド(?)を貸してもらえるか?;シートベルトは?』との内容でした。

結論から申しますと、航空会社に申し込めば、簡易ベッド(ベビーバシネットまたは単にバシネットと言います)を手配してくれます。それから、バシネットのシートベルトですが、普通の座席に装着されているベルトとは形状が異なりますが、お子様(幼児)の身体を安全に固定できるようになっております。

バシネットがどのようなもので、客室にどのように取り付けられるかはこちらをご覧下さい(リンク先は日本航空インターナショナルのページですが、小生と日本航空インターナショナルの間には利害関係は一切ございません)。

バシネットの写真が小さくて見難いかもしれませんが、横に渡してある2本の紐が、ベルトに相当します。頼りなげに思われるかもしれませんが、耐空審査上問題ありませんのでご安心下さい。バシネットに横たわる赤ちゃんの快適性〔大人と同じベルトで括りつけたら可愛そうですよね〕、横臥状態で用いられること、赤ちゃんの体重〔体重制限があるのはこのためでもあります〕を考慮してのことです。

リンク先のページには“バシネットは数に限りがあり、ご予約がお取りできないことがあります”とありますが、厳密には写真を見てもお解かりのように、バシネットを装着できる座席が限られてしまう、ということです。
バシネットは、前が壁になっている“バルクヘッド”と呼ばれる場所にしか装着できません。そのような座席は、航空機の客室内構造から自ずと限られてしまいます。

一例として、日本航空インターナショナルの座席配置はこちらでご覧いただけます。機種と座席配置(コンフィギュレーションと言います)によっては、バシネットを装着できる場所が思いのほか少ないことがお解かりいただけるでしょう。

【注】Boeing747 ジャンボ・ジェットの2階席は、(緊急脱出時に関わる)保安上の理由から、幼児を同伴しての利用は出来ませんのでご注意下さい。

ご旅行の旅程が決まったら、予約時点でご利用される航空会社に「ベビーバシネットを利用したい」旨を申し出て、予約の可否(機材によってはコンフィギュレーション上、予約出来ない場合があります)を尋ねると同時に、予約可の場合は当該座席位置を確保して下さい。
良心的な航空会社や旅行代理店なら希望を聞いてくれる筈です。

勿論、バシネット無しでも、お母様のひざの上に赤ちゃんを抱きかかえての飛行機利用もできますが、中・長距離国際線(飛行時間が概ね4時間を超える場合)や夜間のフライトとなる場合(例えば、グァムの夜這い夜行便)などは、赤ちゃんとお母様お父様の快適性のためにも、できるだけベビーバシネットの利用をお勧めします。



ちなみに IATA: International Air Transport Association (国際航空運送協会)の定義では、旅行開始日当日の年齢が2歳未満の旅客を「幼児」(インファント: Infant )と言います。

「小児」(チャイルド: Child )は旅行開始日当日の年齢が2歳以上12歳未満。

運賃ですが、同伴( Accompanied )幼児は大人運賃の10%。ただし、ツアー等に適用される特別運賃で別の定めがあるときはそれに従います。一部の特別運賃には幼児割引を不可とするものもありますが、航空会社が個人向けに設定している特別運賃(なんとか悟空とか)の場合はまず大丈夫でしょう。
同伴については、大人1名につき幼児1名のみで、大人1名が幼児2名を同伴するときは、二人目は小児扱いになります。
また、幼児運賃では座席は使用できません=必然的に大人が同伴することとなります。

なお、日本発では、非同伴幼児は認められておりません。

※「大人が同伴」における大人の定義:大人運賃適用の12歳以上で、旅行を通じて小児・幼児の世話が出来る旅客、と IATA では定めています。ご自分のお子さんが泣き叫んでいるのに、隣で踏ん反り返って無視&映画に夢中になっているおやじお父様は、幼児同伴していた場合、IATA が定義する「大人」では無いと言うことです。



--- 7月24日 追記 ---
全日空さんのバシネットはこちらからご覧いただけます
こちらは、横に渡してある太目のバンドがベルトに相当します。

【注記】2006年11月15日:リンク先を訂正しました。
 コメントで指摘して下さった「こおり」さんに感謝いたします。
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