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飛行機はゆりかご (東北の住人)
2006-07-20 01:28:24
機長はレーダを見て揺れない高度を推測すると聞いています。



でも飛行機に乗ると95%の確率で寝てしまう私には少し揺れる方がここち良いです。

ゆりかごで子供が寝てしまう・・・大人だって脳みそを揺さぶられれば寝てしまう (--;;



揺れたFLで降機の際に文句を言う人がいます。

霧で出発空港に戻ってしまった際に文句を言う人。

雪でくるくるしているときに文句を言う人。



思います。

天気に勝てる訳はない。

お前みたいなのが搭乗したから、揺れるんだわい。



朝1便が霧で戻って、羽田で2便に搭乗変更した人たち。

潔くパチンコ屋へ向かった私は夜に運行状況を確認すると・・・3回戻っている・・・3回乗った人はお祓いが必要だろうな~~ (^^)/
 
 
 
Re: 飛行機はゆりかご (PAX)
2006-07-20 08:48:32
「東北の住人」さん、こんにちは。



> 機長はレーダを見て揺れない高度を推測すると聞いています。



悪天域を飛行する場合は、快適性と安全性を維持するための一判断材料にはなりますね。



高度の選定は、高層天気図や大気断面図、悪天予報図、PIREPなどと経済性(燃費効率)を考慮し、ディスパッチが作成したFLT PLNを基にパイロットが検討を加え決定されます。お天気が芳しくないときの混雑時間帯は、揺れが少ない高度の選択肢が少ない上に多くの便がその高度を要求しますから、要求した高度でグッドタイミングで管制承認が得られなかったり、その高度に固執すると出発遅延を余儀なくされたりと難しい選択を求められることもあります。



仰るように相手は大自然ですから、揺れを100%完璧に予想し回避することは不可能ですし、毎日がフライト日和ともいきません。



そんな中、パイロットの方々だけではなく、運行管理者の方々や航空管制の方々などが出来る限りの努力をして「快適性」を日々追求しているのですよね。
 
 
 
CかXか、BかCか・・。 (浮き雲)
2006-07-22 21:41:03
PAXさんこんばんわ。ご無沙汰しておりますが、貴ブログは毎日のように見させていただいております。前回のEGPWSに続き気象レーダのご説明も大変判り易く、また説明資料もなかなか凝っており、大変参考になりました。



もう四半世紀以上前になると思いますが、当時、気象レーダは飛躍的に変わり、PAXさんの説明にあるようにアンテナはフラットプレートになり、送受信機は完全固体化されましたが、この他に周波数をCバンドにするかXバンドにするか、またレーダの製造メーカもB社(Bendix)かC社(Collins)かで赤社、青社、赤緑社の運航・整備の技術者が本当に真面目に考えていた時期で大変懐かしく思い出されました。



昔の気象レーダと云えば、電波発射中にはレドームの前に立つと子供が出来なくなるとか、給油中に電波を出すと燃料に着火するとか、その送信電力の強さに無闇に恐怖心を煽っていたのが懐かしいですね。



ところで当時、C社製のCバンドレーダは赤社のB4に装備されていたと思いますが、その後どうなったのでしょうか?現在の気象レーダはXバンドが主流と思いますが、物持ちの良い赤社のCargo機等で健在なのでしょうか?関係者でないPAXさんにお伺いするのもおかしいのですが、判りましたらお教えください。









 
 
 
Unknown (むう)
2006-07-23 00:13:14
相変わらず、内容充実の読み応えのあるブログですねえ。大変勉強になります。

このようなテクニカル記事だけでなく、安全面に対するモチベーションや、経営に関することまで分野が幅広いのに驚いてしまいます。



とおだてておいて...質問でーす。

物知りのPAX様教えてください。

ウィンド・シェアの検知というのは、一体どのような方法で行われているのでしょうか?パイロットなんだから自分で調べれなさいと言われそうですがお許しください。



実際に自分で飛行機を飛ばしていても、実は知らないことなんて本当にたくさんあります。(知ってることの方が少ない)

テクニカルネタから、とんでもネタまで、こんな事教えていうことがあれば、また投稿しちゃいます。

 
 
 
赤さんの WX Radar (PAX)
2006-07-23 00:56:08
「浮き雲」さん、こんばんは。ご無沙汰しております。



コメント、ありがとうございます。



すみません、流石にそこまで確かなことは解りません



DC10は導入する機体ごとにWX Radarのメーカを変えて、やっぱり駄目だから元に戻す(某社に統一)なんてことがあったそうですが、B4 Classicはその後入れ替えしたのでしょうかね。



あくまでも想像ですが、鶴社の747 ClassicのWX RadarはCollinsのCバンドではないかな、と思います。



ちなみに777は初期導入の所謂StarJetはCollins WXR-700Xでしたが、-200ER,-300ERはHoneywellのRDR-4Bを搭載しているようです(Auto Tilt, Auto Gain Control付き)。これとて、保証の限りではありませんが....。



不確実情報ばかりですみません。関係者でないのでお許し下さい
 
 
 
ウィンド・シェアの検知 (PAX)
2006-07-23 01:56:08
「むう」さん、こんばんは。



コメント、ありがとうございます。



今宵は発泡酒入っちゃってますからねぇ(苦笑)。スラスラとお答えできる状況では無いです、と言って逃げる。



OM違反になるので先ずは地上側から。

LLWAS: Low Level Wind shear Alert System は米国の空港や香港などでも導入されてますが、これは滑走路周辺に風向風速計を5箇所程度設置し、それらから得られる値と、ATISやTOWERで通報する際にモニタしている風向風速計の値とをコンピュータで比較解析(ベクトル演算をするようです)して、そのベクトル差分が15ktを超えるとアラートを出す仕組みのものです。このLLWASでは直径2mn以下のダウンバーストは検出できない可能性有りとの盲点もあります。

これとは別に本邦の成田、羽田、関空等に設置されているウィンド・シェアやマイクロバーストの警報装置は、ドップラー効果を利用したドップラー・レーダ(TDWR: Terminal Doppler Weather Radar)で降水粒子の速度を計測することでそれを気流の速度に置き換えてウィンド・シェアの検出をしています。大前提として、アプローチ・エリアに降水粒子が存在していなければなりません。よって、降水現象が無い場合には我が国のシステムでは「低層ウィンド・シェア情報」は提供されません。



次に機上のシステムです。

これはPWS: Predictive Windshear SystemとRWS:Reactjve Windshear Systemとに大別されます。

PWSは機上ドップラー・レーダーを用い、前方のウィンド・シェアを予知します。これも原理としてはWX Radarを使いますので、ターゲット・エコーとなる降水粒子が前方に存在しなければならない筈です。“筈”としたのは、未だ勉強中の為でして、降水粒子が無くても予知できるなら、CATも避けられる理屈になりますから。裏付け調査中です。このPWSですが、目処として1分先にはWindshaerの警報を出すらしいです。

一方のRWSは、その時点での航空機のconfigurationとThrust Power等から求められる理想的な航空機の挙動と、ADIRU:Air Data Inertial Reference UnitまたはSRS: Speed Reference Systemから得られる実機の状態がある一定限度を超えた場合、それはWindshearに遭遇したと認識、回避操作を促す警報を発します(GPWSの一つのモードとして備えられています)。



こんな感じでよろしいですか。雰囲気がよさそうであれば、ダウンバーストの恐ろしさも絡めて記事として投稿してみるのは如何でしょう。
 
 
 
Unknown (むう)
2006-07-23 22:07:47
とても酒が入っているとは思えないくらいの詳しい解説をありがとうございました。

ウィンド・シェアの警告がどんな原理で出されているのかわかりました。その上、思いも突かなかったPWSやRWSまで...さすがにここまでは思いが回っていませんでしたので勉強になりました。



小型機の大敵は、滅多にないウィンド・シェアよりは大型機のタービュランスです。通常は2分間をあけてから離着陸しますが、3分でも十分威力を感じることも多く、臆病な私は管制にリクエストして感覚を大きく取るようにしています。

滑走路上に線香でもたいてあれば、渦巻きが良く見えそうなものですが、金鳥さんが開発してくれないでしょうか?



ダウンバーストのテーマっていうのも興味あるネタですねえ。実際の事故事例を使ってのメカニズムの解説

など、そのうちお暇になったときにでも取り上げてください。
 
 
 
Wake Turbulence (PAX)
2006-07-23 22:37:46
「むう」さん、こんばんは。

ご丁寧に返信のコメントありがとうございます。



いえいえ、アルコール濃度が基準値を超えていましたので、Nautical Mile(nm)をmnなんて書いてしまいますし、ReactiveはReactjveなんてもうボロボロです。



その後、PWS: Predictive Windshear Systemについて調査したのですが、やはり降水粒子がないと検出は不可能なようです。ただし、機上レーダでScanしていますから、Approach Pathから何時の方角でどのような動きをしているかを動的に予見できるメリットは大きいと思います。



さて、

> 小型機の大敵は、滅多にないウィンド・シェアよりは大型機のタービュランス

いわゆるWake Turbulenceは、「むう」さんは勿論のこと、Heavy機に続くA320やB737クラスでも手強い存在のようです。米国ではジェネアビが進んでますし、彼等の立場も認知されていますので、FAAも"WAKE TURBULENCE TRAINING AID"なる教材を出しており、ちょうど勉強中のところでした。結構良いこと書いてあります。このネタも機会があればご紹介する予定には入っているのですが、その前に消化しきれるかが問題でありまして....。

# 鰻、予想通り食べられなかったし
 
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