コメント
 
 
 
テネリフェ (speedbird)
2007-06-12 22:25:17
今晩はPAX様。体調はいかがでしょうか。機体重整備中にもかかわらず情報提供ありがとうございます(笑)。この件、始めて知りました。かなり衝撃的な内容です。まずもって浮かんだのが"テネリフェ"であります。スカイウエストがパンナム機、リパブリックがKLM機におきかえると正に1977年3月27日、違うのは空港と事故を起こした機種だけ。よく接触しなかったですね。正に"運が良かった"というしかない状況です。
 歴史をひもとくと1961年11月15日、ボストン-ローガン空港でノースイースト機とナショナル航空機が接触事故を起こしてます。飛行機の性能は飛躍的に向上しましたが事故を防ぐ管制技術は40年以上前と大差はないということでしょうか。確かに、以前と比べると航空機事故自体が減少しているのは事実ですが、旅客機の大型化により事故の規模は大規模化してます。
 人間がやることなので"根本的"な解決方法は多分ないと思いますが、リスクを極限まで軽減する義務はあるはずです。やはり国が本腰を入れて予算をつけて管制技術の向上にいそしむべきでしょう。でも、こんなこといっても誰も相手にしてくれないでしょう。"起こった事故"にしか予算はつきませんからね~。
 世の中、"完璧"なシステムはありえません。それを常に認識する必要がありますね、社会保険庁さん。
 
 
 
LIFOですみません (not FIFO) (PAX)
2007-06-12 22:52:45
「speedbird」さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
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【お詫び】
過去投稿にコメントを寄せて下さって、未だ返信を差し上げていない方々、申し訳ございません。
First come, first served あるいは FIFO: First In First Out の大原則に背き、push-pop の stack、Last In First Out での返信となってしまいました。
制御回路がぶっ飛んでしまってますので暫らくはランダムアクセスになるご無礼をお許し下さい。
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いやいやspeedbirdさん、失礼いたしました。
最初にちゃんとお詫びをしておかないと、コメント投稿したのに....、第三者機関に確かめるぞ、とのお叱りを受けそうで....。

いや~、このNTSBからの知らせを受け取ったときは、正直ぞっとしました。2機間の距離については、双方の乗員からの申告値なので、もっと間隔があったとの見方もあるのですが、距離云々よりも、ついにSFOで起こってしまったか、とのショックが大きかったです。

滑走路逸脱しても「井」の真ん中の部分に回避すれば、との意見も聞こえてきそうですが、そこには無線標識(SFO VORDME)がありまして、そこへの回避はほぼ不可能だったでしょう。

仰るように、テネリフェから30年目にあたる今年、Flight Safety Foundation が Ground Safety Program の更なる推進を呼びかけた2ヵ月後に、重大インシデントが起こってしまいました。

「絵に描いた餅」で終わらせては駄目だぞ、と、テネリフェからの警鐘だったのかもしれません。

> 社会保険庁さん。

座布団3枚です(爆)。

P.S.
どうもCompressor Stallが時々起こりましてね、ボン、ボンなんて音出して、EGTが上昇するのですわ。メカニックさんからは「気管支炎じゃないの」なんて言われるし....。凡骨オヤジになってしまいました。
 
 
 
臨機応変 (picorino)
2007-06-15 10:03:37
常識という範疇に入るかどうか、しかし、Pilotだったら常識に入っているべきではなかろうかという問題がここにあると思うのです。素人の期待過剰だったらゴメンなさい。
着陸機に止まれの指示は、声の調子や繰り返しなどで緊急性を持つ雰囲気だったでしょう。
指示が意味するものは「衝突回避」しかない。
対象が正面に居るのなら最大限のブレーキで止めると同時に、相手を見て定められた方向に外す(飛行機やものが少々壊れるのは仕方がない)。
しかし、本件の場合、深夜ならいざ知らず、PM1時に対向滑走路は使われない。
ならば衝突の対象はいつもの交差滑走路から来るはず。交差点に止まるのは最悪の選択。ちょっとそっち(左)を見れば見えたんじゃないのかな。というより、いつも交差滑走路の動向は気にしているんじゃないのかな。
たとえ見えない気象状況でも、交差点は外せよと思うんですがね。法とか規則とは別に(指示に直ちに従い最大限度で停止する。法は守った。機はぶつかったじゃ困るでしょ。)、判断力というものに幅があって然るべきだと思うのですがねー。
 
 
 
決して登れない「まさか」 (PAX)
2007-06-15 12:34:01
「picorino」さん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
# 過去コメントへの返信が遅れていてごめんなさい。長~い眼でお願いします。
> ちょっとそっち(左)を見れば見えたんじゃないのかな。
> というより、いつも交差滑走路の動向は気にしているんじゃないのかな。
は正に仰る通りです。
その頃のKSFOの気象状況は、
WIND 32013 VIS more than 10 miles FEW 011 18/10 29.95
でしたから、当然お互いの Pilot はバッチリ視認できたはずですし、Tower からも様子は全て見えたことでしょう。
> 指示が意味するものは「衝突回避」しかない
もその通りですね。ATO で KSFO のライセンスを持ってもいない素人が言う無礼千万をお許しいただきたいのですが、KSFO では Rwy28 に降ろした場合、Runway 01 との intersection 手前で滑走路離脱させる運用はまずあり得ません。Airport Diagram クリックしても小さくて解り難いとおもいますが、旅客便は T Highspeed Exitway で離脱します。平行進入してるので、28R で降ろした機は 28L を横断するのに管制許可が必要ですが、T に入る前・入った直後に cross 28L が発出されます。Assigned Spot が西側ターミナルなら、そのまま T 、東側の場合は、D をとって A or B に入れます。(カーゴ・ターミナルは28R終端北西に位置していますので、スーと流して U をとらせます)
よって、SKW5741にしてみれば、着陸というクリティカルなフェイズ後、PF, PM としては、そそくさとintersectionを通り越して、Tに入ろうと“いつも通り”考えていたでしょう。
SKW5741がThresholdを通過したのが35分13秒、01L上で約1分ちょっと待機していたRPA4912に離陸許可を発出したのが35分12秒。
SkyWest機のPilotがmonitorしている周波数では、RPA4912への離陸許可発出が流れたのですが、Threshold CrossingにあったSkyWest機のPilotは接地へ向けて神経集中させているときですから、(RPA4912への離陸許可を)聞き逃したとしても不思議ではありません。
"uh, SkyWest HOLD HOLD HOLD"は35分44秒(AMASSの警告音は同40秒に鳴った)。
RPA4912へ離陸許可を発出してしまった時点から、最悪へのシナリオは始まってしまったのですが、Republic機側からも28Rに降り立ったSkyWestのTurboProp機は視認出来た筈で、小生は、もうちょっとTakeoff Rollを開始するのを遅らせれば、とも思ってしまうのですが、KSFOの行列をつくっている離陸待ちを横目に(自分達も離陸許可を今か今かと待っていた)、その余裕は無かったのかもしれません。
当該管制官としてみれば、速度も落ちてintersectionに向かっているSkyWest機なら手前で止まれると思い、"HOLD"を連呼したのでしょうが、結果として止まり切れなかったということですね。
SkyWest機としても、後から考えれば、多少の機体損傷覚悟で、01R の手前から 01R へ右折で衝突回避を試みる(自機の視界からRepublic機が見えなくなるデメリットを承知の上で)、とか、これも相当に勇気が要る選択枝でしょうがMax Power入れて、とにかくintersectionを突っ切ることを試みる、とか。
が、20秒もないなかで、しかも「まさか01Lを離陸許可を得たジェットが突進してくる」とは思っていない(ここが重要)状況では、指示に従い最大制動かけるという対応が反射的に出てしまったのでしょう。
KSFO 対岸の KOAK(オークランド国際空港)のRadarが高度200feetを上昇中のRPA1912便を捉えたのが35分59秒(場所はV Taxiwayのちょい手前(南側))ですから、交差したのは35分55秒前後でしょう。突然"uh, SkyWest HOLD, HOLD, HOLD"と呼びこみがあって10秒間足らず。いま10秒カウントしてみましたが、急制動のアクションをとるのが精一杯だったように思えいます。
混雑した空港では、ちょっとしたミスが大惨事につながりかねない格好の教訓でしょう。また、タイムプレッシャーが心の余裕を奪い、危険因子になるかも....。
 
 
 
臨機応変2 (picorino)
2007-06-16 13:26:48
10秒程度しかない場面において、珍しいケースで、判断力を問うとしたらそれは酷でしょう。
しかしこのケース、やはり、ポイントは「交差点は外す」ということでしょうね。これは判断力ではなく、日頃から培う常識力だと思うのです。
交差するものが衝突するのは、逆に考えると衝突させるほうが難しい。しかし、一方が、他方の経路上に先に来て止まっていれば、衝突は100%です(今回は立体交差できたので助かったが)。
交差点に達するのが相手より①先になるか、②同時になるか、③後になるかという問題において、②は1秒程度の一瞬しかないが、①③は長い。しかし、停止して待てば②が限りなく長くなる。
少なくとも、これを他山の石として、エアラインは膝下の乗務員に対応を考えさせておくべきでしょう。
この種の、人的ミスはシステム的に防止は困難で、いつかどこかで繰り返されるでしょうから。
 
 
 
発想の転換が必要か? (PAX)
2007-06-16 14:31:47
「picorino」さん、こんにちは
コメントありがとうございます。

> この種の、人的ミスはシステム的に防止は困難で、
> いつかどこかで繰り返されるでしょうから。

仰るとおりですね。
仮に完璧と思われるシステムが出来たとしても、そのシステムを設計したのは人間ですし、運用するのも人間です。高度なシステムになればなるほど、多入力・多処理を求められ、膨大な入力系統と処理系等が常時正常に動いてなければなりませんし、天文学的組み合わせが考えられるなかで、あらゆるコーナーケースまで熟慮・検証されたシステムでなければ恐ろしくて使えません。そのようなシステムは事実上実現困難で、一番身近でそれに近いシステムが今日のハイテク機でしょう。AOMを見ても、記述の大半は、起こるかどうかわからないabnormal procedureについて延々と書かれており、ハイテク化が進めば進む程、(あらゆる事態に対処できるよう)それを使いこなす人間の負担が増大することを物語っています。悲しいかな、人間の記憶容量には限界がありますから。

Simple is best、究極はここなのかもしれません。

システムで様々な多重化を行い、安全防護柵を作ったところで、ミスの悪魔はその隙間をあざけ笑いながらかいくぐってやってきます。そのいたちごっこも早晩限界(やるべきことはやったのだから、その上で事故が起こるのは仕方が無い)が来てしまうのでは、と危惧しています。発想の転換が必要かもしれませんね。

安全は危険要因をすべて取り去った後に残るもの、とも言われていますが、やみくもに安全対策と称した危険要因を幾重にも張り巡らすのではなく、至極シンプルにしてしまうというのも一案かもしれません。

KSFOは、今の航空交通量が激増している中、あの滑走路配置は、どうみても危険の巣窟ですわな。
 
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