投稿・青田ひでき
総勢21人のキャストでお送りした「出演者リレーブログ」、いかがだったでしょうか？
ブログで読んでおわかりいただけたように、いろんなところから集まったメンバーですが、本当に仲が良くて、連日笑いの耐えない稽古場でした。
そして、いよいよ明日、劇場入りします！
最後に主宰の青田から、今回の出演メンバーを紹介したいと思います！
リレーブログの順番で紹介しますね。
★古澤義寛
よしひろ！！Ａキャスト。前回の「アパートの鍵、返します。」に続いて、2回連続出演してもらいました。教え子なのですが、レッスンでもガッツのあるところを見せてくれて、その人間性に惚れ込み、2回連続でオファーしました。マジメで一生懸命で、気が利いて、自分のことだけでなく、稽古場全体を見渡してくれる熱い男です。「ちょっと代役やって」って言うと、セリフをすぐに覚えて、本役のように演じてくれます。決して器用な男ではありませんが、そのひたむきさが、着実に俳優としての成長に繋がっています。更なる成長を遂げた彼に注目してください！
★吉岡真美
まみちゃん！！Ａキャスト。彼女はこれで、3回連続ブルタク出演となります。彼女もマジメで一生懸命で誠実な女優さん。出演者の三枝から「ゴミ出ししてる奥さんみたい」って言われてましたが（笑）、そして、確かにそういう落ち着いた雰囲気を持っている女の子ですが、実はけっこう辛辣なことをケロッとした顔で言ったりもして、それが彼女のもうひとつの魅力にもなっています。今回は、シリアスから、ちょっとおかしなこと（？）にも挑戦しています。三枝とのコラボに注目？
★三枝俊博
としくん！！今回、ブルタク初出演。前回公演「アパートの鍵、返します。」主演の赤木伸輔君の紹介で知り合いました。オファーした時は、まだ会って2度目の時。でも信頼する赤木伸輔の友人でもあり、そして話をした印象から、絶対に間違いはないと思い、出てもらうことになりました。そして、後でわかったのですが、なんと同郷でした！（香川県出身）。ご縁があったのかなぁ。今回は、シリアスなシーンが多いのだけど、スキあらば面白いことを仕掛けようとする男です。シリアスな中に見せる、お茶目な彼にご注目！
★笠井渚
ナギー！！僕には、というかブルタクにはかつて「御舘田朋佳」という全幅の信頼を寄せる女優が存在していました。彼女がいると、芝居が面白くなるだけでなく、稽古場の雰囲気が一発で明るくなる・・・そんな太陽のような存在でした。そしていま、まさにブルタクの「太陽」のような存在になってくれているのが、このナギこと笠井渚です！もう大好きすぎる女優さんです！ブルタクには、これで5度目の出演になります。ブルタクファンにも「渚さんは今回も出るのか？」と聞かれることが多い、それくらい人気の女優さん。もはやある意味、ブルタクの看板女優です。今回も暴れます！（笑）みんな、ナギから目が離せませんよ～。
★大窪尚記
ナオキが帰ってきた！！そう、元劇団員の大窪尚記が久しぶりに帰ってまいりました。いろいろな事情で劇団を離れることになった彼。でも辞めてからも、ずっと劇団を愛してくれていた男です。劇団への熱い想いは、在籍時からいつも感じていました。口べたな男なので、なかなかわかりにくかったけど（笑）。今回は、持ち味を生かして脇をガッチリ固めてくれています。稽古場でも、他の若手などにアドバイスもたくさんしてくれて、影でしっかりと座組を支えてくれてました。次にブルタクに出てくれるのは、いつになるかわかりませんが、とりあえず今回の大窪尚記をしっかり目に焼き付けてください！
★澤野泰誠
やす！！「さわのやすなり」と読みます。彼とももう随分長い付き合いになりますが、そして僕の脚本・演出の舞台で主演もつとめてくれたこともありますが、意外や意外、ブルタクは初出演となります。とにかく、空回り気味なくらい一生懸命な男でして、その必死さが座組の先輩たちに愛され、今回は彼には珍しく「いじられキャラ」ポジションになっています。まぁ、もっぱらいじっているのは鈴木優介ですが。今回、彼の新しい顔が見られると思います。なんだか変な役をやらせてごめんね、ヤス。でも、面白いから自信持って本番は思いきり弾けてね！
★茂久ひとみ
しげちゃん！！彼女も、これでブルタクは3回連続の出演となります。前の2回はダブルキャストですが、今回は堂々のシングルキャスト！笠井渚とともに、全幅の信頼を寄せている女優さんです。
もともと別の劇団でしっかり鍛えられているので、芝居の作り方をよく知っていて、僕がぼんやりしているところを、彼女がフォローしてくれたりして、本当にいつも感謝しています。まぁ、ただの酒呑みですけどね（笑）。彼女は、とっても優しい人なので、その彼女の人間性がどんな役を演じても、滲み出てきます。今回も彼女のあったかさに、役柄を通じて触れてみてくださいね♪
★宮澤竹美
たけみ！！Ｂキャスト。彼女も教え子でして、まだ知り合ったばかりですが、レッスンでの一生懸命さと、その感性の良さに惚れ込んで今回キャスティングしました。まだ21才ですが、実力はかなりあると思います！主演を張らせてみたい魅力があります。そして顔が小さいんだ、また。隣に並ぶと僕の半分くらいじゃないだろうか。マジメで一生懸命で、誠実でひたむきな彼女、でも、ごくたま～に、稽古場でボケーッとアホヅラをしている時があります（何かを考えているのだろうか？）。まぁ、それも含めて娘のように可愛い存在です。今回は、長いセリフにも挑戦していますので、ぜひそこを観てやってください！
★大川慶吾
けいご！！Ｂキャスト。彼も元教え子。レッスンで一緒だった時は、とにかく荒削りだけど、思いきりがよくて、エネルギッシュな芝居をする男でした。今回は、彼のそんな若いエネルギーが現場に欲しくてオファーしました。目論み通り、出番は少ないですが、熱くて面白いシーンを作ってくれました！彼の魅力は、なんと言ってもダンス！踊れるヤツを踊らせない手はない。女性ファンも多い彼ですが、ぜひ彼の華麗なダンスにご注目ください！ちょり～っす♪
★瀬古多恵香
たえか！！Ｂキャスト。宮澤竹美と同じクラスでレッスンしてました。竹美が、クラス内での優等生的タイプだったのに対し、彼女は「可愛い顔してるけど、ちょっとオモロいヤツ」的存在。動きや表情が愛くるしくて、ずっと見てたくなるヤツです。なんか、いつもふてくされたような顔してるけどね（笑）。こんな妹欲しかったなぁ。今回は、そんなに出番は多くないですが、確実にお客様に印象に残る演技をしてくれると思います。なんだか気になる女、瀬古多恵香をよろしくお願いします！
★水瀬真知
まち！！彼女は「アパートの鍵、返します。」に続いて、2回連続の出演となります。小さくて（本人は私は小さくないと言い張っている）可愛らしい彼女、でもパワフルな芝居もできて、今回はかなりな熱量の役を熱く演じてくれます。芝居でガッツリ絡む鈴木優介と澤野泰誠ととても仲良くなって、そして先輩の鈴木優介を軽く小馬鹿にしてる感じが素敵♪そして、吉岡真美と2人で可愛い顔して、ちょっと毒吐いてる感じも素敵♪いろんな顔を持つ彼女、まだまだ見せてない顔がありそうだ。ミステリアスな彼女にご注目！！
★鈴木優介
ゆーすけ！！この座組のキャプテンって感じの存在かな。頼りないけど。でも本当に感謝しかないです。頼りないけど。今回はずっと座組を引っ張ってくれて、稽古場を盛り上げてくれました。頼りないけど。どちらかというと優介とやる時は、優介が若手にいるような座組が多かったのだけど、今回は年齢的にも上から二番目、若手の兄貴的な存在になり、後輩たちの面倒をしっかり見てくれました。頼りないけど。本当にありがとう。芝居も、僕の感覚を言葉なしに感じ取ってくれる貴重な役者の1人。頼りないけど。彼に任せておけば大丈夫って感じで信頼しきってます。頼りないけど。あとは、本番で緊張して、セリフが真っ白になって、「なんだっけ？」って言わないことだけを祈ります（それはほんと困るから、俺）。
★矢吹綾
あや！！Ａキャスト。彼女も「アパートの鍵、返します。」に続いての出演になります。彼女も教え子で、もう3年くらい一緒にやっています。出会った頃の印象は、声も子供っぽい声だし、顔も童顔なので「厳しい世界でやっていけるかなぁ」って思ったりもしてたんですが、実は彼女、ものすごくしっかりしています！負けん気も強いです！ハートも強いです！たぶん、本番は鈴木優介より堂々としてると思います！（笑）。演技面でも着実に成長している彼女、彼女の勇姿をご覧あれ！
★澤衣麻
えまーる！！Ａキャスト。まぁ、えまーるって呼んだこと一度もないけどね。今回、彼女は苦しみました。稽古も楽しくなかったかもしれません。でも、一度彼女にはシリアスな役に挑戦させたかった（前回、他の現場でやった時はコミカルな役でした）。彼女の覚悟を僕が見たかったのかもしれません。意地悪な演出家でごめんなさい。でもその期待に彼女は答えてくれました。本番では間違いなく輝くことでしょう。もし次にご一緒する時があったら、その時はアホな役やらせるから、今回はシリアス頑張って！
★中村隼人
はやと！！Ｂキャスト。彼も、教え子の1人。レッスン中、自分の出番がない時も、決して座らない男、中村隼人。彼はいつも、他人の芝居を真剣に見ています。食い入るように見ています。まぁ、こういう男は間違いなく役者として伸びるね（ちょっと偉そうに言ってみた）。ちょっとしたシーンでも一生懸命考えて、そして考え過ぎて深みにハマって、出口を見失いそうになる彼を見てると、愛しくなるね、俺（笑）。もっとドツボにハマれ～って見てるね、俺（笑）。まぁ、本番で悩んでも、相談に乗るし、とことん稽古付き合うから、なんでも言ってくれ～。今回は髪型にも注目！
★岩上颯
はやて！！Ａキャスト。「はやて」って名前がかっこいいよね！身体は大きいけど、実は繊細な部分を持っていて、マジメなんだな～って思わせる瞬間がよくあります。リレーブログ読むと、ただのアホに思えるけど（笑）。今回は、自分の得意技も役にうまく反映させて、面白いキャラクターを作ってくれました。澤衣麻ちゃんとは逆に、今度ご一緒する時があったら、シリアスな役をやらせてみたい。彼なら、シリアスからコミカルな演技までいろいろ出来そうで、今からとても期待しています。まずは、今回の彼のパワフル＆コミカルな演技にご注目ください！
★眞野里紗
りさりさ！！ブログで「まのちゃん」って呼ばれたいことが判明し、こっそり「りさりさ」から「まのちゃん」に少しずつ変化させてってる青田です。千秋楽くらいには、毎回「まのちゃん」って呼べるようになりたいけど・・・でも「りさりさ」って呼ぶのも好きなんだよなぁ。悩み中。彼女とは「アパートの鍵、返します。」に続いて連続で出演してもらいました。すっかりお気に入りの女優さん。目がクリッとしてて、表情が豊かで、観ていて飽きない女優さんです。彼女の愛くるしい表情にご注目！そして、彼女のTwitterのつぶやきが、青田は個人的に大好きです。
★市川円香
まどかちゃん！！「Hello! GoodBye!」の再演でご一緒した時、本当に素敵な女優さんだなぁ、次は絶対「ヒロインでアテ書き」したいなぁと願っていたのですが、今回、それが実現できて本当に嬉しかった。書いてる間、ずっと円香ちゃんがセリフを言ったり、動いたりしてるのをイメージしながら書いてたのだけど、実際演じてもらったら、さらにその役が魅力的になっていて嬉しかった！感謝感謝です。「Hello! GoodBye!」の稽古の時に「仁（じん・人の名前）は、ぜんぜん変わらないね」ってセリフを「ぜんは、じんじん変わらないね」って言った円香ちゃんを僕は一生忘れません。そんなイメージも今回に役に反映させてみました（笑）。市川円香の堂々たるヒロインっぷりにご注目を！
★斉藤芳
るーさん！！今回もご一緒できて最高に楽しかったです！最年長ですが、完全に「愛されキャラ」。みんな、るーさんの芝居に何度、涙を流して笑ったことか。まぁ、ご本人は真剣にやられてるんでしょうけど（いや、案外そうじゃないかも？）。すいません、ここで告白していいですか。こないだ、稽古の後、るーさんが、ものすごい真剣な顔で僕に芝居の相談をしてた時、僕は真剣に聞いてるフリをしながら、ずっと心の中で「るーさんって、時々郷ひろみに似てる」って思ってました（汗）。そんな、ちょっと郷ひろみに似ている（？）斉藤芳さんの、人間性が滲み出て素敵すぎる演技にご注目を！！
★山内理沙
りさちゃん！Ｂキャスト。今回、「りさ」が2人います。眞野里紗と山内理沙。しかも彼女たちは郷里が同じで、出身養成所も同じ！「同郷、同養成所、同じ名前」なのです。そして2人とも背がスラッと高くてかっこいい。りさちゃんは、今回初めてご一緒するのですが、見た目は「綺麗なお姉さん」タイプなのに、実はわりとサバサバした男っぽい人なんだなって思いました。でも、今回はとっても女性らしい役。ちょっと最初は苦しんだけど、苦しんだぶん、最後はとても素敵な役に仕上げてくれました。本番はノビノビ演じてくださいね。応援してます！
★祭美和
みわ！！友達とかには「まつりちゃん」って呼ばれることが多いみたいだけど、僕にとっては彼女は「みわ」。なぜなら、僕は昔から「美和」とか「美和子」という名前が好きなのじゃ！とくに理由はないけど！美和はブルタク2度目だし、ブルタク以外でも２回一緒にやってるので、もうなんだか、ここ1～2年はずっと一緒に芝居やってる気がします。もともと独特の感性を持っているので、それをどう生かしつつ、かつその感性をうまく僕の世界の芝居の中に調和させるか、が僕の演出家としての課題。そういう意味もあって、今回はちょっと特殊なキャラクター設定にもしてみたんだけど・・・僕の予想を超えて彼女は「女優」として成長していました。本番が楽しみです。彼女の生き様を役を通じて見てあげてください！
以上、21名（16役）の素敵な面々をご紹介させていただきました！
このメンバーで面白くなかったら、100%、脚本・演出の青田の責任です（言うまでもなく）。
ぜひ、今回に限らず、これからも前途有望な出演者たちを応援してくださったらと思います。
よろしくお願いします！！！
うわ、長くなった。
まだ美和の質問に答えてない。
「面白いってなに？」
難しい質問ですね。
単純に「言葉」として考えると、「面白い」って、やっぱり「ドキドキ」「ワクワク」だと思うんです。
胸が高鳴ることって、最高に「面白い」。
僕はもう30年近く芝居をやっていますが、今でも稽古場に行くのも「ドキドキ」「ワクワク」するし、もちろん本番もそうだし、脚本を書いてる時もそうです。
「ドキドキ」「ワクワク」できる限り、人生は「面白い」、そんな気がします。
劇作家、演出家的立場から、しかも「喜劇」を書くことの多い僕の立場から、「面白いとは何か」を考察すると、僕にとっての「面白い」は、
「その中に、悲しみと切なさと優しさを秘めているもの」
ということになります。
悲劇性の中にある喜劇、それが僕にとっての「面白い」です。
47年生きてきて、いろんな映画や舞台を観てきたけど、やはり僕にとってのバイブルは、チャップリンであり、ニール・サイモンであり、ビリー・ワイルダーです。
彼らの作品の中には、たくさんの「笑い」の中に”悲しみ””切なさ””優しさ”が内包されています。
僕はそこに「面白さ」を感じます。
そして、僕もそういう作品を創り続けたいです。
役者的立場から考えると「面白い」って、「間」と「音」が全てだと思います。
同じセリフでも、この人が言うと面白いのに、別の人が言うと面白くない。よくありますよね。
それはなぜか。「間」と「音」が違うからです。
その場にふさわしい、「間」と「音」をちゃんと感じ取れるか、それが所謂センスってやつです。
「間」と「音」が悪い人のほとんどは、「相手の呼吸を感じてない人」だと思います。
そしてその場の空気が読めてない人・・・厳しい言い方をすれば「自分勝手な人」です。
自分勝手な人は面白くないです。
「面白い」ことを言おうとしてるのだけど、それは「誰にとって」面白くなくてはいけないのか。
役者は、もっと「人を楽しませる」ことに真剣であるべきだと思います。
じゃあ、面白くなるにはどうすればいいか。
その場の空気を全力で感じることだと思います。
目の前にいる人の呼吸を全力で感じることだと思います。
そして目の前にいる人を全力で楽しませようとすることです。
決して自分が楽しむのではなく。
うん、書いてて結論が出てきたような気がする。
僕にとって「面白い」は
「面白い」＝「自己満足」
ではなく
「面白い」＝「自己犠牲」
です。
自分の身を削って、誰かを楽しませようとする気持ちのある人間だけが、本当の「面白さ」を知っているのではないでしょうか。
そして今回は、そんな「身を削って誰かを楽しませようとする」俳優たちが揃ってくれていると思います！
いや～、長くなってしまいました。
美和が求めていた回答になっていない気がします。
ごめんなさい。
そんなわけで、唐突ですが、リレーブログ、これにて終了！！
明日からは、もしかしたら「楽屋レポート」が載るかも？です。
時々チェックしてみてください。
ではでは劇場でお会いしましょう～！！
