安室奈美恵さんが翁長知事の逝去に対して哀悼の意を表したことに
「安室奈美恵って反日なの?」という言葉がネットで飛び交ったそうですが、
「反日」の意味をここまで取り違えて使う大馬鹿者こそ
日本人の品格を貶めていると私は思います。
「反日」という言葉はもはや「お前の母ちゃん、でべそ」レベル未満の
程度の低い悪口言葉に過ぎないのでしょうけどね。
沖縄出身の安室奈美恵さんが芸能界で大大大活躍することによって、
自分のルーツが沖縄だと胸を張って言えるようになった人がたくさんいるそうです。
北海道生まれの私は
「内地」の人たちの沖縄差別や差別を知らずに育ちました。
初めて「この沖縄が!」という蔑みの言葉を聞いたのは
友達と行った大阪の釜ケ崎の夏祭りでのことで、
舞台に出た人に対して舞台下から酔っ払ったおじさんが叫んだのです。
すると即座に傍にいた人が、
「そんなん言うたらアカン。俺ら仲間や。そんなん言うたらアカン。」
と諌めて、言ったおじさんは口をつぐみました。
沖縄が悪口の対象になることに驚き(じゃ、北海道も悪口言われているかも?)、
即座にそれを諌めるカッコイイおじさん(若そうなのに歯がほとんどない人でした)にも
感銘を受け、(釜は勉強になるなあ)と思ったものです。
私がホンド社会に疎かっただけで、
ホンドでは低く見られる傾向がはっきりとあった沖縄を、
「アムラー」という社会現象まで生み出した安室奈美恵は見事に覆しました。
安室奈美恵以降の沖縄出身のアイドルや歌手が続々と芸能界に登場したことは
私より皆さんの方がご存知だと思います。
翁長知事が亡くなる3ヶ月前、安室奈美恵さんは翁長知事より
県民栄誉賞を授与され、
「『平成の歌姫』として一時代を築いた」とその功労が称えられました。
その翁長知事が亡くなった時、安室奈美恵さんが寄せたコメント、
「沖縄の事を考え、
沖縄の為に尽くしてこられた
知事のご遺志がこの先も受け継がれ、
これからも多くの人に愛される沖縄であることを願っております」
を取り上げて、
「翁長知事を支持するってことは、安室は反日なの?」
と脳みそ思考停止のネトウヨが二重、三重に馬鹿なことを言っているんだそうです。
翁長知事は「反日」ではないし、
安室奈美恵さんも「反日」ではありません。
もちろん、沖縄県の皆さんも「反日」などではございません。
米軍支配下にあった戦後、何年もの間、
日本国憲法が適用されなかった沖縄県民の悲願は
日本国憲法が適用される「祖国復帰」でした。
その思いを愚か者達は1ミリも分かっていないのです。
ほんとうに、もうねえ、
ちょっと前の歴史ぐらい勉強したらどうだっつの!