~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

◇『GIRL ガール』◇ ※ネタバレ有

2012-06-19 23:25:15 | 映画【日本】


  『GIRL ガール』:公式サイト

ピンク
ブルー

30歳を目前に控え焦り男友達を恋人として意識し始めた独身29歳の由紀子〔香里奈〕


扱いづらい年上の男性部下を持った既婚子供なし34歳の聖子〔麻生久美子〕


一回り年下の新入社員に惹かれてしまう独身34歳の容子〔吉瀬美智子〕


離婚を経て仕事復帰し、6歳の息子を育てているシングルマザー36歳の孝子〔板谷由夏〕

それぞれ境遇は違うものの奮闘している20・30代の女性4人の姿を描く。

映画化もされたアメリカのテレビドラマ『SATC(SEX AND THE CITY)』以降、
女3・4人が主人公の友情モノの映画やドラマが増えたような感じがする。
『GIRL』もそのうちの1本のような気もする。
4人のうち3人が同世代で1人だけが年代が違うというのも共通している。
『SATC』は1人だけ上の年代で、『GIRL』は1人だけ下の年代という違いはあるけど、
男優に個性の強い人(と言うか華のある人)がいないというのも共通しているような。
『GIRL』もオシャレはモチーフにはなっているけど、
ベッドシーンはなかったので『SATC』を爽やかにした感じ。

由紀子役の香里奈は昨秋の月9ドラマでも女の友情モノに出演していましたね。

 ~『私が恋愛できない理由』全10話~

その時はオシャレに無頓着な姉御肌な役だったけど、
『GIRL』ではオシャレ心が抜けきらない一番若い役

どちらもサバサバ演じていて好印象。
現代のアラサー女性のアイコンみたいな女優さんなのでしょうね。

私が一番共感出来たエピソードは、
会社では年上の部下である男性社員と衝突していて
家では子供はいなくて自分より収入が低い夫と暮らしている聖子のエピソードでした。
聖子のような専門職?(技術職?)は
実力が上層部に認められれば役職に就く事が出来やすいと思うし、
年齢や学歴問わず男と女がガチで闘えるのでやりがいはあるんだけど、
仕事で結果を出しても「女なのに凄い!」とは言われないのが現実な訳で・・・。
ガチであるがゆえに「女だから・・・。」という言い訳は通用せず、仕事は出来て当たり前で
ミスしたら「所詮、女は・・・。」とバカにされる・・・。
だからこそ、女をさげすんで姑息な手段で仕事をしている
年上の部下に聖子がタンカを斬る場面は観ていてスカッ!としたよ。

自分のほうが夫よりも収入多い事を気にしている聖子だけど、
夫はそれはさほど気にしていなくて聖子に「笑って、君の笑顔が好きだから。」という場面は思わず感涙。
妻から見たら夫は体裁を気にするのでは?と勝手に思い込んでいたり
妻としては夫をたてなきゃいけないのでは?という古風な思いもよぎるけど、
実は体裁を気にしているのは妻のほうで、
夫は妻に付随するお金とかは関係なく、
妻そのものを見つめているものなのかもしれない。

メインキャストではなかったけど、
お光役の檀れいはコケティッシュなキャラクターを嫌味なく演じていて上手かったですね。

宝塚歌劇時代に宝塚大劇場で何度か拝見していた時は
南野陽子+矢田亜希子風の美女という印象しかなかったので、
退団後に女優になってからここまで成功するとは思っていなかっただけに
彼女の活躍ぶりは宝塚歌劇ファンとしては感慨深く嬉しいですよ。
主役も脇役もこなせる味のある女優になったよね。

 男の人生は足し算
 女の人生は引き算
確かに、現実的にはそうかもしれない。
男は家庭を支えてくれる妻がいると助かるけど、
女は仕事と家事を両立させたり、
その上、子育ても加わる場合は自分の時間がとれなくなったりするだろう・・・。
だけど、私は女の人生は必ずしも引き算でもない気がする。
女だからこそのブルー(悔しさ)もあるけど、
女だからこそ楽しめるピンク(オシャレ)もある。

ガムシャラに頑張る事を前面に出す事が憚れる現代だけど、
その中でも地味に虚勢張らないと生きていけなかったりもする。
そういう女性達に「頑張りすぎなくても良いよ。」と笑顔で肩をポンと押してくれているような
作り手の温かい眼差しが伝わってくるようでした。
女はいくつになっても永遠に女子=GIRLへの応援歌のように感じた作品でしたよ。

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