~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

*『マイウェイ 12,000キロの真実』* ※ネタバレ有

2012-01-14 21:19:58 | 映画【韓国】


  『マイウェイ 12,000キロの真実』:公式サイト

マイウェイ=生きる道
ランナー

満州からノルマンディーに至るまで
日本・ソビエト連邦・ドイツの軍服を着て戦うことになった
日本人と朝鮮人の壮絶な人生と人間の本質を描く。
240日間にも及ぶアジアからヨーロッパの大陸横断撮影を敢行した作品。

KARAのニコルが出ていたらしいんだけど、どの場面に出ていたのか気づかなかった。。。
ファン・ビンビンは目力があって好演していたけど、出番が少なかったのが残念。
山本太郎はアクの強い曹長の役を憎々しく見えるほど役になりきっていて、
リアルに怪演していたね。

チャン・ドンゴンは演技は大味な感じがしてしまったかな・・・。
まぁ元々、繊細な表現よりもギラついた野性味な魅力が光る俳優さんのような気がするんだけど
その最大の持ち味であるはずのギラつき感が足りなかったというか・・・。
だけど、野太い声は個性的だし、彼が登場するだけで目を奪われる存在感はありますね。

オダギリジョーは俳優としては線が細いイメージだっただけに
気迫のこもった口調でこういう男らしい演技が出来るとは驚きました。
目の表情も的確な上に鋭さも加わり見直しましたよ。
国際俳優として通用しそうですよね。

1939年満州国ノモンハンの戦場で自爆特攻を日本軍大佐の辰雄〔オダギリジョー〕から強要され、
シュエライ〔ファン・ビンビン〕とジュンシク〔チャン・ドンゴン〕ら数名は逃れようとするけど、
ソビエトの奇襲を知りジュンシクは引き返そうとする。
(そして、シュエライは・・・。)
それは戦地に残された仲間を助ける為ではあるんだけど、
その仲間というのは強制徴用されてきた朝鮮兵のみなのか日本兵も含めてなのか
それがずっと気になりながら観ていたんだけど、
最後まで観ているとそういう垣根というよりも
引き返さなければという本能的な使命感だったような気もしましたよ。

満州国ノモンハンでは日本兵は高圧的な態度で朝鮮兵に接するけど、
1939年ソビエト連邦・ペルミの収容所では日本兵も朝鮮兵も同じ捕虜にすぎない・・・。
ソビエト側に寝返った一人の朝鮮兵が日本の上官に権威を振るえる立場になっている。
例えば、私達日本人から見てアメリカ人とイギリス人の見分けがつかないのと同様、
ヨーロッパ人から見れば朝鮮人も日本人も中国人も
東洋人は皆同じにしか見えないのかもしれない。
その内輪での権力の上下関係自体は微々たる差と言うか紙一重なのだろうけど、
その中でのいざこざで失われていく命もあるのがやるせないし、それが戦場の恐ろしさでもある・・・。
1944年のフランス・ノルマンディーでは海岸を歩いたり球技を楽しんだり、
合い間は戦場とは思えないほどのどかな時もある。
それだけに、クライマックスはより一層痛切に感じた・・・。
一口に戦場と言っても国やその地によって気候や風土・環境は異なるけど、
タイミング次第で命が失われる場である事には変わりはない・・・。

実話をもとに映画化しているみたいですけど
収容所で辰雄とジュンシクが処刑される番になった途端に
独ソ戦勃発の手紙が届き辰雄とジュンシクは危機を脱する展開とかは
映画としてはご都合主義な感じで、観ていてひいてしまうし、
ラストシーンもベタと言えばベタなんだけど、それでも私が感涙出来たのは
情勢を受け止めながら相手の意志を尊重する二人の男の友情が心に刻まれたから。

今では傭兵でもない限り、
辰雄やジュンシクのように数々の国の戦場を渡る事はないかもしれないが、
ドイツの徴兵制度は2011年7月1日で撤廃されたものの、
今尚、台湾や韓国では兵役があるし、
命と隣り合わせの戦場で交戦を余儀なくされている兵士はいる。
その中での“マイウェイ=生きる道”を突きつけられたような気もした作品でした。


≪『マイウェイ 12,000キロの真実』関連記事≫

 ↓オダギリジョー&チャン・ドンゴンのインタビュー

  映画『マイウェイ 12,000キロの真実』オダギリジョー&チャン・ドンゴン 単独インタビュー - シネマトゥデイ

 ↓ファン・ビンビンが語る撮影エピソードもあります

 
オダギリジョー、チャン・ドンゴンとカラオケで友情深めた!? 「日本では消えてしまったタイプの男性」と称賛! - シネマトゥデイ

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山本太郎、オダギリジョーとチャン・ドンゴンがダブル主演する超大作に出演!凶暴な日本兵を演じるまでの葛藤を吐露! - シネマトゥデイ

 ↓カン・ジェギュ監督のインタビュー

 
マイウェイ 12,000キロの真実 - 映画.com

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4 コメント

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戦闘シーン凄かった・・・ (マリー)
2012-01-14 22:01:26
こんばんは~~♪迫力ある映画でしたぁ。

そうだよね~オダジョーって私も線が細いイメージだったから、この役で演技の幅が広がったっていうか、男くさい役もおっけ~って感じがした。
ドンゴンさんは、最初から最後まで“いい人”だったから演技も大味に感じたのかもしれないね。

刑の執行の時に~とか、ギリギリで~とか
そこは映画だね、っていうことが多かったけど、そうしなきゃお話にならないから目をつぶる(笑)

ニコル、私も後で知りました~
オダジョー、記者会見シーンで外でチラシ配ってました~。
オダジョー。 (BC)
2012-01-15 23:46:39
マリーさん、こんばんは。

そうそう、オダジョーは草食系男子なイメージだったので
こういう荒々しい演技も出来るんだと良い意味で驚きましたよ。

ドンゴンさんは体型も演技も丸くなりすぎだよね~。

>そこは映画だね、っていうことが多かったけど、そうしなきゃお話にならないから目をつぶる(笑)

『ブ〇ザー・フッド』でもご都合主義な演出に思えた場面があったので
この監督のクセなのかもしれないですね。
昨日観ましたー。 (かえる)
2012-01-18 09:38:47
チャン・ドンゴンて、イメージが変わらないですねー。
日本語がんばっていましたね。
オダジョーのドイツ語も注目しちゃった。
ブラザーフッドも私はイマイチで、この監督の戦闘シーンの撮り方がどうも全く好きじゃないと再認識。
描かれている歴史的事実そのものは大いに興味深かったのですが。
汚れめオダジョーはなかなかかっこよかったです。
このロケはすごくたいへんだっただろうなーとしみじみ。


余談ですが、大晦日に実家で紅白を観て、KARAや少女時代や東方神起の姿を初めて見知りました!
作り。 (BC)
2012-01-19 21:58:55
かえるさん、こんばんは。

チャン・ドンゴンはどの作品でもチャン・ドンゴンですね。^^
だけど、数年前のほうが目が熱かったような気もします。
ご結婚されてから良い意味での向こう意気がやわらいでしまった感じもしました・・・。

オダジョーが大作に出演するのは珍しい気もしましたが、
男らしい新たな魅力が活かせていましたね。

この監督は史実を基にした題材は鋭い着眼点ですけど、撮り方は漫画的で・・・。
作りが中途半端な感じもしますね。

えっ、かえるさん紅白見たんだ!
(かえるさんはテレビをあまり見ない人というイメージだったから意外かも?)
KARA・少女時代・東方神起は日本で知名度ありますね。

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