オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

JBL4331AのRDA560によるマルチアンプ駆動(3)F特最適化&再タイムアライン

2021-05-04 20:53:19 | デジタルチャンデバ付きアンプ
 2/7に前回表記のネットワーク3131Aのハイブースト特性をLT Spiceにより調べた。分割コイルL2/L3の比率を適当に制御することでブーストの具合(カットオフとか傾き)を調整できることが判った。
 今回はF特を更に追い込むのと、前回タイムアライメントが通常聴取位置マイクだったのでS/Nが悪く精度が良くなかったのでマイク距離を短くしてやり直した。4331A用のRDA560のレシピーがほぼ完成した。
 青字追記 ■5)を追加。等

 5/8赤字追記 どうせやるなら4331Aをマルチアンプで4333A化しようと言う考えで、5/6に保管していた最後期版と思われる2405を4331Aに組み込んで、RDA560でF特&2420とのタイムアライメントを実施し、レシピーを改定しました。
  左側は、左(又は上)、右側は、右(又は下)のユニット写真で2405は両4331Aの間隔が広い(C To Cで~2.85m)ので内側寄せです。
 

 ■1)F特の追い込み
 Fcはウーハーを可能な限り使いたくないので2420の推薦クロスオーバーの下限500Hzとしました。Qは弾み感を出したいので低Q(0.642)です。結果は、

 ①左上がウーハー2231Aで、②右上がツイータ2420、③は2420を逆相に反転して両方駆動、④は2420を同相にして両方駆動、です。
 マイク位置は、残響影響排除で同軸は超ニアーに出来ましたが、4331Aは同軸でなく10cmにはできないので、4331Aから距離50cm高さ60cmの位置です。

 両方駆動の下段でF特的にはほぼフラットになっています。F特的にはこれで十分です。
 Fc=500Hzですが、③の2420反転の場合に④には無い350Hz付近のディップがあるのが少し気になります。
 レシピーは、
  RDA560 Vr=11時30分 L(2231A)(R側222cm、L側227cm) 10db、M(2420) 反転5db  TreblleVr=12:00(Bass Vr=13:30) フィルターFc=500Hz、Q=0.642
 となっています。2231Aと2420は5dbの差をつけることでほぼフラットでFc=500Hzにすることでウーハーの寄与を減らして低域の重苦しさを軽減し、Q=0.642と低くして低域の弾み感を更に増加させる意図があります。
 尚2420はRDA560直結です。
 参考でオリジナルのパッシブネットワーク(3133A)時のFC=800HzのF特は、

 F特は似たようなものですが、3133Aの場合は、600Hzにディップがあることが違っています。上記デジチャン時はFc=500Hzですのでその差と思われます。

 ■2)再タイムアライメントの準備
 前回は、通常聴取位置マイクだったのでS/Nが悪いための精度が良くないと判断。前回のウーハーの遅延距離(R側222cm、L側227cm)を見直しました。
 先ずは、前回の遅延距離の設定でマイク位置のみ近づけました。前回は通常聴取位置だったのでマイクと4331Aのバッフル面中央は~2mの距離がありノイズが多い。今回はマイクは、通常聴取位置との途中のマイク位置で、

この写真のように4331Aから76cm高さ77cmですので、距離が1/3となりS/Nを上げています。(カメラは通常聴取位置で撮影)


 ①左上がウーハー2231Aで、②右上がツイータ2420、③は2420を逆相に反転して両方駆動 です。
 ①ウーハーは+スタート、②右上がツイータも+スタート(若干ーが無いともいえない)、③の両方駆動では最初の+ピークが増加しているので全く合っていないということもない です。又②の2420は①2231Aに比べて付帯波が多い。

 ■3)再タイムアライメント
Fc=500Hzでは2420の波形が付帯波リッチになって汚いので、Fc=600Hzで確認しました。結果は、

 マイクは、通常聴取位置の途中で4331Aから76cm高さ77cmです。通常聴取位置からウーハーとツイータの中間を見て4331Aからの1/3位の位置にマイクを置いていますので通常聴取位置よりS/Nが稼げます。
 左上の①がウーハーの遅延=0mmの場合で、②が遅延=50mm、③が遅延=100mm、④が遅延=125mm、⑤が遅延=150mm、⑥が遅延=200mmの場合です。
 ①~⑥は離散的になっていますが、実際は波形を見ながら遅延量を2mmづつ程度変化させて+ピークとーピークが均等で且つ一番大きくなる遅延量を決めると、遅延=125mmで均等となりましたので125mmでタイムアライメントが合うということです。遅延=100mmでも良いのですが、若干ーピークの方が大きく均等さに欠けます。

 ■4)聴感
 前回設定より大幅に改善されています。
 620AのRDA560マルチ駆動と比べると、設置位置が620Aの外側に置いているというハンデがあるので定位が広い方にシフトするがこれが意外に良い効果(ダイナミックな音)。低域は620Aの方はM0が小さいので弾み感は勝るが4331Aの方が低域に力感がある。どちらが生に近いかは?また、中低域は従来4331AのパッシブNWであったような欠落感が少ない。これで1日聴いていましたがネットワーク仕様程の低域の重苦しさは感じられず良い意味でダイナミックな音楽が現れました。繊細な音の620Aと優劣は付けがたい。ジャズを鳴らすと抜群に良いので5/1からは4331Aで聴いています。620Aで開発したRDA560のデジタルチャンデバの低Qレシピーを移植することでビンテージの名器4331AがVer.Upできました。
 RDA560でデジチャンを使って仕上げた音は、4331Aはジャズ向け、620Aはクラシック向けと使い分けする予定ですが、いずれは統一したいなと思っています。4331Aで今、山中千尋の”Just In Time”を聴いていますが良い感じです。アフターアワーズの演奏でしたがビバップに根差したフレーズが躍動的に疾走。山中節炸裂。尚、以前のパルス評価でホーンレンズ付加で良くない結果が出たので■2)の写真のようにホーンレンズは外しています。

 ■5)インパルス応答時のホーンレンズの影響
 これは、2017.6/29にアップしましたが、以下のように

 ホーンレンズを付けた場合は、赤〇で示したようにインパルスの後にホーンレンズからの細波・多重反射波が立ちます。またインパルスの波高も減少しているのでホーンレンズに放射エネルギーが一部吸収されています。吸収されたエネルギーが細波になる。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ハーベストの丘 に駆け込み... | トップ | JBL4331AのRDA5... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

デジタルチャンデバ付きアンプ」カテゴリの最新記事