オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

604-8G クロス周波数 詳細評価

2018-08-21 09:44:35 | スピーカー評価
 2017年2/27のアップ分で、604-8Gのクロス周波数については大まかに評価したが、ユニット単位までは分離したが、良く見るとNWをスルーして上下の肩落ち周波数まで見ていなかったし、マイク距離もJISで感度を測るような1mでファー・フィールドだった。前回の”ヴィンテージ Lansing スレ ALTEC JBL mk3”の231番目の投稿で下が600Hzというのがどうも納得できないので、超ニアー・フィールドで正確に実測しました。青字を追加

 ■1)実験状況
 これは、以下です。マッチングボックスは、外して三脚の下に置きました。ユニット切り替えは線を外して付け替えることで可能。

 ユニットの単体特性を取る際に部屋の反射等の影響を少なくする為に、マイク距離を10cmと超ニアー・フィールドにしました。

 ■2)クロス周波数の実験結果 (右側の604-8Gで測定)
 これは、以下。

 上段が、ウーハーで、下段が同軸ツイータ、右はネットワーク・ATT有りで、左が無しのユニット単体です。上段のウーハーで見ますと、①では単体の肩落ちは、青〇の2KHzからです。②のNW経由では、単体の肩落ちは、青〇の~1.3KHzからです。大体12db/Octで低下しています。実物のLC値でのFcの計算値=942Hzですのでやはり計算値はあくまで目安と言うことが判ります。

 下段のツイータ側は、③の単体では、450Hz位です。青〇で示す1.2KHzのディップは何かの共振でしょうか。私の勝手な推測ですが、同軸はホーンが大きく出来ないのでホーンの共振が1.2KHzに来て、結果クロスを800Hzとかに低く出来ず、無理に1.5KHzまでクロスを引っ張っているのではないか。511Bのように大きなホーンなら共振も低い周波数なのでクロスも低く出来る。511BについてはALTECファンの中でも500Hzがいける、いけないの議論はあるようです。共振の1.2KHzは使ってはいけないことが判ります。③のNW・ATT経由では、肩落ちは、青〇の1.8KHzからです。大体23db/Octで低下していますが、単体でも1KHz前後で~6dbのレベル差(低域が低い)なのでフィルタ効果は18db/Octと見ることができます。上だけ3次にしたのは、1.2KHzのディップをなるべく減衰させたいと云う意図もあるのかもしれない。

 従って、下は2chで投稿者が言った600Hzではなく、1.3KHz、上は投稿者どおり1.8KHzで肩落ちしていますので、クロスオーバーは中間の1.5KHz辺りと言う言い方になるかと思います。それは、カタログ値ですのでカタログ値は正しかった。

 ■3)高調波歪
 これも、上下1周波数づつ見てみました。
 下については、①のユニット単体では、基本波=500Hzで赤〇で示す2次が-50db(0.3%)です。②のNW有りでは、ー52db(0.25%)と見て、若干ですが赤〇で示す2次波(1KHz)が小さいです。3次以降は同じと見ました。
 上については、③のユニット単体では、基本波=5KHzで赤〇で示す2次が-40db(1%)です。②のNW有りでは、ー42db(0.8%)と見て、若干ですが緑の2次波(10KHz)が小さいです。3次以降は同じと見ました。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (同軸親爺)
2018-08-24 19:52:50
こんばんは。
この時代スピーカー周波数の測定距離は1mでなく50cmだったと思いますよ(^_-)-☆
そうだったんですね。 (ロリンズファン)
2018-08-25 12:34:02
Unknownさん

こんにには。コメントありがとうございます。そうだったんですね。ご教授ありがとうございます。

私は単に1mでJISに準拠して測っているというようなメーカーもあった(?)と記憶しているので適当に書いたのですが、コメントを見て、JISを見てみたら、距離は一般では、05m又は整数メートルで測定し、m換算するのですね。1mは、単体駆動ユニットの規定のようです。またファー・フィールドが望ましいと記載していますが、私は単体特性を無響室ではない環境で手軽に正確に知りたい場合は、ニアーを採用しています。


7.1.1

一般

自由音場及び半自由音場における測定で,安定した結果を得るためには,スピーカと測定用マイクロホンとを十分に離した遠距離音場で行うことが望ましい。ただし,測定室の環境が完全ではなく,暗騒音の影響によって,実際に使用できる最大距離の上限が存在する。実用的な測定距離として,0.5 m 又は整数メートルで測定し,標準距離である 1 m に換算することが望ましい。

7.1.2

単一駆動ユニットのスピーカ

このタイプのスピーカでは,その他の規定がない場合,測定距離は,基準点から 1 m とする。測定距離
は明記する。

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