オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

直列型ネットワークのLTspiceによる解析~604E用N-1500-A~

2018-10-17 08:51:12 | オーディオ
 昔は直列型のネットワーク(以下NWと記載)があった。例えばALTECの604DやE。しかし、604-8G以降は並列型が使用され今では殆どが並列型です。しかし、ネットでも604-8Gに直列型のネットワークを使うと銘機604Eのような刺激の少ない音(クラシック用に変身すると言う方もいる)になるというような記事もある。直列型がどんな減衰特性なのか、前回並列型ですが8Gの逆相NWを評価して気になったので調べてみました。しかし当方は回路は超不得意分野ですので、アドバイスは歓迎しますが、質問はお断りします。青字追加

 ■1)直列型逆相NW N-1500-A
 これは前も紹介しましたが、ネットで拾ってきました。

 上がLFで下がHFでスピーカー側の極性は、上から+、-、-、+と逆相になっています。尚現物を見たら、R1が15Ωではなく20Ωだったと言うネットの記事があったので以下ではそれを参考に抵抗値をセットしました。

 ■2)N-1500-Aの減衰特性
 ネットで一般的に言われているのが以下です。これは国内のオーディオシェアリングや外国のネット記事でも同じです。
 LF:1次 6db/Oct
 HF:2次 12db/Oct

 ■3)LF側のみ回路を分離した場合のLTspiceによる減衰特性
 これは以下。測定点はR1の下側。

 減衰特性は、1KHzの手前から降下して、6db/Octで降下していますので上の■2)とは合っています。尚簡単化するためスピーカーは純抵抗としていますので位相(点線)は参考程度で、測定点はR1の上側です。

 ■4)HF側のみ回路を分離した場合のLTspiceによる減衰特性
 これも以下。測定点はR2の上側。

 減衰特性は、1KHz過ぎから降下して、18db/Octで降下していますので上■2)とは合っていません。測定点はR2の上側です。C1とC2とL1の変形T型(Z型と言える)の3次フィルタに見えます。

 ■5)LFとHFを直列に繋いだ場合のLTspiceによる減衰特性
 これは以下。測定点はLFはR1の上側、HFはR2の上側です。

 HF側は、2次(12db/Oct)で3KHz辺りから減衰しています。LF側は、1.8KHz辺りでボトムになっているので単純な減衰カーブではないですが1KHz辺りの降下で見ると、18db/Octと見れます。■2)の一般に言われている減衰カーブとは違っています。これは、LFとHFを繋ぎ合わせた為にHF側がLF側に影響しているのか、又は評価手法の問題なのかは判りません。

 これが正しいとすると、LF側が2KHz以上では減衰しないので、ウーハー自体が3KHzからは落ちているのですが若干両者の音が混じることになります。HF側の赤線は、実際はウーハーとツイータの音圧差が5db~6db位はあるのでその分上に来て、実際のクロスは1~2KHz辺りに来ます。

 ■6)LFとHFを直列に繋いでアースを電源の片側に付けた場合のLTspiceによる減衰特性
 今までは減衰特性がそれなりに出るようにアースをC2の右側に設置していましたが、一般的にはアースは電源の一方に設置します。これでやってみたのが以下。

 これだと、LFとHFの単純なクロス点が2.5KHz位になって、LF・HFの減衰カーブも曲線で、HFはボトムがあるような変な減衰カーブになります。これは使えません。HF側の赤線は、実際はウーハーとツイータの音圧差が5db~6db位はあるのでその分上に来て、実際のクロスは1~2KHz辺りに来ます。

 やはり解析し難いというのもありますが、片方の減衰カーブが直線ではなくボトムを発生すると言うのが難点かなと思います。並列型に移行していったと言うのもその辺りの理由もあったのかもしれません。現物のN-1500-Aのアースがどうなっているのかが気になります。

 ■7)604Eに関するネットの記事
 外国のサイトで以下のURLのブログに以下のシミュレーションが載っています。筆者は、JEFF MARKWARTさんです。

 URL:https://greatplainsaudio.com/altec-lansing-604e-super-duplex/

 great plains audioというサイトです。CALSODと言うシミュレーションソフトを使っているようです。これを見ていますと、位相がかなり頻繁に反転していますね。このページの下に並列型に改造した場合のシミュレーションモデルが書いてありました。訳すと以下です。
 ”私はシリーズトポロジーから出発し、CALSODを使っていくつかの有望な並列構成モデルを試しました。それらはクロスオーバで所望のドライバ音響中心位相補正を有するフィルタと、うまくいけば改善された全体的なサウンドとなるという意味で有望でした。私は3次ハイ/ローパスバターワースと4次ハイ/ローパスバターワースフィルターに特に興味がありました。
 しかし、奇妙なことが起きました。それぞれの並列フィルタをモデル化すると、入力インピーダンスは中間周波数で劇的に上昇しました。 3次BWの場合、インピーダンスは650Hzで42オームに上昇しました。 4次BWの場合、500Hzで45オームでした。直列フィルタの入力インピーダンスに近づける唯一の方法は、ウーファーのインピーダンスを制御し、圧縮ドライバのボイスコイルの上昇するインダクタンスに対抗するために、共役ネットワークの形でこれらの並列フィルタに部品を追加することでした。共役ネットワークを追加すると、フィルタへの妥当な入力インピーダンスの復元に成功しましたが、N-1500Aと比べて3〜4倍の数のネットワークを持ちながら、非常に似た性能を示しました。
ボトムライン
 N-1500Aフィルタは、604Eと競合するパラレルタイプのデザインを使用する場合、同等ではなく、ビートがより少なくなります。アップグレードされたコンポーネントとMF EQ回路が追加されたN-1500Aフィルタは、おそらく、この古典的なデュプレックスに対して最もコスト効率の高いクロスオーバの改善です。”

 GPA社とは?:GPA社より、「604-8H-II」が市場に出されました。
ALTECの天才エンジニアと言われたビル・ハニャック氏は、逆に604-8K及び8Lには満足していなく、史上最高の604を作りだそうとALTECの他のエンジニア達 も引き連れてGPA(グレートプレインズオーディオ)を興しました。
 引用URL: http://userweb.www.fsinet.or.jp/ash-k/altec604series.htm


 又、国内のブログでも、18db/Octであると表明されているサイトもありました。
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