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the view / Which Bitch?

2009-03-09 | music : favorite


だいぶ前に先行シングル 「5 Rebbeccas」 がリリースされ、スピード感溢れるご機嫌なナンバーに、次のアルバムを楽しみにしていたthe view(ビュー)。
2ndアルバム 『Which Bitch?』 は、白と黒のツー・パターンのジャケットで発売。加えてDVD付とかいろんなヴァージョンが出て、まるでジャニーズのようだ。(笑)
白と黒のどっちにするか迷ったが、UKの雑誌のレビューに載っているジャケ写の殆んどが白だったのと、白の方が熊さんの足元の点描画がハッキリしていたので、DVDなしの白ジャケを選んだ。
アルバムは、ピアノの単調なメロディのくり返しにハープが絡み、まるで自宅で即興で歌っているかのような短い曲 「Typical Time 2」 で始まる。
もうお馴染みの曲M-2 「5 Rebbeccas」 の疾走感は、やっぱり気持ちいい。メロディもとってもポップで元気にさせてくれる。
ギターがヘヴィなM-3 「One Off Pretender」 は、語り口調で始まる。演奏もコーラスも上手くなったような気がする。最後は、そのままストリングスをふんだんに効かせた凝ったアレンジの M-4 「Unexpected」 に繋がり、もの哀しいメロディが心を打つ。
M-5 「Temptation Dice」 が、1st 『Hats Off To The Buskers』 の雰囲気を感じるのは、ギターの感じが 「Don't Tell Me...」 にちょっと似ているからだろうか・・・。それにしても、いい曲を書く。
かなり意表を突くコーラスで始まるM-6 「Glass Smash」 は、ズンズンと湧き出して行くかのような疾走ロックで、M-7 「Distant Dubloon」 は、オーケストレーションをバックに歌い上げる、ちょっとしたミュージカル・ナンバーのようだ。
お遊び的な雰囲気が伺えるM-9 「Covers」 では、Paolo Nutini(パオロ・ヌティーニ)とデュエット。Kyle Falconer(カイル・ファルコナー)との掛け合いが、バックに流れるトランペットの音色と共に軽快に流れる。
2ndシングルのM-11 「Shock Horror」 も、軽快でスピード感のある気持ちのいいロックで、叫ぶように歌うやんちゃなKyleのVo.を、バック・コーラスがしっかりと支えて駆け抜ける。
M-13 「Give Back The Sun」 では、バッキングVo.にKimberly Knight(キンバリー・ナイト)という女性を迎え、約6分もある大作になっている。
最後のM-14 「Gem Of A Bird」 は軽快なアコースティック・ナンバーで、ここでもKatie Gwyther(ケイティ・グィザー)という女性をバッキングVo.に迎えている。そして、約3分半で曲が終ると、何やら話し声が入り、しばらくするとガレージで演奏しているような荒削りのギターが聴こえてきて終る。
あくまでも個人的見解だが、こういうのはいらないな~と思う。あっさりとアコースティックのいい雰囲気で終ってくれれば良かったのに・・・と、聴く度に思ってしまう。

それにしても、いろんな試みに挑戦したバラエティ豊かな曲が多い。しかし、どの曲も地に足が付いているかのように、自分たちのものにしている。
サウンド面でもストリングスを多用し、音の広がりが増してぶ厚くなっている。
ご機嫌な青春ロックだけじゃないんだぞ、と言わんばかりに、成長した彼らの姿が伺える。
それから前作同様、アルバムのアートワークがとってもいい。メンバーの友達が手掛けたらしいが、ジャケの可愛い熊さんと言い、歌詞カードの各曲の挿絵もオシャレで雰囲気があってステキだ。
Ryan McPhail(ライアン・マクファイル)という新鋭アーティストによる作品で、他の作品はこちらで見ることができる。