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寝苦しい夜のアロマ効果

2006-08-25 | music : favorite


彼らの音楽は、いつだって心地良い気分にさせてくれる。
寒い時はホクホクに、暑い時は涼しげに、そして疲れている時はリラックスさせてくれる、まるでアロマ効果のようなTeenage Fanclub。
今回選んだのは、2000年の6thアルバム 『Howdy!』。
このアルバムには、『Bandwagonesque』 の歪んだノイジー・ギターや、『Grand Prix』 の軽快な疾走感はなく、とっても優しくて甘くって柔らかい音が詰まっている。
一曲一曲が輝いていて、じわ~っとした何とも言えない味わい深さがある。
もしかしたら、いちばんしっとりとしたアルバムかも知れない。でも、私はこのアルバムが大好きだ。
派手さはなくとも、Norman、Gery、Raymondの3人が、それぞれ自分らしさ溢れるクウォリティの高い楽曲を生み出し、キラキラときらめいている。
そして決してそれがバラバラにならず、ガッチリとひとつに溶け込んでいるのがTFCの最大の魅力。
TFCにしか出し得ない音。自然体で、聴くほどに味があり、心の奥まで沁み込んでくる。
ここぞという時には必ず傍にいてくれる、大切な友達のような感覚。
カリフォルニアン・ハーモニーと表現したくなるような、M-3 「Accidental Life」 に代表される絶妙なハーモニー、Normanらしさ溢れるM-6 「Dumb Dumb Dumb」 の左右でおちゃめにチャチャチャと鳴るギター、M-11 「My Uptight Life」 の素朴なメロディ、いつも優しいGeryの声etc...。
いろんなところに、愛すべき要素が散りばめられている。
60~70年代のソフト・ロックが好きな人にも十分受け入れられる、とても聴き易い曲ばかり。
ちなみにこのアルバムのドラムスは、後にThe Primary 5を結成するPaul Quinnと、元BMX BanditsのFinlay Macdonaldがプレイしている。
あ~、来日はまだかなぁ・・・。