without A trace

favorite stuff...
music, trip, cinema, art, and so on.

英国風情に垣間見るアメリカン・テイスト

2006-08-04 | music : newcomer


ちょこっと試聴してアンテナに引っかかったので、アルバムを聴いてみたくなり、購入したRazorlightの2ndセルフ・タイトル・アルバム。
国内盤と輸入盤(オリジナル)とではジャケ写が違う。
ちょいワルなUKの香りがする国内盤に比べると、輸入盤の方は実にシンプル。
1stは聴いていないが、The LibertinesやKasabianが一気に盛り上った頃、その名前だけは頭の片隅にあった。
彼らに対するイメージは、ユニオン・ジャックとダブル・デッカーとぬるいビールとラヴァー・ソウル・・・と言った、いかにも “ロンドンっ子” と言った感じのイメージが強く、音もパンクっぽいんだろうな~と思っていた。
しかし実際に聴いてみると、かなりポップなので意表を突かれた。
メンバーの2人はUK出身だが、あとの2人はスウェーデン出身とは、これもまたちょっとしたサプライズ。
Drs.が代わり、新生Razorlightの新作。1stの評判がいいと2ndでコケるアーティストが多いが、彼らは敢えてバンド名をこのアルバムのタイトルにすると言う自信を覗かせている。
1曲目の 「In The Morning」 を最初に聴いた時、まず頭をよぎったのが後期のThe Mats(The Replacements)だった。
シンプルなギターとポップなメロディ、そして雰囲気のあるやさぐれたVo.の声。
特にイントロのギターのカッティングは、The Matsが放っていたポップでシンプルなロックン・ロールに共通するものがある。
楽曲はどれも3分半前後のコンパクトにまとまった短い曲ばかりで、そのシンプルでストレートなところに、ロックを感じる。
それにしても、M-4 「America」 には心底惚れた。USツアー中に生まれた曲のようで、“There's panic in America. There's trouble in America” と皮肉る。
しかし、そのメロディには胸がキューンと絞めつけられるような切なさが溢れ出ていて、何とも言えない寂しささえ漂い、情感たっぷりに歌うVo.もグッとくる。
M-8 「Kirby's House」 の軽やかなリズムも、大好きなパターンだ。
彼らが表現したいことが、シンプルにまとまって直球で伝わってくる。
ガレージ・ロックのスタイルをベースにした、ポップでタイトな曲ばかりで、どこか懐かしくて親しみ易く、聴き易い。
TelevisionやTalking Heads、The Cars辺りに通ずる感もあり、風貌はUKでも音はアメリカンというのが、アルバムを聴き終えてからのイメージだ。かなりカッコいい!!

 こちらが国内盤ジャケ