あなたの会社の社外CFO(社外財務顧問・財務経営参謀)

200社以上の会計顧問、会計指導をしてきた経験と知識とノウハウをもとに財務会計面から経営改善を図る方法をご紹介します。

あなた本当に顧問会計事務所(顧問税理士)ですか?

2007-04-21 18:14:47 | ここが変だよ! 会計事務所

私のクライアント企業でのお話しです。私は社長から相談を受けました。


決算書が出来上がり、会計事務所の人(税理士?担当者?)が決算の報告にきたそうです。

決算の数値を見ながら、会計事務所の人が一言

   「思ったより、利益が出ていないね」


その言葉に社長はカチーンッ!


「どういう意味ですか?私としては予測通りですよ。あなた方は決算対策もなにもアドバイスしていないじゃないですか!

 ”利益が出ますから、領収書はしっかりと取っておいて下さいね”

それが、決算対策指導のつもり!?

私とパートナーの人とは何ヶ月も前から期末の利益を予測しながら、決算対策を自分達でしてきました。無責任な事言わないで下さい」

 

思わず顧問税理士にこう叫んでしまったそうです。


その話しを聴いた時、私もカチーンッ!! ときましたよ!!


顧問料を払っているじゃないですか!! 

仕事をしろよ!!

数値をまとめられないのは会計事務所サイドのレベルの問題でしょ!!

何もアドバイスも無いよね!! 

アドバイスできないんじゃないの!!

毎月の数値は見てるでしょ!! 

数値を読めないんだよね!!

何様のつもり!!

それなのに、

   「思ったより、利益が出ていないね」

この言葉はなんだっ!!  

この会社の事を全然気にかけていなかった証拠だよね!!

顧問税理士替えちゃおうよ!!


世の中には素晴らしい会計事務所や税理士さんは沢山います。でも、素晴らしくない会計事務所や税理士さんも沢山います。

そういう、素晴らしくない会計事務所や税理士さんとお付き合いしている企業はかわいそうです。

もともと、会計業界は広告宣伝をしてはいけない業界でした。不思議な業界ですね。

そのお陰で、顧問依頼している企業は、よっぽどの事が無ければ他の会計事務所の情報が入ってこない状態でした。顧問事務所がどんなに素晴らしい事務所なのか?どんなにヒドイ事務所なのか?の判断する情報が乏しかったのです。有る意味、情報隠蔽ですよね。


会計事務所の存在が企業の成長を阻害しているとも思えます。

会計事務所が変われば企業も変わります。
これを読んで、 ”生意気な事を言うな ” と思う会計事務所の方々もいるでしょうが、現実はこのような状態なんです。


企業の成長のために今の顧問税理士を客観的に見つめなおしましょう!

使えない税理士や会計事務所なら、思い切って顧問税理士を変えましょう!

世の中は競争の世界です。お客さんがお店を選ぶ時代です。

だから、私たちが自分の事業の成長を考えて、顧問依頼する税理士事務所を選ぶ権利があるんです!!

 


なぜ?社長や役員の給料は高いのか? (法的立場)

2007-04-10 08:03:11 | 会計関係

なぜ?社長や役員の給料は高いのか?について、前回は創業時の苦労に対する対価という事をご説明しました。

今回は社長や役員という人たちの法的立場からの説明をします。

”法的立場”って何かと言いますと、企業は商売をしていますので、商売の法律ということで、基本的には”商法”という法律が関係してきます。ただし、私は弁護士ではありませんので商法に対する詳しい説明は出来ませんし、もしかしたら間違った説明をするかもしれません。

ですが、経理財務コンサルタントという立場からの視点で誤解を恐れずにご説明したいと思います。

みなさん、カルロスゴーンさんはご存知ですよね。日産のCEO(最高経経営責任者)です。あの方は、もともと日産の社員ではなかったですよね。日産を立て直すためにスカウトされてきたのですよね。

会社がゴーンさんに「日産と言う会社の経営」をお願いしたのです。

社長は会社の経営をすることが仕事のプロフェッショナルなのです。法律的には社長や取締役や監査役などの人たちは【会社との委任契約】になるのです。

【会社との委任契約】とは、

会社を良くする為にプロとして働いてくれますか?と会社が頼んで、

はい!承知しましたと頼まれた人が了解をする契約です。

ですから、「会社の経営を頼まれた人」にしてみたら、会社の業績が良くなったのか?悪くなったのか?が自分自身のプロとしての経営能力の評価となります。会社が良くならなければ1年間でクビになります、良くなってきていれば翌年もお願いいたしますと言うことになります。まぁ通常は契約期間というのがあり、3年とかの契約期間がきたら、更新するのかしないのかを会社と決めると思いますがね。

サッカーの日本代表監督のジーコ監督やトルシエ監督やオシム監督も私が想像するに「委任契約」でしょうね。日本のサッカー、日本代表を強くするために勝たせるためにスカウトされてきて、ワールドカップなどで良い成績を残す為に、日本のサッカーを強くする為に全身全霊を掛けて監督業をします。成績がよければ契約を延長するし、悪ければものの数ヶ月で監督交代となります。

会社の社長や役員さんも同じです。会社の経営が良くなれば継続契約もありうるでしょうし、悪かったり不祥事があったりした場合は委任契約解除となります。

中小零細企業も基本的には同じです。

社長(役員)と会社は”会社経営の委任関係”になります。

だから、社長や役員さんは「経営のプロ」として、企業を良くする(利益を出し、大きくする又は安定させる)事が仕事なのです。プロだから、会社をどうしたら大きくできるのか?どうすれば利益が出るのか?を朝から晩まで考えて行動しています。会社の為なら休みも返上して、いろんな事にチャレンジしたり、いろんな会合に参加したりして情報を収集したりします。

みなさん 「プロ」というとどんな人を思い浮かべますか?

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プロ野球のイチロー選手 松井選手 プロサッカーの中村俊輔選手 ヒデ選手 ゴルフのダイガーウッズ選手 バスケットボールのマイケルジョーダン選手

こういったスポーツの人達を思い浮かべますよね。

また、歌手や俳優さんやお笑い芸人さんも「プロ」の人達ですよね。

他にも、医者や弁護士、税理士などの人達も「プロ」の人達ですよね。

この「プロ」の人達に共通していることは何だと思いますか?

・・・・・・

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・・

 

    高給取り

 

確かにその通りですね!

しかし、それでは、”なぜ?社長や役員の給料は高いのか?”について説明しているのに答えにならないじゃないですか!!

「プロ」の人達に共通していることは

  • 専門職をして仕事をしている
  • 多くの人から期待を持たれて仕事をしている
  • 責任を持って仕事をしている
  • リスクを背負って仕事をしている
  • 生活の全てが仕事を中心に回っている  etc

こういったことが共通項でしょう。

これらは”期待されている””多くの人達に影響を与える””リスクが大きい”という要素があります。

”期待されている””多くの人達に影響を与える”については分かる感じがするけど、”リスクが大きい”についてはイマイチよく分からないという方もいるかな?

なぜ、”リスクが大きい”のかと言うと、「プロ」の人達は多くの方から期待をされて、それに答える事により存在価値がでて、報酬を貰っています。

スポーツの選手であれば、「試合に勝つ事 チームを有名にする事 ファンを喜ばせる事」が球団やオーナーやファンの期待です。それに答える事が出来ない場合は、クビや減俸になります。

期待に答えている時には年俸8000万円や何億という報酬を貰えるでしょうけど、ケガをしてしまい試合に出れなかったり、いいプレーが出来なかったりした時には年俸がゼロになる可能性もあります。

コレを企業の社長や役員さんに置き換えていいますと、

企業の社長や役員さんは「会社の利益を出す事 資金繰りをよくする事 資金調達をする事 経営を安定させる事 従業員を幸せにする事 社会に貢献する事」を株主や取引先、従業員、金融機関から期待をもたれています。

この期待に答える事が出来ないと、会社が倒産したりします。

会社が倒産すると、社長の家族はもちろん、従業員とその家族、取引先、金融機関などの大きな影響を与えます。家族や従業員達は路頭に迷うでしょう。これからどうやって生活していけばいいんだろう・・・と生活に困るでしょう。

社長や役員さんは倒産させないように必死になって経営をします。必死になって資金調達や資金繰りをします。必死になって製品を作ります。必死になって製品を販売する先を探して交渉します。必死になって会社を良くしようとします。時には私財を売り払ってでも資金調達をします。

この「必死」や「リスクへの見返り」として、サラリーマンの方々より給料が高く設定してあるのです。

会社によって規模や社長や役員が貰っている給料には差がありますが、この「必死」や「リスク」はどの企業でも共通でしょう。

 

このような理由があって、社長や役員の給料は高いのです。

 

 

 


なぜ?社長や役員の給料は高いのか (創業当時の苦労への対価)

2007-04-04 08:22:45 | 会計関係

なぜ?社長や役員の給料は高いのか?

こんな事考えたことありませんか?

前回までにお話いたしました【実質給料】についても、給料として貰っているお金以外に約20万円前後の”給料に相当するお金(支出)”が社長や役員の特典として有りました。

素朴な疑問で

     なんで社長や専務などは給料が高いんだろう??

て疑問に思った事、一度や二度ぐらいありますよね。私も正直ありました。

 

その疑問にお答えします!

 

 

       「社長だから高給取り」

 

 

なんて安直な答えではありません。

 

サラリーマンの場合であれば、毎月決まった金額が給料として貰えます。ある程度は自分がした仕事に対する対価として給料が貰えます。もし、風邪などで会社を休んだとしても有給休暇を使ったりして、生活していけるだけの給料は保証されているでしょう。

チョット極端な表現で、誤解を招くかも知れませんがあえて言うのであれば、

”サラリーマンは毎月貰える給料(お金)が保証されている。生活していけるだけの生活費が保証されている”

と言うことです。

 

中小零細企業では、社長がその会社や事業を始めている事が多いでしょう。中には先代先々代から引き続いている企業もありますが、多くの場合、社長が創業者です。

創業者(社長)は、その事業のアイデアを考え実行に移し、商売としての基盤を作った人となります。基盤ができるまでには多くの障害や挫折などを体験し克服してきています。

事業を起こしたばかりの時から売上高が何百万円 何千万円とあったわけではないでしょう。売上高がゼロの時もあるでしょうし、数十万円の時もあるでしょう。

サラリーマンと社長(創業者)の違いは、いくら働いても、いくら打合せをしても、お客さんが自社の商品やサービスを買ってくれなければ売上高は上がりません。売上がないと言うことは、生活するお金が生み出せないと言うことなんです。

創業者は給料を貰うのではなく、自社の商品やサービスをお客さんに買ってもらうこと自体が給料なんです。もちろん、売上高から仕入や経費を差し引いた残りが創業者の給料となるのです。

という事は、もし売上高がゼロの場合は、創業者(社長)の給料はゼロと言う事になりますよね。いや、経費を支払わなければなりませんから、赤字ですよね。

生活費が赤字と言う事は、生活する為のお金をどこからか補填しなければ生活がして行けません。それに、経費を支払うためのお金も補填しなければなりません。

どこから補填するのかは人によってそれぞれですが、貯金を切り崩したり財産を売却したり銀行から融資を受けたりして、経費や生活費に充当するお金を捻出しなければなりません。それが創業者(社長)の社会的責任だからです。

そういった過程があるので、事業が軌道に乗ってきて給料を貰えるようになってきたら、創業当時の苦労や大変な事に対する報酬の意味も含めて、給料を高く設定するのです。

これが、なぜ?社長や役員の給料は高いのか?の答えの一つです。

 

なぜ?社長や役員の給料は高いのか?については他の理由もあります。次回は社長や役員という人たちの法的立場からの説明をします。

  


中小企業の社長の実質給料 (飲食関係)

2007-04-02 07:13:15 | 会計関係

中小零細企業の社長の実質給料について、前回は”車関係” について具体例をお話いたしました。 今回は、「飲食関係」についてご紹介いたしますね。

 

皆さんは、1ヶ月に外食代(デートや仲間との飲み代など)はどのくらい使っていますか?独身者で親元から通勤している人でしたら、給料の内、飲食代外食代に使えるお金もまぁまぁあるでしょう。総支給で30万円 手取りで25万円ぐらい貰っていれば月に5~7万円は使えるかな?

独り暮らしをしている人やご結婚されている方、お子さんがいる方になると、飲食外食代はグッーーーーと少なくなるでしょう。

サラリーマンの方々は、外食代は”お小遣い”の中から捻出しますよね。でも、中小企業の社長や役員さんはちょっと違います。

中小企業の社長や役員さんは、以前からお話していますとおり、【私生活と会社は一蓮托生】です。生活の一部とは言わずほとんどが会社経営と密接に関係しています。

ですから、外食代飲食代もサラリーマンの方々と感覚がチョット違います。

 

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取引先社長と新商品の営業展開について話し合いをしていました。この新商品は我が社にとっても取引先会社にとっても「今年の注目商品」です。この商品をどのような売り方でアピールして販売していくかがとても重要です。午後の4時から打合せをしていましたが、いろいろな販売方法や障害が浮かんできては消え、浮かんできては消え行きなかなかアイデアがまとまりません。ふっと時計に目をやってみると夕方の6時30分になっていました。2時間30分も延々と打合せをしていたのです。コレだけの時間打合せをしていると疲れてきますし、お腹も減ってきました。

「お腹もすいてきたし、食事でもしませんか?場所を変えて食事をしながら打合せをしましょう!」

新商品の販売方法などのついての打合せを会社の会議室からダイニングレストラン「十五の夜」に場所を移して、食事をしながらの打ち合わせとなりました。

場所も変わり一旦休憩も入り、美味しい食事と美味しいワインを頂きながらの打ち合わせは、会議室での打合せとは変わり様々なアイデアが出て新商品の販売コンセプトやアピールポイントなどが決まりました。

取引先社長との打ち合わせは、午後の4時から始まり、食事を挟んで午後の10時まで掛かりました。美味しい食事が斬新で効果が期待できるアイデアを呼び起こしたのかもしれないですね。お酒も入ったので代行運転を呼んで帰りました。

 

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こんな話よくありますよね。若しくはよくありそうなケースですよね。

この話し合いでの食事代は”外食代飲食代”ですよね。この飲食代は会計上「会議費若しくは接待交際費」として経理処理します。”打ち合わせのための食事”ですから、”会社の経費”となります。また、食事後家に帰るための代行運転代やタクシー代も会計上「旅費交通費若しくは接待交際費」として経理処理します

会社の経費として処理をするということは、会社からお金を出すと言うとことです。

他にも

  • 取引先の社長や担当者と喫茶店でコーヒーを飲みながら打合せをした
  • ○○会の会合に出席して、その後の懇親会に出席して飲食をした
  • 接待の為、取引先社長をキャバレーに連れて行った

これらも会計上は「会議費若しくは接待交際費」として経理処理します。

取引先社長や担当者と打ち合わせを食事をしながらする必要がないのにもかかわらず、「自分が外食をしたいから、自分が呑みに行きたいから」相手を誘うこともあるでしょう。それでも”取引先と打ち合わせ”という名目を作れば、”会社の経費”として出費できます。中には、個人的に飲みに行った時や独りで飲みに行った時の出費も”会社の経費”として処理することもあるでしょう。

本来は「個人的な飲食」は会社の経費としてはいけませんが、領収書を見ただけでは「個人的な飲食」なのか?「取引先との飲食」なのか?判断が付きにくいです。それに、社長に「この飲食はだれと行ったのですか?」と聴いたとしても、たとえ個人的な飲食でも「それは▲▲商事の山田部長と打合せだよ」と言われたら、経理担当者は「会議費若しくは接待交際費」として経理処理するでしょう。

会社の経費であれば、会社が支払います。という事は、社長の給料から個人的に払わなくても会社が払ってくれて、飲み食いが出来るということになります。社長や役員さんは自分の懐(財布の中)を痛めずに飲み食いが出来るということになります。

 

このような事が「社長の給料は額面より実質は多い(実質給料は高い)」と言うことです。

サラリーマンから比べれば”うらやましい”と思うこともあるでしょうし、”そんなの許せない”と思うこともあるでしょう。サラリーマンの方々の気持ちも分かります。

しかし、中小企業の社長や役員さんはこれらの飲食や車関係などで「美味しい思い」をしている反面、とても大きなリスクを背負っています。

だから、少しぐらい「美味しい思い」を出来ないと社長業はやっていけないのです。

まぁ 社長の生活と会社の将来は一蓮托生ですから、会社のための活動や行動は全て経費でしょう。

前回も書きましたが、「度を越した支出」や「あまりにも常識から外れた行動に対する支出」は会社の経費にするのはイケナイことですが、ある程度わきまえた支出は「会社の事を考えて」の支出でしょうから会社の経費として支出はOKでしょう。

 

 サラリーマンより社長になったほうがいいかもね?