国鉄があった時代blog版 鉄道ジャーナリスト加藤好啓

 国鉄当時を知る方に是非思い出話など教えていただければと思っています。
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国鉄改革のあゆみ 10

2010-05-04 11:22:00 | 国鉄改革関連
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国鉄民営化を目前にして、国鉄では期末手当の査定を行うことを決定しましたが、当局の考え方を述べていきたいと思います。

国鉄当局、門野 雄策給与課長の見解を公企労レポートから要約しますと。
現在の国鉄は、職員一丸となって改革に向けて努力を行うべき時であり、そのためには職員一人ひとりの能力、意欲の向上と意識の改革を図ることが必要となっていますし世間でも職員の意識向上を期待していると思います。

そういった時期だけに、信賞必罰を基本とした職員管理を徹底することは、民間企業では賞与への勤務成績等は何らかの形で行われていることに鑑み、今回は職員個人の勤務成績を適時適切に反映させることで、ひいては企業運営の活性化にも役立てることができるように、新たな支払い方法を定めようと言うものです。

以下に、公企労レポートから引用しますと。

先の第八次総点検の中でも、まだ職員の意識、意欲が不十分である。あるいは職員に対する個人指導を強化する必要があるという指摘がされているわけで本制度の導入は、勤務成績を適時適切に反映する人事管理の手法としての効果も期待できる訳で、いわば総点検の総仕上げというような機能も果たす事になるというふうに考えています。このような制度というのは、民間では当然のこととして行われている訳でして、いわゆるボーナスと言うものについては、その期間における成績とか出勤状況等が反映されるのが当たり前であり、むしろボーナスというのはそういう性格を持っていると言うふうに理解されて一般的に行われている訳です。また、公務員等においても、何らかの形で同様の目的の制度が既に導入されている訳です。また、公務員等においても、何らかのヵたちで同様の目的の制度が既に導入されている訳です。また、香味咽頭においても、何らかの形で同様の目的の制度が既に導入されている訳です。ところが国鉄においては、これまでそのようなことがほとんど行われていなかったというのが実態でありましたので、今回提案する事になったということです。

引用終了

というように、国鉄では、民間ではあたり前であって公務員でも一部導入されていた(郵政に関しては殆ど機能していなかったように思います。)賞与制度ですが、何故国鉄では導入できなかったというと、組合との話し合いの中で、「支払い方法」の問題として「引き続き協議」となっていたわけですが、国会で国鉄法案が審議され、民営という方向が示されたことや、労使協調宣言による組合との話し合いができる環境になったことなどの要因が重なり、将来の民営化に向けての準備として導入したいと考えたわけです。

もちろん、この制度が民営化の準備としての導入ではなく、今までこの制度を導入できなかったことを反省しないといけないと考えていおり、職員の意識・意欲、あるいは能力のさらなる向上と、信賞必罰を基本とした職員管理の徹底は必要と考えています。

以下に具体的な支給方法を再び、公企労レポートから引用しますと。

【そうしますと、今まで格差というものはないということですか】
現在も、厳密な言い方をすれば、ボーンすも基準内賃金の何ヶ月分を支給するということになっておりまして、基準内賃金の中には、一年に一回の定期昇給時において勤務成績を多少加味していますので、昇給額も違うということになっています。
それを基にボーナスを計算するということにおいては、きわめてわずかながら、間接的に反映されているということは言えなくもないのですが、勤務成績を適時適切に反映する手法として、また世間でもボーナスというものが、個人ごとの勤務成績等を一般的にどの程度反映させているのかという比較すれば不十分です。また、定期昇給は、年に1かいですし、そもそも昇給の結果というのは、退職時に到るまで影響を持つ、柔軟性を欠いた永続的なものです。ボーナスに一定期間の勤務成績を反映させるということは、まさにボーナスというのは、その都度決めていくものですから、ある時期にマイナスの評価を受けても頑張ればリカバリーもできるということですから、弾力的に運用していける訳です。

引用終了

ということで、今までは定期昇給時に多少の色を付けていたのですが、この辺は多少説明が必要と思われます、

基本的には、公務員(国鉄は正確には公務員ではないが公共企業体は国家公務員法に準じた給与体系であったため、郵政の経験を加味して書いています)の場合は定期昇給【一般的には四号俸】の昇給、ただし、一年に訓告二回【四回?】もしくは、戒告以上で二号俸の昇給停止となるため、組合運動などで処分をなんども受けていると同じ年齢、同じ経験年数でも号俸に差が出るということはありました。
ただし、公務員の場合、特別昇給制度というのもあり、仮に処分等で号俸昇給が停止した場合でも、四年以上優良な成績(いわゆる処分を受けない状態)の場合は、昇給停止分が臨時に昇給する救済措置もありました。もちろん、処分を受けず、特別昇給のみを受ける職員も居るわけでそうなってくると、さらに給与体系に差が出ることになります)
また、退職時の退職金の計算も在籍時の4月1日時点での俸給月額に対する計算ですから、幹部級は退職が6月30日付で、一般職員は3月31日付というのが郵便局の場合は不文律となっていました。
いささかお話が脱線しますが、3月31日で退職だと、4号俸昇給させずに退職金が計算されるのに対し、6月30日で退職させると、4月1日時点で4号俸昇給させたうえ、6月1日に職員として在籍しているため、退職金+夏季手当を支給させることができるということで、郵便局の課長以上は6月末退職、課長代理以下は3月末退職が一般的でした。

話が大きくそれていしまいましたが、少なくとも国鉄では組合の力【主に国労】による悪平等の影響で、阻害されてきたのが、分割民営化という国の大方針が決まったことで進めやすくなったということが言えると思います。

さらに、今回の導入に際してのポイントは下記のとおりです。

一つは、一定期間の勤務成績を反映させること
二つには、一定期間における期間率【いわゆる出勤率】を反映させるということです。

ということで、出勤率を反映させるというところに、国鉄の抱えていた病巣を見る思いがします。

この二つの側面を、個人ごとの支払額を算定する際の要素にすると書かれています。

なお、具体的な内容については、再び公企労レポートから引用したいと思います。

内容として、期間率とというのは、夏期手当の場合は6月1日、年末手当の場合は12月1日という年二回の基準日を起点にこの基準日以前の6ヶ月間を調査期間としているわけです。この期間内において、欠勤期間が4日以上30日以内の場合には、百分の10、同様に31日以上90日以内の場合には、百分の40、91日以上の場合には百分の70をカットするということです。逆に言いますとその全期間を休んでも、3割は支給すると言うことにしている訳です。これは、初めての導入であるということと、ボーナスそのものが一定の生活給といいますか月例賃金をカバーする要素もあることを考慮し、カット率を百分の70で止めているということです。なお、欠勤の理由には、色いろある訳で、いわゆる私傷病による欠勤の場合には、この原則に対して大幅な緩和条項といいますか、職員の病気療養中の生活も考慮して、最高で2割の減にとどめるよう配慮しています。この点は国家公務員の制度の場合にも同様の配慮がされていることも参考にいたしました。
 案としましては、私傷病による欠勤期間が4に以上30日以内の場合百分の5、31日以上60日以内で百分の10、61日以上90日以内は百分の15、それ以上は百分の20のカットとしております。
 また、これの例外として、期間率では、余剰人員対策の一環としていわゆる三本柱として進めています退職前提休職、復職前提休職による休職者の場合には、今回の期間については勤務したものとして取扱うこととしています。
 それから、もう一つの大きなテーマである成績率ですが、これも調査期間における職員の勤務成績に応じて、勤務成績の優秀な職員には基準の5%増とし、一方、勤務成績の良好でない職員に対しては、基準の5%減としています。
 つまり、勤務成績の優秀な者とは、例えば、職務上功績があると認められる者、他の模範と認められるということから当然に判断出来る訳で、また、勤務成績が良好でない者とは、平素職員としての自覚に欠ける者、勤労意欲、執務態度、知識、技能、適格性、協調性等について遜色のる者ということで判断したいと思っています。
なお、この対象となる人員は、管理局等の単位を分母にしてその一割を基本にしたいと考えています。

引用終了

ということで、長期の欠勤者よりも、組合として問題としたのは、勤務不良職員のうち、管理局単位で10%の職員は5%の減額を行うことが問題となるわけですが、この辺は次回以降の各組合の意見の中で明らかにしていきたいと思います。

国鉄当局としては、この制度を導入させることで、職員の意識改革及び分割民営化の準備としての前例を作りたいということで、労使交渉をすすめることとしています。

次回は、国労の意見について記述していきます。

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