blackalisuの小説の部屋

現在連載中、「落ちこぼれ魔法使いの恋愛事情」 「俺、異世界で童貞卒業します!!」その他、夢小説や短編なども

episode.14 別

2017-12-30 12:20:52 | 落ちまほ過去編
アンナside





私とティナ様は、ライバルという関係になった。


ライバル、とはいっても、もう勝負はついている。








私は、ロゼスとティナ様の明るい未来を守る。
……もちろん、二人の子供の未来も。




あれからだいぶ時が経ってから、使用人達にも正式に妊娠したとの報告があった。


ついさっき、ティナ様を見かけたが少しお腹が膨らんでいる気がする。









「……アンナ〜、今日限りで私のメイドは終了ですっ!」










「……はい?」







シェリーが、突然そんなことを言った。

詳しく聞くと、シェリーさんは結婚するらしい。
しかも、既に妊娠しているとか。







「……もしかしたら、ロゼス様とティナ様の子供と一緒に学校に通えたりするのかなぁ〜。」









「……おめでたいですねぇ〜。」








「あっれー?ご主人がいなくなるのが悲しいのかー!?
…大丈夫ですっ!アンナには新しいご主人様がつくことになりましたからっ!!」









……私の合意なしに、勝手に話を進めないで欲しい。







「新しいご主人様はですねぇ〜。
天才な女性らしいですよぉー。
しかも、最近お城に入ってきた新人らしいですっ!」










「……というか、私のメイドの仕事おかしくないですかぁ〜?
なんでその女性の専属なんです?」









「……上の意向とか、なんとか??
じゃあ、荷物をまとめる最後のお仕事だよっ!」










私達は、荷物を黙々とまとめた。
なんとなく……最後の方はお互いがいつものように皮肉を言えるような雰囲気ではなかった。









私は、シェリーさんの荷物を半分持ち、外に出る門まで隣を歩いた。







外に出ると、シェリーさんの婚約者が待っていた。
……なかなかのイケメン。





シェリーさんは、私が持っていた荷物を半ば強引に奪い、男性のもとへ歩いて行った。









私は……私は…!








「…シェリーさん!!
今まで、大変お世話になりました!!










そう大声で叫ぶと、シェリーさんは立ち止まって振り返った。










「………バカ…。タメは…駄目だって……うぅ……言ったのにっ。」







シェリーさんは、堪えていた涙を盛大にこぼした。

つられて私も泣きそうになったが、シェリーさんを笑顔で送り出したかったので、絶対に泣くまいと決めた。












✲✲






シェリーside






どうしよう……。
涙が止まらない!


ご主人様がいなくなって悲しいか、とか言ったけど実際は、ご主人様である私の方が悲しいのかもしれない。


……こんなにも、アンナと別れるのが辛いなんて…。





揺らぐ視界に、アンナの笑顔がうつって見えた。





私も……泣いてなんか、いられない。






私は、前に向き直る。






「……私、もう絶対振り返らないからっ!
振り返ると、また……もとに戻りたくなるからっ……だから_」









「長話は、やめてくださいねぇ〜。
クドイ長話は、そちらの婚約者に嫌われちゃいますよぉー?」








___ああ、
いつものアンナだ。





私は、振り返らない宣言をしてからわずか5秒でそれを破り、アンナの方に振り向いた。






さっきと違うことは、私が最大級の笑顔でさよならをしたこと。






私は、もう振り返らない。
愛する彼のもとへ足を進めた。







お互いが反対の道を歩いていく。


どんどん、離れていく。





でも、お互い振り返らない。









__それぞれの道に歩みを進めた二人は顔をくしゃくしゃにして、泣いていた。











***







アンナside






………もう、泣いてなんかいられない。



新しいご主人に、挨拶にいかなければ。




腫れた目をなんとか隠し、私はご主人のもとへ向かった。












***







???side






この城の研究員として、働き始めてまだ1週間。

今日、私のもとにメイドがつくという。



……優しい人がいいな。





部屋の扉がノックされた。


適当に返事を返し、入ってきた人影を見据えた。








✲✲









アンナside





………これは、何かの勘違いだろうか。







「「何で、ここにいる!?」」






目の前の人と声が重なった。


それはもう、よく見知った顔。







「…………マリー・アンドーラ。」







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小説
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