パンセ(みたいなものを目指して)

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あなた自身の社会(スウェーデンの中学教科書)

2021年12月02日 09時50分07秒 | 

先日興味深く読んだ「時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか」
のなかに紹介されていて、気になってアマゾンで購入したのがこれだ

「あなた自身の社会」スウェーデンの中学教科書と帯にはある
同時に購入した「ディスタンクシオン2」もすぐさま読みたいが
こちらも気になって仕方ない
そこで、ちらっと読み始めた

すると、そういうことか、、と納得したことがあった
この本は立憲民主党の政調会長になる小川淳也さんが
和田静香さんと対談した際に、おすすめ本として紹介したのだが
冒頭の部分を読んだだけで、小川さんがこの本にある社会のあり方の
影響を受けているのが分かる

報道とかSNSで、考えの一部を切り取られ、誤解の多そうな小川さんの消費税論だが
彼は消費税単独で考えるのは間違いで、税は総合的な視点から考えるべきで
法人税、金融所得税、相続税等をしっかり考えて
その上で税は本当に社会に役立つ使い方を考えるべきとしている
それは税は取られるものではなく、自分たちが欲しい物を求めるために使うお金
という考え方をしている
そしてこれは北欧の高福祉国家をイメージしているようだ

人は若い時の体験は後の世界観に大きな影響を及ぼす
小川さんは官僚時代にこの北欧型の高福祉社会を知って衝撃を覚えたのだろうと思われる
そしてそれに合わせてショックを受けたのが、この本にあるような教育だと思われる

小川さんの理想主義に否定的な現実主義者は、
スウェーデンと日本とはそもそも人口が違うから
日本にそのまま受け入れるのは現実的ではないと反論する
確かに、そうかも知れない、、とも思える
しかし、この教科書を読み始めると、それは違うかも知れないとも思えるようになる

この教科書は学科としてどういう範疇に入るのかはわからないが、言えるのは
この本は「しっかりした大人」を育てようとする意図がものすごく感じられる
(日本の)教科書と言えば身につけるべき知識の集合体のようなものの印象があるが
ここでは、まずは個として確立し、その上で自分で考えて討論し、判断力を磨き
その中にはよからぬ人間がいるかも知れないが、それでも良かれと思う社会を
作ろうとする意思みたいなものが感じられる

となると、問題は人口と言った問題だけでなく、むしろ本質的なところは
どのような人間性を育むほうが良いか、、との国の考え方のような気がする

この教科書では章の終わりに、しばしば答えのないような問が登場する
日本のような、「答えは一つ」を素早く見つけることが良いとされる社会とは違う
一見答えがないだけに無駄のように思えるが、それこそが総合的な判断力を磨く力になる
と信じて教育をしているようだ

最近は教育の大切さとか、それゆえに間違った方向付けされると
怖さを実感することが多いが、この本はそもそもどのような大人になるべきかが
知識ではなくて身をもって問われているようで、この教科書のある社会を
少しばかり羨ましく思えてしまう

だが、まだ最初の方だけなので、最後まで読むと違った印象を持つかも知れない
多分、そんなに印象は変わらないと思うが、、



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