パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

急に頭に浮かんだ「丸山眞男」

2024年04月16日 09時15分51秒 | ダイアリー

天気が良くないと、なんとなくやる気が起きない
言い訳を探してそこから何も進めないのが情けないところだが
それでもまるで必然のように何かとの出会いがある

生活には精神生活、法的生活、経済的生活があるとしたのはシュタイナーさん
流し読みしたので正確な理解はできていないが、そんなものかと納得した

自分の生活は最初の精神生活が大きなウェイトを占めている
現役ならば経済的生活、それに関連する法的生活がほとんどだろうが
現役を終えた今、暇と退屈の誘惑があるが、それでも自分とのおしゃべりは
生産的ではないとしても飽きることはない

最近はフィクションよりは小難しい社会的とか歴史的なものに興味がある
きっかけはNHKスペシャル「未解決事件ファイル 下山事件」だが
この本を読んでいるうちに、それがおきた時代背景とか
その当時蔓延していた空気とか支配していたイデオロギーなどが気になってきた

そうするうちに頭に浮かんだのが「丸山眞男」という人物のこと
小難しいがマックス・ウェーバーみたいなことを書いている人と思い込んでいるが
急に思い立って図書館から「現代政治の思想と行動」という分厚い本を借りてきた
最初の目次はこんな感じ

ページいっぱいに文字が並んで、読みやすい内容ではない
だがなかなか面白い
この中には今と全く同じようなことを問題視していた人がいたことがわかる
それは田舎と都会との差で、都会集中を危惧して訴えている人の存在
そして読んでいて、興味を覚えたのは
右翼という人たちと左翼と言われる人たちは、どちらかというと反資本主義的であること
そしてある程度は国家主導的に進めるほうが良いとしていること
この国家主導的のトップが天皇制的な(人たちによる)ものにするか
それとも選挙で選ばれた人たちによる人たちに任せるか
の違いだけのように思われたのは少し衝撃的だった

コロナ禍で日本人の多くが実感したのは、ある程度の国家主義的なものは必要だということ
何でもかんでも規制改革をして民営化するのは現実的ではないということ
(最近ではショック・ドクトリンという言葉で新自由主義を警戒する流れがある)
これは左の人たちがコモンとかシン社会主義と称するもののようで
これは日本だけでなくアメリカを含む世界で広がりつつあるような傾向のようだ

人間の行うことはどこか欠点があり完成形ではない
だから試行錯誤でいろんな試みにトライする
社会主義も資本主義も、その選択肢の一つに過ぎないとして
ニュートラルに選ばれるなら良いのだろうが
残念ながらこれらはその属性(共産主義、右翼という言葉)のために
まともに選択のまな板に載ることはない

未来は想像することはできるが、そのとおりにならないことが多く
現実的には正しい選択というのは難しい
それでも、過去から学ぶことは少しでも間違いを少なくするには役立つ
という思想はあっても不思議ではない
それが本来の保守主義と言われるものらしい

このあたりになると、この本だけでなく今までいろいろ読んだものが
邪魔をして頭がまとまらなくなるが、それでも面白いとか参考になる
という気持ちを覚えることがあるので、文字ばっかりでしんどいページを
読み進めることになる

本は消化不良でも、面白いか面白くないかは、わかる気がしている


コメント
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