パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

促成栽培の国

2007年08月24日 06時45分18秒 | Weblog
サッカーの試合
先日の日本代表戦もオリンピック代表戦も
それから高校、中学、小学生まで
負け試合等で、いつも気づく事は「基本技術」の差
ボールを止める、蹴る
これだけの事だが、どこに止め、どの強さで、どのタイミングで
ぶれずにパスできるか
それもプレスのかかった状態でも正確に

それには普段の練習あるのみだろうが
難しいのは、この基本的な事を練習し続けることは
少しばかり退屈になってしまいそうな事

手っ取り早く勝つための方法論としては
チーム戦術等のほうがエレガントで賢そうに思え
実際に低学年から下手をすればU17くらいまで
戦術の熟成したチームの方が勝ち進んでいるし
日本人はその方が好きそうだ

しかし、伸びしろが、、、
厳しい試合になると戦術以前の基本技術の差が
一人一人の累計になって大きな違いになってくる

この国は全てが促成栽培されている様な気がしてならない
読み書き算盤の確実な習得の前に
選別のための変なテストを勝ち抜ける技術を手に入れる

サッカーでも時間がかかり実は一番大切な基本技術をおろそかにして
勝つための方法論を強制する


確かに基本技術の練習は退屈になりそうなので
小学生、中学生レベルではコーチ陣の練習方法
声の掛け方、子供達の意識づけが大事になってくるだろう
もしかすると飽きてしまうのは練習する人たちではなくて
コーチ陣の可能性もある
だから信念を持って、退屈しない様な練習メニューを考えて
時間をかけて育てるしかないのかもしれない

それは何もサッカーに限らず全てに言えるかもしれない
答えを直ぐさま欲しがる最近の世の中の傾向は
教養を始めとする人格生成の前に
何が得で何が損かを教えてしまい
それだけに反応する人間に知らず知らずなってしまう

大相撲の稽古に何年先の稽古があるらしいが
本当は全ての分野に、何年先を見越した稽古、練習、勉強が
あってしかるべきだろう
コメント
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