友人に頼んでおいた「BSアニメ夜話 トップをねらえ!」の録画が届きました。
以下、見ながら感激しまくって書きなぐった感想です。
番組冒頭で「Fly High!」がかかる所から、もうテンション上がりまくり。
里アナの「アニメを語るうえで外せない作品」という紹介にはつい涙。
田中大先生のいつもの憎まれ口には苦笑い。ホントは人一倍トップを
評価してるのに、イベントの始めでは必ず恨み節を言うんですよ(笑)。
アメリカザリガニのコメントには、同じファンとして共感。
佐藤大の「岡田さんをイジリ倒す」という不適な笑いに思わず期待。
そして岡田さんの「胸張って世紀の名作と呼べる」の言葉に感無量。
既にここまでで自分のテンションはピーク状態です。
この後のあらすじ紹介はテンションキープのまま、気分的には一段落。
もう何度も見てる作品ですから、さすがに慣れてますからね。
でも名場面で必ず合いの手を入れるのだけは忘れません。
名場面を見終えた後の、スタジオのほわーっとしたムードがいい。
出演者たちの作品へのリスペクトがはっきり伝わってきます。
実際に見る前は抵抗あったという里アナや佐藤大のコメントには納得、
自分もそうやってハマっていった一人なのですし。
岡田さんが語る「開き直りの製作心理」には、またまた苦笑い。
DVD「トップをねらえ!パーフェクトガイド」で企画書を読んでいたので、
構想当初から6話構成なのは知ってました。
(実際にできた作品と比べると、全6話が実に計算どおりに作られているのが
わかります。機会があれば確かめてみてください。)
どこを見てもおもしろいし、どこを見てもツッこめるという柳原の話と
平井の嫁が絶賛した話には、思わず相づちを打ってしまいました。
ゲストお気に入りのシーンをあげてもらうところでは、まずアメザリ平井が
4話のガンバスター発進シーンを推薦。
「第7ハッチが開いています!」から始まる発進シークエンスに見入った後は、
ガンバスターのバーニアから出る炎が実写特撮の炎と同じだという話に。
これについては、小黒祐一郎氏が「響綜覧」のブックレットでも書いてましたね。
田中大先生の「庵野がコピー曲ばっかり作らせる」という話もいつものネタですが、
そこにダメ押しを入れられるのは岡田さんの強みでしょう。
岡田さんの語る「トップにオリジナルなし」の話は非常に興味深かった。
元ネタさがしまでやってパロディやオマージュを押し通したのは、オタクの意地。
企業名を多用したところにもコダワリがあったという話には、また感心。
自分も1話にでてくる部室のお菓子が何種類あるかをリストアップしたことが
ありましたが、相当な数だったことだけは覚えてます。
(しかもみんな実在メーカーだったはず。)
柳原が選んだのは、5話のバスターマシン発進シークエンスから繋がるシーン。
「お願いカズミ、戦って!」についてコメントしてたのはなかなか鋭いです。
あそこは唯一カズミを呼び捨てにする場面、二人が真にパートナーとなった
極めて重要なシーンですからね。
佐藤大が選んだのは、太陽系に帰ってきたエクセリヲンの艦首に辿りつくまでの
一連の演出。これを選んだのはアニメ製作者としてのこだわりでしょう。
自身でこのシーンを何度も文章に書いて勉強したそうですから、脚本家としての
原点のひとつでもあるようです。
自分が脚本を書いたのは実は2話だけ、でも2話をつくったから脚本家と名乗れる、
というのは岡田さんのSF物としてのこだわりなのでしょう。
2話までの構成でトップの流れを作り上げた、という強い自負もあったようです。
ハインラインへのアンチテーゼとして『終わりなき戦い』を持ってきた部分や、
結果的にそれが『宇宙の戦士』を下敷きにした『機動戦士ガンダム』に対する
アンチテーゼになった点は、SF者にとってはよくわかる話。
つけ加えると、1話の教練シーンは『宇宙の戦士』や『終わりなき戦い』の
訓練シーンを、学園コメディの様式に置き換えたもの。
単に『エースをねらえ!』のパロディというわけではありません。
学校できちんとロボットの操縦を教えてる描写って、他のアニメではほとんど
見かけないですし。
途中に入った氷川氏のアニメマエストロについてはいまいち感心しなかったけど、
その後に岡田さんが語った「文字へのこだわりは庵野、ブランドにこだわるのは樋口、
計器の表示にこだわるのは自分」という解説は、なかなか貴重なコメントでした。
そのオタク的こだわりが、逆にある種のリアリズムを生むわけですね。
田中大先生の推薦はスミスの死とそこから立ち直るまでのノリコの変化の過程。
先生自ら作曲した「ノリコのテーマ」が流れ、感動を誘います。
予算不足でシンセ音と弦の数が少なかった話は「合体劇場版」のトークショーでも
聞いたように思います。
ちなみに『トップ2』のエンドテーマで初代と同じ曲をリメイクした時は、シンセ音も
弦数も大幅に増やして見事リベンジを果たしたとか。めでたしめでたし。
なぜモノクロで?の問いには、岡田さんから「思いついちゃったから」の回答。
最初は作業量を減らすための思いつきが、庵野監督の「全部白黒に」の一声に
岡田氏がゴーサインを出して、ああいう演出になったとのこと。
予算がないからという理由でないのは知ってたけど、決定までの過程を聞くと
現場のノリとかが感じられて、またひと味違ったおもしろさがあります。
そして岡田氏が選んだのは、やはりラストの「オカエリナサイ」。
「イ」が逆になってるのは、日本語や人類の存在そのものが失われているとしても
感謝の気持ちは時代を超えて伝わっているはずだ、という思いからだとのこと。
これはSF者として自分も以前から感じていた点なので、岡田さんから同じ思いを
直接聞けたのがとてもうれしかったです。
そう、この感覚こそがSFの真髄、「センス・オブ・ワンダー」なのですよ。
最後にアメザリの二人が語った「上質の裏切り」という言葉は、トップの本質を
うまく表現していたと思います。
そして『アニメを好きでよかった』『アニメを信じてよかった』という感動を
この作品を見る人に伝えたかった、という岡田氏の言葉に胸を打たれました。
『トップをねらえ!』が好きな人しかいないスタジオで、思う存分トップの話を
聞かせてくれる番組。こんな夢のテレビ番組を見られる日が来るとは・・・。
初代トップを愛しつづけてきた自分にとって、今回のアニメ夜話は文句なしに
最高の1時間でした。(アメザリも今回はよくがんばった!)
このDVDは永久保存版として大事に大事にとっておきます。
以下、見ながら感激しまくって書きなぐった感想です。
番組冒頭で「Fly High!」がかかる所から、もうテンション上がりまくり。
里アナの「アニメを語るうえで外せない作品」という紹介にはつい涙。
田中大先生のいつもの憎まれ口には苦笑い。ホントは人一倍トップを
評価してるのに、イベントの始めでは必ず恨み節を言うんですよ(笑)。
アメリカザリガニのコメントには、同じファンとして共感。
佐藤大の「岡田さんをイジリ倒す」という不適な笑いに思わず期待。
そして岡田さんの「胸張って世紀の名作と呼べる」の言葉に感無量。
既にここまでで自分のテンションはピーク状態です。
この後のあらすじ紹介はテンションキープのまま、気分的には一段落。
もう何度も見てる作品ですから、さすがに慣れてますからね。
でも名場面で必ず合いの手を入れるのだけは忘れません。
名場面を見終えた後の、スタジオのほわーっとしたムードがいい。
出演者たちの作品へのリスペクトがはっきり伝わってきます。
実際に見る前は抵抗あったという里アナや佐藤大のコメントには納得、
自分もそうやってハマっていった一人なのですし。
岡田さんが語る「開き直りの製作心理」には、またまた苦笑い。
DVD「トップをねらえ!パーフェクトガイド」で企画書を読んでいたので、
構想当初から6話構成なのは知ってました。
(実際にできた作品と比べると、全6話が実に計算どおりに作られているのが
わかります。機会があれば確かめてみてください。)
どこを見てもおもしろいし、どこを見てもツッこめるという柳原の話と
平井の嫁が絶賛した話には、思わず相づちを打ってしまいました。
ゲストお気に入りのシーンをあげてもらうところでは、まずアメザリ平井が
4話のガンバスター発進シーンを推薦。
「第7ハッチが開いています!」から始まる発進シークエンスに見入った後は、
ガンバスターのバーニアから出る炎が実写特撮の炎と同じだという話に。
これについては、小黒祐一郎氏が「響綜覧」のブックレットでも書いてましたね。
田中大先生の「庵野がコピー曲ばっかり作らせる」という話もいつものネタですが、
そこにダメ押しを入れられるのは岡田さんの強みでしょう。
岡田さんの語る「トップにオリジナルなし」の話は非常に興味深かった。
元ネタさがしまでやってパロディやオマージュを押し通したのは、オタクの意地。
企業名を多用したところにもコダワリがあったという話には、また感心。
自分も1話にでてくる部室のお菓子が何種類あるかをリストアップしたことが
ありましたが、相当な数だったことだけは覚えてます。
(しかもみんな実在メーカーだったはず。)
柳原が選んだのは、5話のバスターマシン発進シークエンスから繋がるシーン。
「お願いカズミ、戦って!」についてコメントしてたのはなかなか鋭いです。
あそこは唯一カズミを呼び捨てにする場面、二人が真にパートナーとなった
極めて重要なシーンですからね。
佐藤大が選んだのは、太陽系に帰ってきたエクセリヲンの艦首に辿りつくまでの
一連の演出。これを選んだのはアニメ製作者としてのこだわりでしょう。
自身でこのシーンを何度も文章に書いて勉強したそうですから、脚本家としての
原点のひとつでもあるようです。
自分が脚本を書いたのは実は2話だけ、でも2話をつくったから脚本家と名乗れる、
というのは岡田さんのSF物としてのこだわりなのでしょう。
2話までの構成でトップの流れを作り上げた、という強い自負もあったようです。
ハインラインへのアンチテーゼとして『終わりなき戦い』を持ってきた部分や、
結果的にそれが『宇宙の戦士』を下敷きにした『機動戦士ガンダム』に対する
アンチテーゼになった点は、SF者にとってはよくわかる話。
つけ加えると、1話の教練シーンは『宇宙の戦士』や『終わりなき戦い』の
訓練シーンを、学園コメディの様式に置き換えたもの。
単に『エースをねらえ!』のパロディというわけではありません。
学校できちんとロボットの操縦を教えてる描写って、他のアニメではほとんど
見かけないですし。
途中に入った氷川氏のアニメマエストロについてはいまいち感心しなかったけど、
その後に岡田さんが語った「文字へのこだわりは庵野、ブランドにこだわるのは樋口、
計器の表示にこだわるのは自分」という解説は、なかなか貴重なコメントでした。
そのオタク的こだわりが、逆にある種のリアリズムを生むわけですね。
田中大先生の推薦はスミスの死とそこから立ち直るまでのノリコの変化の過程。
先生自ら作曲した「ノリコのテーマ」が流れ、感動を誘います。
予算不足でシンセ音と弦の数が少なかった話は「合体劇場版」のトークショーでも
聞いたように思います。
ちなみに『トップ2』のエンドテーマで初代と同じ曲をリメイクした時は、シンセ音も
弦数も大幅に増やして見事リベンジを果たしたとか。めでたしめでたし。
なぜモノクロで?の問いには、岡田さんから「思いついちゃったから」の回答。
最初は作業量を減らすための思いつきが、庵野監督の「全部白黒に」の一声に
岡田氏がゴーサインを出して、ああいう演出になったとのこと。
予算がないからという理由でないのは知ってたけど、決定までの過程を聞くと
現場のノリとかが感じられて、またひと味違ったおもしろさがあります。
そして岡田氏が選んだのは、やはりラストの「オカエリナサイ」。
「イ」が逆になってるのは、日本語や人類の存在そのものが失われているとしても
感謝の気持ちは時代を超えて伝わっているはずだ、という思いからだとのこと。
これはSF者として自分も以前から感じていた点なので、岡田さんから同じ思いを
直接聞けたのがとてもうれしかったです。
そう、この感覚こそがSFの真髄、「センス・オブ・ワンダー」なのですよ。
最後にアメザリの二人が語った「上質の裏切り」という言葉は、トップの本質を
うまく表現していたと思います。
そして『アニメを好きでよかった』『アニメを信じてよかった』という感動を
この作品を見る人に伝えたかった、という岡田氏の言葉に胸を打たれました。
『トップをねらえ!』が好きな人しかいないスタジオで、思う存分トップの話を
聞かせてくれる番組。こんな夢のテレビ番組を見られる日が来るとは・・・。
初代トップを愛しつづけてきた自分にとって、今回のアニメ夜話は文句なしに
最高の1時間でした。(アメザリも今回はよくがんばった!)
このDVDは永久保存版として大事に大事にとっておきます。
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