Biting Angle

アニメ・マンガ・ホビーのゆるい話題と、SFとか美術のすこしマジメな感想など。

日本SF大会メモなど、2015年の振り返り。

2015年12月31日 | その他の雑記・メモなど
2015年の最後の日もあとすこしで終わりなので、すこし振り返りなど。
今年もブログの更新ができなかったなーという反省はありますが、3月には念願の名古屋SF読書会に参加し、
8月末には米子で開催された第54回日本SF大会《米魂》に行くことができました。

後者は片渕須直監督のSF大会初登場ということで、2日間にわたって関連企画を追いかけてましたが
ちょっと事情があってレポート書くのは控えてました、すいません。
いまさらですが当日のメモからいくつか拾って書いておきます。

◎ラリイ・ニーヴン関連
・科学技術を保守する人間がいなくて朽ちていく様子は『リングワールド』が原点
・自力では何もできないボックスは精神制御で多種族に奉仕させる「スレイヴァー族」がモデル

◎アリーテというヒロイン
・実証主義的な考え方。女の子にサイン・コサイン(の知識)は必要と思う。
・サイエンスとはこういう(実証主義的)なもの、その原型へと遡って描いた。

◎アニメ「この世界の片隅に」
・戦時中の生活を描こうとするとドラマなどのフィクションが原典になってしまうのが現状。
・服につけられた名札、窓に貼られた紙などのディテールにもそれぞれ理由があるはずなのに、
 (今のフィクションの多くで)本来の形とその理由が作中から落ちてしまっている。
・ドラマの表現は必ずしも実証的ではない。戦時中の原典を調べたほうがおもしろいものができる。
・そもそも『この世界の片隅に』の原作マンガ自体が、膨大な原典を調べて描かれている。
・劇場公開時は尺を90分に調整する必要があるが、できればディレクターズカット版も出したい。

◎コニー・ウィリス関連
・当時を見てきたように描く『この世界の片隅に』は、まさに『ブラックアウト』『オール・クリア』。
・タイムマシンで当時の呉に降下できるとしたらすぐ行きたい。ウィリス作品ではコリン君がロンドンの
 爆撃地点を調べていたが、呉は自分で調べて日時から場所まで覚えているので、生き残る自信がある。
・でも事前にリサーチしても現地と違うことがある。『ドゥームズデイ・ブック』もそういう話。
・「ブラックアウト」も米版が出た後に英国の読者から指摘があり、英版では修正が入っている。
・日本でも70年くらい前に行くと、今と結構違っているのではないか。


当日はウィリス作品を訳した大森望氏や『MM9 ─invasion─』の文庫版あとがきで片渕監督による
アニメ化企画について書かれていた山本弘氏も来場されました。

また初日の夜には監督を囲む食事会があり、参加者からは科学技術と人間の関係や「信頼できない語り手」の
話題が出るなど、SF大会らしい雰囲気の中で親睦を深めることができました。
私は中座して飛浩隆先生の食事会に行きましたが、普段のイベントとは違った顔ぶれも新鮮でしたねー。
普段のイベントといえば、片渕監督関連のイベントでよくご一緒するイルカのおかげさんもいらしてたのは
ちょっとびっくりでした。お仕事の関係で初日夜には帰られたのが残念です。

飛先生の食事会ではVRにおける身体性と意識の問題などについて、先生本人や濃い飛浩隆ファンと
熱い話を交わすことができましたが、あまりにテンション上がりすぎて細部を忘れました(^^;
創元SF短編賞受賞者の理山貞二さんやオキシタケヒコさんも参加されてたし、後から星雲賞受賞者や
各社の編集さんもどんどんやってきて、飛先生の人徳を垣間見ることができました。

しかし米子はよかった。前日に一人で行った飲み屋さんも最高に楽しかったし。



書籍関係では日本翻訳大賞授賞式の内容がすばらしく、また『教皇ヒュアキントス』という傑作と、
これを通じて古書ドリスという素敵な古書店を知ることができたのが大きな収穫でした。
ドリスさんはヒュアキントスの売り上げに多大な貢献をされたので、訳者の中野善夫さんから特別に
限定一部だけの私家版豆本「饅頭ヒュアキントス」を贈呈されており、店頭で読ませてもらえます。



以前に記事を挙げましたが、初めて参加した名古屋SF読書会の雰囲気がすごくよかったのもいい思い出で、
時間と機会があればまた参加してみたいです。
名古屋のSFファンは本当に熱いというのが肌で感じられたので、今後も注目ですね。
あとはSFセミナーで、ついに我が心の師匠であるらっぱ亭さんとお会いできたのもうれしかったなー。


そして今年の後半はヤマト2199の星雲賞受賞記念イベントで出渕監督のお話を聞いたり、
伊藤計劃作品の劇場アニメを見に行きましたが、なんといっても強烈な体験だったのは
ついに完成したガールズ&パンツァー劇場版でした。
ちなみに初日の11月21日は、6年前に『マイマイ新子と千年の魔法』が公開された日と同じです。

映画の公開前にはHerbst Musik Fest 2015に行って盛り上がったり。


バルト9の前夜祭で観て衝撃と感動に思わず泣いてしまったあと、oazoでガルパンメニュー食べたり。




「この包囲網は、スコーンを割るように簡単には砕けません。」


これがやりたくて、聖グロの席があくまで待ったんだよねー。

舞台挨拶にも行ったし。


横浜の期間限定ショップにも行ったし。


立川にも何度も行ったなー。音響チームイベントにも参加できたし、年明けにも行く予定。


こんな感じで、暮れはほとんどガルパン劇場版づくしでした。
マニアックなのに王道、ユニークなのに感動的。何より映画として面白かったし、細部のこだわりがすごい。
物語の各所に深読みできる要素が配置されてて、余白を楽しむ作りになっているのもいいですね。
劇場帰りにサントラやラジオドラマを聴いたり、いろいろな関連書籍を読み返すことで新たな発見があるし。
さらにはTV版を見返すことで劇場版とのつながりを再確認できるという、まさに何度でも楽しめる映画です。
上映が続いてる限り、なんとか観つづけたいと思ってます。

最後はガルパンで締めという意外な2015年になりましたが、この様子だと2016年もガルパン初めで
スタートしそうです。
年内に読めず持ち越したウルフのファンタジーやダンセイニもあるので、それも消化していかないと。

それでは、来年もよろしくお願いしますー!よいお歳を!
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