清少納言と紫式部は、何か大層仲が悪かったように言い伝えられているのですが、その事を語る様な事実が、この馬場に関する記事の中に見出せるというのだと、例の筆敬氏からメールが、またまた、届きました。
彼によりますと、枕草子「第四十九段」では、五月五日に行われる馬場での馬弓射る行事に付いて「ゆかしからぬことぞ。はやく過ぎよ」と、その催しを目の前にして、それに目もくれずに通り過ぎてしまう清少納言の行動が書いてあるのだそうです。
私は、五月五日の行事に付いて「枕草子」に、こんな段があったなんて氏の御指摘まで、知りませんでした。
この四十九段での記事があったのを見てとったであろう紫式部は、わざとかそうではないのかもしれませんが、源氏物語の「蛍の段」で、ライバルの清少納言が興味がそそげない野暮ったいとして、その催しを無視して通り過ぎて行った馬場での馬弓の催しを、主人公「源氏の君」に、わざわざ、見学に行かせているのです。馬場の近くに住む玉鬘を尋ねるという事を前提にしているのですが、そのような場面を設定して、その行事を「ゆかしからぬ」、あまり興味がない、いたって下品な、見たくもない行事だと決めつけている清少納言の偏見的な思いに対して、何て情趣の分からない人です事と、暗に攻撃してように見え、なにか、紫式部が清少納言を意地悪していじめているようにも見えるのだがと、筆敬氏からの、聊か、清少納言ビイキのようにも見えるメールでした。
そんなメールの届いた五月七日です。
端午の節句は五日で済んでしまったのですが、そんなメールを頂いて、思いたって、急いで我が家の五月飾りを片付けました。これこそ六日ならぬ「七日のあやめか」と思いながらにです。
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