私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

土人

2011-11-08 10:37:52 | Weblog
 ビスカイノのこの探検報告書には、日本に住む者を、日本人とか、あるいは、農夫または住民という言葉で言い現わしていたのですが、越喜来で、始めて「土人」という言葉が出て来ました。

 「海水はこの間に3回進退し、土人は其財産を救う能はず」とあります。さらに、次に行った根白でも「「猪皮の靴を履き領主に対しては甚だ従順ならざる土人に・・」

 どうしてここにきて、この「土人」という言葉が出てきたのは不明です。

 そもそも「土人」という言葉の持つ意味は未開の非文明社会に居住する人達の事を云ったのですが、1611年頃の日本の東北地方の人達は、奥地に入るとそのような非文化的な暮しをしていたのかも知れませんが。

 私の持っている本を、又、ご紹介します。そん本は坪井正五郎という人が書いた「世界風俗写真帳第一集」という本です。(明治34年版)なお、この本には「6円」という値段がついています。当時の6円と言うと、物の本によると、当時の小学校の先生の初任給が8円だったそうですから、相当高価な本だったと言えます。この本にはアイヌ、台湾、朝鮮、支那、マレー、南洋諸島の、そこに住んでいる人々の生活が絵や写真で紹介されています

 この本によりますと、今では使われてはいないのですが、この「土人」という言葉を使って紹介されている人達がいます。「ボルネオ土人」「南洋諸島土人」等がそれです。

 之から見ても分かる通り、17世紀では当然のこととして、近代に入った明治34年の出版された本にも、それもあの坪井正五郎先生でさへ、まだ、「土人」という言葉を使っているのですから驚きです。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿