私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

筆のこころを学べ

2013-05-14 10:00:56 | Weblog

 そして、高尚は、此の偉大な二人の歌のさまを学ぶと云うことは、何も歌そのものを真似することではない。そのこころを学べと云うのです。その“文字やうをまなび似せんよりは、筆のこころをまなぶ”事が大切だと云うのです。要するに、その中に書かれている文字の書きぐわい、形式ではなく、そこに表れているこころを鋭くとらえて、歌そのもののこころを学ばなくてはならないと云うのです。その為に、情深く、その使い方の妙なる詞をまなび、「ああ、この歌は大変情が深くしみじみと心に深く感動を与える歌」だと、読む人が思わず感心するような歌でなくてはならない。
 なお。とはいっても、此の二人の生きていた時代が、今とは随分とがうのであるから、現代の人に聞きなれないような言葉は使ってはいけない、とも。