私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

高尚の消息も終わりにします

2012-12-17 21:16:37 | Weblog

 此の外、実際には高尚には多くの消息がありますが、例えば、当時、同じ宮内に住んでいた素封家であった真野竹堂とはしきりに手紙のやり取りはしていたのです。芝居を見学しようと誘いの手紙などあまたのものが現在でも宮内を始め近隣の町々で見ることができます。電話だの郵便のなかった時です。お互いの連絡方法は書面を以ってする以外にその方法はなかったのです。

 橋本経亮、小林義兄、本居春庵、稲掛大平、三井高蔭、宇治五十槻について、其の消息を書いております、誰に宛てたのか何時ごろであったのかはわからないのだそうですが、書き残している物があるのだそうです。その最後に
 [あらまし右の人々と交り候て古学の吟味いたし申候」と書いて、「寒郷書乏、見る所せまく候故歌人も神道家も片意地之理屈を申儀と被存申。書物なくては学びの道ひらけ不申。・・・」と書いて、国学に関する書物が宮内では手に入りにくいと嘆いておられます。

 以上で、これ又長々しく相成り申し候ども、ここら辺りにて被御面度御座候