私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

小林義兄について

2012-12-07 16:57:45 | Weblog

 井上通泰は経亮に続いて小林義兄についても書いております。

 「近江の人也。京六角池の坊に客居。浪人にやと見え申候。私帰郷ぼ節此男も江洲へひき申候。此男万葉家也。歌文章ともに古体を好みて経亮と交厚し。私も心やすくなり万葉をあしここよみ合申候処よほどぬれ候ものにて面白事御座候。才子にてはなく老功也」
 

 と評しております。才能がずば抜けて優れているのではなく、「よう頑張っておるのう」というぐらいの人物だといっています。なお、「よほどぬれ候」と書いておりますが、此の「ぬれ」ということは男女の情事を意味する言葉ですので、その方面が達者であったのではないかと思われます。高尚は人物評にこんなことまで書きとめているのです。その話が高尚にはとても興味ある面白かったのでしょうかね???