私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

小雪物語ー林 孚一

2012-06-23 18:16:33 | Weblog

 この物語に出てくる「林 孚一」というひとについて少々説明しておきます。
 孚一は江戸後期文化8年、児島に生まれ、後に、倉敷の薬種商の林家の養子となり、大阪屋源助となります。その号が孚一で、彼は、当時、倉敷にいた森田節斎の尊王説に共鳴して尊王攘夷運動家を助けます。そんな関係で備中宮内の吉備津神社宮司大藤高雅とも関係があって相当多額の借財を負ったのです。此の二人がどのような関係であったかと言う資料はほとんど見当たらないのですが、この物語に出てくる本居宣長の短冊事件から考えても、二人の間には相当な深い友情が生まれていたのではないかと想像が付きます。こんあことも、この宮内には伝えられております。なお、孚一は歌詠みとしても知られています。吉備百人一首にもその歌が入っております。

  なお、この森田節斎は、一時、幕府にその身を追われ倉敷に隠れておりました。そんな関係で孚一が尊王攘夷の思想に共鳴することになるのです。