私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

「簒奪」「覬覦」。 もしかして国語検定?

2011-12-08 10:41:03 | Weblog
 ビスカイノが聞いた秀頼の噂として、「簒奪(あんだつ)」とか「覬覦(きゆ)」とかと、まるで漢字検定の時に出てくるような難解な漢字を使って説明しています。
 この言葉は一度くらい聞いたとしても、すぐに忘れてしまうような言葉ですから、もう一度、その言葉の持つ意味について書いておきます。

 ・簒奪とは、本来君主の地位の継承資格が無い者が、君主の地位を奪取することです。また、覬覦とは、身分不相応なことをうかがい望むことです。

 要するに、ビスカイノに云わせると、彼の頭の中に描かれていた秀頼のイメージはその資格もなく又身分不相応な者だと云う風に映っていたのでしょうね。

 更に、続けてビスカイノは

 「武士は今日まで平和なりし為め餓死せんとするを以て戦争以上に望む事なし」
 
 と、書いています。

 この辺りの書き様がどうも私には理解しがたいのですが、皆さんはどう思われますか??

 「世の中に戦争がなく平和であるために、武士は、当時で一番恐ろしいことといえば飢え死にすることぐらいであって、戦争など恐ろしいとは思っていなかったのでしょうか」と、これを私は解釈をしているのですがどうでしょうかね。

 でも、其の当時は、あの戦乱の続いていた戦国の末期の世の中なのですが、東洋の端っこに在る取るに足らないちっぽけの日本の情勢など、ヨーロッパ人が知る由もないのが当たり前ですね。1600年の初めごろは世界観それぐらいだったのでしょうか。

 最初にヨーロッパ人が種子島に漂着したのが1543年ですから、この時は60年ほどしか経ってない時です。当り前であると言えばそれだけですが、当時の情報の伝達の速さはそんなものだったのでしょうが。