私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

ビスカイノが聞いた秀頼

2011-12-01 17:49:37 | Weblog
 京都に25日間滞在したビスカイノは伏見を通り大阪に行きます。

 大阪について、日本の歴史上では、誰もが想像した事がないような奇天烈極まりないような話が、多分、幕府の下っ端役人が創り上げたような噂でしょうが。そんなものを書きとめています。ということは、イスパニアが江戸幕府に豪く遠慮して、当時の一方の雄である豊臣家をさげすむような見方をイスパニアの公式文章として残しているのではないかと思われます。この記録は1612年のことです。勿論、加藤清正の二条城の毒まんじゅう事件の前の話です。


 「大阪の市には皇太子の女婿なる太閤様の一子あり。彼等は帝国内最良なる城の一に彼を幽閉し、何人も彼と語ることを許さず。げだし簒奪に付きて語り。皇帝に対して戦いを開くの心を起こすに至らざらしめんが為めなり。是故に彼に侍するは夜会及び演劇を行う多数の婦女なり、甚だ剛勇なる武士の子が情弱に流るヽを見るは嘆しきことなりる太閤様の一子在り。彼等は帝国内最良なる城の一に彼を幽閉し、何人も彼と語ることを許さず。藎し。彼は三十歳を越えざるに、甚だ肥満し自由に身体を動かすこと能はず。」

 大阪城の秀頼の事です。誰がこの情報をビスカイノに与えたのかわ分からないのですが之をどう読み下していけばいいのでしょうか。なかなか面白いと思われませんか。そこら辺の事は改めて、また、明日にでも書いてみたいと思います。