私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

 長崎より江戸へ

2011-03-03 20:08:52 | Weblog

 司馬江漢は長崎には十月九日に入り十一月十四日まで留まっています。帰りには、博多などを見学して、一月二十一日、下関から船で瀬戸内海を上っています。二十三日に鞆に着いて、一月二十四日の暁に出発して、その日の七時には備前牛窓に着いています。そこで船を下り、再び、江漢は岡山に至ります。この旅日記には、二月十三日に陸路を通って三石を通り姫路に出たと書いています。

 不思議な事に、この一月二十四日の夜七時に牛窓に着いた江漢は、その足で、再び、岡山を訪ねます。それから二月十三日までの二十日間、江漢は一体岡山で何をしていたのかは一切不明です。この「画図西遊譚」には何も書いてありません。調べようにもどうする事も出来ません。何かいい資料はないかと調べてみましたが分かりません。何かがあったから二十日も岡山に留まったのです。この旅の主目的である長崎見学ですら三十日間しかいなかったのです。その次に長い二十日間もの間、此の岡山の地で何をしていたのでしょうかね

 

 江漢は、鞆と備前牛窓の景色をスケッチヲこの本に記しています。牛窓のどの辺りを描いたスケッチか不明です。なお、当時、江戸から長崎までどのくらいの費用が必要だのかも分かりませんが、そこら辺りと、この二十日岡山に滞在したという事と、何か関連があるのではないかとも考えられます。