備前と備中との堺目は、名越山から流れ下っている小さな谷川によって分けられています。
吉備津神社近くで、国道180号線が大きくカーブしてJR吉備線をまたぐっています。その手前に「従是東備前国」と言う石柱が立ててあり、その堺を指し示しています。
はっきりと意識しないで車で通り過ぎると「そんなものが・・」というほど目立たない石の道標と谷川です。
そこが、かっての旧山陽道の板倉口です。多くの旅人が、今宵を待ちわび胸の高まりを抑えつつ、道しるべを脇目に、急ぎ早に通り過ぎて行っただろう風景がなんとなく、この標石と一緒に漂っているように思われます。また、ここには「両国橋」もあったはずですが、今ではその面影すらありません。
どうしてこの場所が、備前備中二つの国の境目になったのか少々疑問に思いました。
ある人が、
「冬至に日の出をよく観察しておきなさい。すると、あなたの疑問は解決される出でしょう」
と教えてくださいました。
今年こそ、22日を忘れないで、吉備の中山からの日の出を、この道しるべから拝み、私の長い間の疑問を解決したいものだと思っています。
これが今年やっておきたい最大の課題です。
「あほじゃないか」と家人に笑われながら、明後日を、わくわくしながら待っています