▲こっちを見ているように見える(!?)コダマゴケ。
今日から数回はゴールデンウィーク前半に
訪れた山形のコケレポートを。
4月29日早朝、山形県の日本海側に位置する鶴岡市へ。
免許証を持っていない夫と私の旅はいつも徒歩・バス・電車。
今回もまずは歩いて鶴岡市内を巡ることにする。
駅から徒歩20~30分くらいに位置する
街の中心部・鶴岡公園を目指し、
地図を片手にブラブラ歩き。
するととても歴史のありそうな
日枝神社の前を通りがかる。
私はいつも道中で神社やお寺があると、
時間が許す限り立ち寄ることにしている。
なぜなら社寺仏閣にはコケが多いから。
苔庭がなくても、古くからその土地にあり、
むやみやたらと人の手が加えられていない境内には、
何種類ものコケが自生している場合が多い。
この日枝神社も御多分にもれず、
そこかしこにコケ・コケ・コケ。
しかもこの季節は新芽やをつけたものがわんさか。
▲小さいながらも芽やをつけ、新緑が美しい。
そして地面だけでなく、
木にもコケがいないかなぁと見回してみると・・・。
▲こんなほそっこい木の幹だけど、近づいてみると・・・
▲ひっ!めっちゃモコモコ!! さらに近づくと・・・
▲あらあら、コダマゴケと目が合っちゃった♪
遠くからだと気づかなかったけど、
幹と顔の距離を10㎝くらいまで縮めると、
コケたちの世界が見えてくる。
さらに顔を近づけたり、ルーペでのぞいたりしてみると、
こうして元気のいいコケと目が合うこともある(もちろん感覚的にですけどネ)。
ちなみのこのコダマゴケ、空気が汚れた都会よりは、
ちょっと空気の澄んだ、郊外や地方の緑が多い場所がお好き。
でも私の出会ってきた経験から言うと
まったくの人のいない山奥とかではなく、
そこそこ人も通るような場所で(山里とか地方の公園・神社とか)、
しかも人間の目の届く高さにいることが多いので、
意外と人間とのコミュニケーションが嫌いじゃないのかもしれない。
注意していると結構出会う機会のあるコケである。
生育場所はほとんどの場合、樹幹(まれに石灰岩上)。
は葉に埋もれるようにつき、乾くと8本のしわができるのが特徴。
また別名「タチヒダゴケ」とも呼ばれている。
▲葉に埋もれるようにがつくコダマゴケ。に柄のある別種のコケと見比べるとすぐわかる。
柄のついたほうは何だろう、ツヤゴケの一種かな?
名前の由来は、手持ちの図鑑では明らかにされていなかったが、
もしかしたら、このが「木についた玉」のように見えるから、
「木玉苔(コダマゴケ)」なのかもしれない。
●おまけ
▲境内はしだれ桜が満開だった。