▲コケ切手を切手専用フレームに入れて。隣にいるのはイギリス生まれのわんちゃん。
以前よりずっと「goo blog」のありもののデザインを、
「もっとコケブログらしく変えたいなー」と思っていた。
しかしなんせアナログ派の私。
難しいことはできない。
デザインを変えられることは知っていたのだが、
じっくり取り組む時間もなく、ずっとそのままにしていた。
しかしこのたび、パソコンに強い夫君の力を借りて、
やっとこさイメージチェンジをしてみました。
とりあえず、これはイメチェン第一弾。
またしばらくしたら、さらなる変化があるかもしれません。
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さて。
以前住んでいた街には、
「切手の博物館」というものが近所にあって、
2年ほど前はひまな時間ができると、
コケの切手を探しにちょくちょくそこに通っていた。
世界でもキノコの切手は数多あるが、
コケの認知度は植物全体で見ればまだまだ低いらしく、
コケモチーフの切手は「めったにない」というのが
切手売り場の店主の談。
その後、引っ越してからというもの、
博物館を訪れることもなくなったのだが、
先日、たまたま博物館の近くに用事があったので、
帰りに久々に訪れ、コケ切手探しをしてみる。
そして偶然見つけたのが冒頭の写真の切手。
カナダの近郊にあるフランス領の島
「サンピエールミクロン」の切手である。
どちらかといえば地衣類が主役の構図なのだが、
よく見るとその両脇を飾っているのはつきのコケ。
絵柄の左右下には、
コケと地衣類の名前が書かれている。
これを図鑑で調べてみると、
カモジゴケ(DICRANUM SCOPARIUM/コケ)と
ハナゴケ(CLADONIA CRISTATELLA/地衣類)の一種であると判明。
さらに図鑑を読み進めると、
カモジゴケは、
・腐植土の多い半日陰地の地上に群生する。
・分布:北海道~琉球。北半球、ニュージーランド
とある。
カモジゴケは以前、母の田舎である
長野の裏山でたしか見たことがあったコケ。
ちょっと薄暗い、山の斜面にあるお墓の近くに生えていたような。
しかし一方で、同じゴケがサンピエールミクロンという、
私にとっては名前もお国柄も知らない土地にも生えている。
しかも誰かがこのコケをここまで丹念に描き、
なおかつ国の切手にまでしているなんて・・・。
地味、地味といわれ続けてきたコケ植物が、
この国では、めちゃめちゃ出世しとるやないかーい!!!(←ヒゲ男爵風。ちょとふるい!?)
サンピエールミクロンの人たちにとって、
カモジゴケがいったいどんな存在なのか・・・
とても気になるところである。
また、同じくサンピエールミクロンのこんな切手も発見。
こちらはつきのスギゴケ(POLYTRICHUM JUNIPERINUM )と、
ハナゴケ(の一種)の切手。
ちなみにコケではないが、
こんなのも見つけた。
私の憧れの土地、北欧の切手。
▲フィンランド自治州・オーランド諸島の切手2種。地衣類と思われる。
▲同じくオーランド産。シダ類の切手3種。
なんと繊細で美しい切手たちだろう。
そして、こういう小さな植物に目を向ける
各国のお国柄や文化にもものすごく心ひかれる。
先の博物館の切って売り場の店主いわく、
「過去にも日本の切手でこういうのは、見たことないねぇ」
とのこと。
サクラやバラの切手もいいのだけど、
いつかこういう切手が普通に出回る時代がこないかなぁ。