NY在住の友達のこと

世界中が新型感染症の猛威に苦しむ中
米国では警官によるアフリカ系米国人への
暴力・殺人事件が起こった
コロナ禍の自粛で忍耐を重ねていた米国人
特に都会に暮らす若者たちの怒りが爆発した
「黒人差別を止めろ！」
抗議デモと共に、暴動や略奪が繰り返された
NYに住む親友のTちゃんからのメールだと
最近は暴動などは収まり、平和的なデモが
続いているらしい
そんな中、私のもう一人の親友の身に事件が
起こった。５月の初めの頃だ
マンハッタンの中心を車（ベンツのリムジン）で
移動中、赤信号で停まっていると、気の弱そうな
白人の若者が近づき、道を訊ねてきた
マンハッタンに住んで約半世紀の親友は、最初は
車中から道を教えていたが、若者が要領を得ない
ので、仕方なく車から出て方向を指したとたん
物陰から２人の仲間が飛び出し、親友を押し倒し
３人は車を奪い走り去ったのだ
幸い、親友はかすり傷程度で済んだが、高級車と
車中にあった財布、カード、携帯電話すべてを
奪われた
カードと携帯はすぐに差し止めたが、現金（コ
インだけだったらしい）と車は奪われたまま
（警察が捜査しているが、車は今頃外国だろう）
さぞ落胆しているだろうと心配したが、彼は心底
ポジティブで「大きな怪我をしなくてよかった。
コロナ患者であふれている病院に搬送されれば、
自分も無事では済まないし、最悪、命を落として
いただろう。車は惜しいが、犯人らは、私の車と
共に、私のカルマもすべて持って行ってくれた。
逆に感謝せねば」
これを聞いて私は、彼の度量の大きさに感心した
ともかく、半世紀もNYにいるのだから、油断は
禁物ですよ。コロナが収まったら会いに行きます
また、ユニオンスクエアー近くのサンドイッチの
店に行きましょう