「へンくつ日記」

日常や社会全般の時事。
そして個人的思考のアレコレを
笑える話に…なるべく

一緒にするな

2011年08月16日 16時46分26秒 | Weblog

戦争を起こすのは庶民ではない。国家権力が起こすのである
その理由を訪ねれば、国家・国民のためと為政者は言う
そう、権力の本来の使命は、国民ひとり一人の尊厳を守り
奉仕することにある。だが、権力の維持を目的にした瞬間に
権力は「悪」に変身する

悪に変身した権力は、「国民のため」の旗を立てながらも
全く逆の悪行を行う。その最たるものが「戦争」だ

70年前、多くの若者、そして私の祖父のような
40歳を過ぎた中年さえ戦場に駆り出された
そして、数十万人以上の日本人が命を落とした
私の祖父のように銃撃に倒れた兵士、餓死した兵士
自決した兵士。更には、自決も含め殺された沖縄の
民間人。犠牲者のなかには、少女や少年、妊婦もいた

そんな戦争被害者に対し、心から追悼するのは当然だ
私は好まないが「英霊」と奉る気持ちも理解できる

だが、しかし、だ
そんな犠牲者と、戦争を引き起こし、数十万人以上も
戦地に送り出した国家権力者のいわゆる「戦争犯罪
人」も、どさくさに「追悼」し、更には野田財務大
臣のように「名誉」さえ与えようとする“味噌もクソ
も一緒”の論理には、到底、同意する訳にはいかないい

私の祖父が生きていたなら「冗談じゃない。俺は
奴らの命令で妻子を残し、戦地に行ったのだ」と
机を叩き激怒するはずだ。「そんな奴等と俺達を
一緒にするな」と吼えるはずだ
第一、父の話に寄ると、祖父は仏教徒だった
祖父は「国家が宗教を押し付けるのは愚か」と断じていた
「俺が死んでも靖国には行かない」と遺言していたという

右よりのマスコミや、大きく右向きの石原都知事などは
靖国神社に参拝しないのは「日本人じゃない」と言う
ご冗談を、と言いたい。彼らの言う「日本人」とは何なのか

戦死した祖父や亡くなった身内、友人知人の先祖
そして、阪神大震災や今回の大震災で亡くなった
多くの人々の追善供養を、朝と晩に毎日行っている
この私からすると、1年に一度、何が祭られている
のか知らない神社に参って偉そうにするな、と言いたい

日本人は歴史健忘症だ
敗戦時、多くの国民は当時の権力の愚行に怒り
二度と馬鹿な権力者を生むまいと誓ったのだ
だが、当時の“戦争に加担した”マスコミや
政治家や学者や作家や経済人らが、「あの戦争は
正しかった」「戦犯は犯罪者ではない」との言論を
自己正当化のため、ジワリじわりと広げてきた
その尻馬に乗っかる無知な若者も増えてきた

これは危険な兆候だ
国家主義・民族主義は、21世紀の世界には耐えられない
低次元の原始思想だ。これら主義が世界を平和にした例を
私は見たことが無い

戦争は、「ひもじかったから」の理由で、隣人の
金を狙って襲う強盗と一緒だ。「俺の言い分が
通らないから殺す」という狂人と一緒だ
そんな行為を引き起こした人間を正当化する
人たちの、脳の仕組みを見てみたい…

否、やはり見たくない

コメント
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