「へンくつ日記」

日常や社会全般の時事。
そして個人的思考のアレコレを
笑える話に…なるべく

拝啓 ムバラク大統領殿

2011年02月01日 18時20分54秒 | Weblog
 
拝啓 ムバラク大統領殿
閣下は今、重大な岐路に立っていらっしゃる
色々なことをお考えでしょうが
結論を下す前に、私が2007年9月に
ブログに書いた「エリート」
「上に立つ人」を、恐縮ですが読んで頂きたい





 雨期になると冠水してしまう未開の地アマゾンに、
その昔、かなり高度な文明(モホス文明)が存在したらしい。
以前放送されたテレビ特番での話だ。

 とても人が住めるような環境ではないはずの湿原に
自然と共存するように人が暮らしていたのだ。
興味深い内容だったが、特に興味を引かれたことがあった。
 居住のため人工的に作られた丘・ロマから、
大柄な男性の人骨が発掘された。推定年齢35歳。
装飾品などからリーダーと推察され「高貴な人」と命名された。
学者が〝彼〟の骨を調べ面白い事実が分かった。
奥歯がすり減っていたのだ。ストレスを抱えた人間の特徴という。
常に奥歯を噛みしめ、そして歯ぎしりをしていたのだ。
さらに、背骨には過酷な肉体労働をしていた証拠が残っていた。
また、祈祷のためか、長い間 断食をしていた証もあったという。
 食を断ち人々の為に祈り、辛い労働に耐え、
リーダーとしての重圧と戦っていたのだ。
そして、天寿とはいえない35歳という若さで死んだのだ。
権力者のイメージとは程遠い。

英国の〝エリート〟の教育方法に「石畳ラグビー」がある。
柔らかい芝生ではなく、石畳のフィールドで激しくボールを奪い合うのだ。
試合が終わると、ほとんどの選手が血だらけになる。
なかには大怪我をする若者もでるという。
なぜ、そんな危険なマネをするのか。
その起源は、騎士の訓練にあるらしい。
騎士は、戦いが起これば兵を従え最前線に立つ。
国民を守るため、一番に死ぬ危険を背負う、それが彼らの誇りなのだ。
その勇気と気概を養うため、騎士は危険な訓練を繰り返したという。
その伝統が、英国には息づいている。
自分を盾にして国民を守るのが「エリートの役目」なのだ。
最近、チャールズ英皇太子の二男、ヘンリー王子が、
志願してイラク南部に派兵するという報道が流れた。
日本の〝知識人〟は「なんでまた…」みたいな論評ばかり。
本物の「エリート意識」を知らないのだ。

 エリートはフランス語で、厳しい選抜と高度な専門教育を受け
ある特定の方面に於ける役に立つよう、充分に訓練された人間という意味だ。
 だが日本では、高学歴はもちろんだが、高級官僚や政治家、
一流企業の社員や医者、育ちのいい大金持ちなどのことを指すようだ。
特権階級、金持ちとエリートが同義語になっている。
庶民の上にあぐらをかき、庶民を操作できると思い上がり傲慢で
それでいて人々からの尊敬を期待し、
災害があれば一番先に安全な場所に避難するのが当然と考えている。

日本で、エリートという言葉に酔う人間は 
なんだか底の浅い人種に思えるのは僕だけか…。
モホス文明の「高貴な人」は、日本のエリートを見て何を思うだろう。




最後まで読んで頂き感謝いたします
そう、日本には晩節を汚すことなかれ
という言葉があります
どんなに華麗な人生を歩んでいても
最後が醜いものなら全て台無しであるという意味です
どうか、晩節汚されませんよう…
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エジプトの声

2011年02月01日 16時55分05秒 | Weblog
 
「ムバラク大統領の独裁打倒」を掲げ
エジプトで大規模なデモが起こっている
既に騒乱状態と言っても過言ではない
普段は温厚なエジプト国民が
それもイスラム教徒の多い国で
国家の最高権力に対し公然と反旗を翻すのは
世界にとっても驚きの出来事だった

こうなって見ると、ムバラク大統領の
正しくはムハンマド・ホスニー・ムバーラクの
実に30年に渡る長期政権はあまりに異常で
独裁による役人の汚職や秘密警察らの
市民の監視が日常的になってきていた
国は国民のために存在するのではなく
権力者や特権階級のためのものに変わっていった
人々は抑圧され自由にものが言えなくなり
経済悪化で生活も苦しいものになっていく
国民から非難の声が上がるのは当然だった
それを察知できなかったのは
独裁者の独裁者たる所以だろう




「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対に腐敗する」
この格言の正しさを、また証明したことになる
権力は市井の人々の暮らしを良くするために使われるもので
権力を預かる者の保身のために使われてはいけない
熱心なキリスト教徒のムバラク大統領も
就任当初は「神のしもべとして、人々のため」を誓ったはずだ
それが格言の通り「腐敗」し、権力の亡者となったのだ
彼の間違いは人生の師を持たなかったことだ
だから変節し堕落してしまったのだ
師を持つチャンスはあったのに残念なことだ



今回の反政府デモは、ツイッターやネットの
書き込みから始まったという
初めに声を上げたのは若者だった
いつの時代も、社会を変えるのは
若者の熱と力だ。頼もしい限り
それと共に、情報が瞬時に世界に伝わる
ネット社会の恐ろしさ、凄さも感じる
良い方にも悪いほうにも
どっちにも転ぶ両刃の剣だ



さて、無政府状態に乗じた略奪行為も起こっている
商店街や銀行を襲ったり、人類の宝ともいえる
エジプト文明を展示した博物館を壊する行為は
自らを辱める無知蒙昧の輩と言うしかない
誇り高きエジプト人にも、ハイエナにも似た
こういう唾棄すべき人間がいるのかと
ガッカリするのだが、気になる情報もある
武装した略奪者の中に「秘密警察」の
人間も多くいたというのだ
武装集団はバスで現れ、無線で連絡を取り合い
実に組織的に動いていたという
「強い政権が必要」という意識を広げるため
政府が秘密警察らを使い略奪をけしかけ
治安を悪化させている可能性もあるという
それが事実なら、独裁政権の最たる愚行
もはや末期症状というしかない
独裁が終わるのは時間の問題だ

今回は軍隊の動向が鍵を握っている
先日、その軍が「平和的な手段による
表現の自由はすべての人々の権利だ
偉大なる民衆に対して軍が武力を
行使することはない」との声明を出した
この声明で決定的になった

元・国際原子力機関(IAEA)の事務局長
エルバラダイ氏が言うように
「あと数日で事態は変わる」だろう



デモの先頭に立ち独裁打倒を訴えたエルバラダイ氏は
我が母校の創立者とも対談した知性の人だ

おそらく、現時点(2月1日)で行われている
大規模デモ「百万人の行進」の先頭に立っているはずだ
多くのエジプト国民と同じく
僕も彼に希望の光を見る
ともかくエルバラダイ氏の身の安全を願う

歴史を変えるのは未だ姿を現さない“神”ではなく
現実に生きている生身の人間なのだから


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春の兆し

2011年02月01日 14時53分54秒 | Weblog
 
♪ 梅は~咲いたかぁ
  桜はまだかいな~

近所のお屋敷の梅が
花を咲かせていた
春の兆しだ
しばし見とれる

どんなに厳しい寒さの冬でも
必ず春は訪れるのだ
冬が厳しければ厳しいほど
温かい春の喜びは大きい

そうして振り返ると
厳しい寒さの冬が
自己を鍛え上げた
実にあり難い物に思えてくる

不思議だ

不幸は、実は幸福の種なのだ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする