定年後のパソコン生活

ボケ防止もかねて新たなパソコン活用にチャレンジ中。パソコンで実際に体験したことを主体に記述。

強毒性インフルエンザなら感染拡大しない?

2009-06-04 18:21:17 | Weblog
 新型インフルエンザの感染者は6月4日、新たに4人が確認され、全国の感染者は計410人になった。一時期は関西で感染者が急増したが、強制的な学校閉鎖などの措置の結果なのか感染拡大が低下した感じがする。

 インフルエンザ・ウィルスは、低温で乾燥した環境を好むそうだ。したがって、夏場に向けて気温も湿度も上昇しつつある日本においては、感染が減少してくると思われている。事実、最近の感染は一時期の関西程ではなくなってきたようだ。

 ところが、これから冬に向う南半球では感染拡大が想定されている。これが今秋以降に日本など北半球に伝染してくることが気がかりだ。インフルエンザの感染は、このような季節的要因にも左右されるが、毒性によっても実際の感染の様子が異なってくるとか。

 今回の新型(豚)インフルエンザは、幸いなことに弱毒性である。従って、メキシコなどでは感染しても病院にも行かない患者が多くいたようで、弱毒性にも係わらず死亡率が高くなっていたのは正確な感染者数が把握できなかったからだ。

 つまり、今回のインフルエンザの実態としての感染拡大は、我々がニュース報道で認識するものよりも凄いことになっていたのではないだろうか。

 さて、新型インフルエンザとして以前から心配されている“鳥”インフルエンザだが、こちらは強毒性といわれている。もし、今回の新型インフルエンザが強毒性だったとしたら、死者続出でパニックになっていただろうか?

 強毒性インフルエンザに感染したとすれば、季節性インフルエンザに比べて症状悪化や死亡する率は高くなるだろう。では、感染者数も今回の弱毒性インフルエンザと同じように増加するのだろか?

 必ずしもそうではないようだ。個々のインフルエンザによって感染力も異なるようだが、それだけではなく我々の反応にも左右されるという。つまり、危険なインフルエンザだと認識されれば、みな感染予防に注意を払うだろう。その結果、感染者の増加が抑えられる、という見方がある。

 今回の新型インフルエンザが騒がれ始めたころ、大型連休で海外旅行を予定していた人が多数キャンセルするかと思ったのだが現実にはさほど減少していない。結果として、感染予防が甘くなり感染が拡大した。これが強毒性だったならば、大型連休中の成田空港は閑古鳥が鳴いていたのではないだろうか? 

 以上は人の心理に起因する話であるが、もう一つ興味深いことがある。それは、ウィルスは本来の宿主には悪さをしないということである。

 ウィルスは自分自身では増殖できず、動物の細胞に入り込み、その細胞の分裂とともに増えるという。つまり、ウィルスが生存するには宿主も生存していないと不可能ということである。従って、本来の宿主にはウィルスは悪さをしないというのである。ところが、他の動物に感染するようになると、とたんに毒性を持つようになる(持つことがあるというべきなのかな)。
  
 毒性が強くなれば感染者の死亡率が高まるわけだが、“感染者死亡”は“ウィルスも死滅”を意味する。だから、これまで発見された強毒性のウィルス、例えば致死率が53%~88%あったエボラ出血熱で人類全体が大打撃を受けたことはない。

 むしろ、季節性インフルエンザの死亡率の数倍といった強毒性インフルエンザの方が怖いと言える。そこで、今回の新型インフルエンザ対策が、“鳥インフルエンザ”の予行演習になるようにしたいものだ。


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