定年後のパソコン生活

ボケ防止もかねて新たなパソコン活用にチャレンジ中。パソコンで実際に体験したことを主体に記述。

個人情報保護スタンプ、「ケシポン」

2008-08-01 17:11:56 | Weblog
 我が家のゴミ分別は私の役割。資源ごみである紙類は可能な限り無料回収に廻そうとするが、宛名が印刷されたDMなどもある。そのままでは個人情報が洩れるので、宛名ラベルを剥がすとか切り取っているが、これが意外に面倒。ところが、宛名を消すハンコがある。

 ゴミは種類別に細かく分別することでリサイクルできる部分が増加。リサイクルに協力するのは市民として当然。家族の捨てたゴミをチェックしているうちにゴミ分別担当となってしまった。

 紙類は古新聞、ダンボール、牛乳パック及び一般紙に分けて資源ごみ回収するのだが、一般紙にはDMのように宛名が印刷されたものがある。個人情報の悪用が心配なので、宛名ラベルを剥がしたり切り取っている。ラベルが一発で剥がれることは少なく、途中で破れてしまう。幾度も爪で引っかいて剥がすのは、面倒な作業である。ハサミで切ると、回収できる部分が小さくなってしまい、切ったものの全部を可燃ごみとして捨てることもある。何か良い手は無いかと思っていたら、宛名を消すハンコがあった。

 文具メーカのプラスが昨年12月に売り出した個人情報保護スタンプ「ケシポン」。60万個近い売り上げだそうだ。実は、「ケシポン」が欲しいのだがま購入していない。使ってみた感想は後日にするとして、開発の苦労話を紹介。これが大変面白い。

 宛名が印刷されDMなどを家庭用シュレッダーで裁断する人もいるようだが、自分の家に置こうとは思わない。場所を取ることもあるが、シュレッダーで裁断すると紙の繊維が短く裁断されてしまい、再生紙の原料には適さないと聞いたからだ。

 「ケシポン」開発者もシュレッダー以外で個人情報を保護するものを考えた。宛名部分を塗りつぶせば文字が読めなくなる。ところが、黒一色のベタ塗りだと全く効果がない。宛名として印字された部分が黒ベタ・スタンプのインクを弾いてしまうため、コントラストが目立ってしまい宛名が読めてしまう。

 確かに、マジックインキなどでベタ塗りして消してみたことがあるが、全体は黒くなるも文字は簡単に読めてしまい、切り抜くしかなかった経験がある。開発者も同じ失敗をしたようだ。そこで、お札の偽造防止に使われる「モアレ」も試したが、これも元の宛名が読めてしまったという。    
 
 「文字は文字で隠す」というアイデアが出て、色んな文字パターンを試したそうだ。「木の葉を隠すには森の中が良い」という発想で、なるほどと唸ってしまう。しかし、「I」の字を並べるようなパターンでは宛名文字を隠しきれない。逆に「W」のような画数の多い字をぎっしり詰めると、黒ベタ塗りに近くなって効果がなかったそうだ。 

 そこで、文字パターンを数多く試し、アルファベットの文字を選び出したという。このパターンでは横を向いた文字や45度傾いた文字も混ざっているが、これが最適なのだそうだ。文字を文字で隠すだけでも、大変な苦労があったということ。良くギブアップしないでやり遂げたものだ。

 もう一つ感心したことがある。それは、「ケシポンは楽しいものであるべき」という強い思い。名前を消すのはネガティブな作業。だからこそ作業に楽しさがなくてはいけない、というのがその理由だそうだ。「ケシポン」の印面は小サイズにしてあるが、大きな印面だと値段も高くなる。大印面なら一度で消すことができるが、そうなると「消す楽しみ」が減少するというのだ。家庭で使うならば使って楽しい方が良い。そういえば、「ケシポン」という名称にもポンポンと消していく感じがして楽しいそうだ。

 文具に楽しさまで追求するとはお見事。ラベルを剥がしたり切り取ったりする苦労から開放してくれた上に楽しくなるなら、定価997円は安いもの。早く手にいれようと思う。  


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