基本的には以前のものとあまり変わりないのですが、貴重なシーンも写っています。
[[youtube:vQiBuo-XPaw]]
http://www.arueda.com/tech/reportajes/time-cuadros-de-carbono-made-in-france.html
だあああああああああ!!!!!!!!!!!!!!
また消えやがった!!!!!!!!
3回も、3回も!!!
うおーーーー、OS10.6、サイテーだーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
また消えやがった!!!!!!
ああああああ………………。
えー、気を取り直して……。
改めて気がついたのですが、タイムって完全にフランス製なんですね。え? 今更言うことではない? いやいや、フレームやフォークなどだけでなく、カーボンファイバーもフランス製なんですよ。もちろん東レのカーボンですが、世界にいくつかあるカーボン工場のうちの一つがフランスにあるんです。フランスはユーロ圏でも屈指の工業大国です。航空産業や軍事産業を引き合いに出すまでもなく、技術水準が非常に高いのです。故にその需要を満たすためにも東レはこの国に工場を作ったのでしょうね。さすがに樹脂繊維の元の石油はフランス産ではないでしょうけど(笑)。フランスで作ったカーボンファイバーをフランスの工場で作る。コストはかかるでしょうが、このこだわりがタイムを世界屈指のロードバイクメーカーにしているのでしょう。ある意味世界中のメーカーがコロンブスのチューブを使っていた時代よりもピュアなメイドインフランスであると言えるかもしれませんね。
ちょっと前、RXRSなどがアジアの箱に詰められて海外通販から来たなんて話を見ましたが、今思うとそれはついこの間警告が出回った偽物だったのかもしれませんね。海外通販で購入したということは格安だったに違いありませんから。偽物は写真だけではまずわからないほどの出来です。こういうのは信頼できるところから買わないといけないということですか。
タイムと言えばRTM(レジン・トランスファー・モールディング)が代名詞のようなものですが、その前にブレードというカーボンを編んだ筒を作らないといけません。この段階でベクトランやバイブレーザーといった特殊繊維を加えたりするのですが、今回の記事ではさらに驚くべき事が書かれていました。フォークブレード部分は靴下状に編むらしいのですが、その形状を実現するためになんと! 綿を編み込んでいるというのです。はあー、聞いたこともない技法です。びっくりですね。しなやかさの増加と形状を実現するために必要なのでしょう。なるほどねえ。
そして今まで見た動画や写真ではロウのオス型にさきほどのブレードを被せてメス型にはめ込んでいくのですが、ロウ型はトップチューブとヘッドチューブ、ダウンチューブだけで、シートチューブとシートステー&チェーンステーの接合部は金属型をはめ込んでいるのです。うーん、ロウ型のイメージが強すぎてこういったハイブリッド的に組み合わせているとは思いませんでした。タイムはラグ式にこだわってきましたが、こういった技術で前三角と、シートステー&チェーンステーの3ピースモノコックにシフトしていったのですね。
今はアジアや外部の工場に生産を委託するのが常識です。小売業界の価格競争の厳しい現代では、それは勝ち残るための手段として肯定されています。昔ならこういった委託で得た技術を使って自社ブランドを立ち上げたりしていましたが、最近はより高く買ってくれる会社に売り込むだけのようです。この自転車ブームが終われば、彼らは当たり前のように他の製品にシフトしていくことでしょう。そこには消費以外の何者も残りません。それでいいのでしょうか?
私はタイムのフレームなんて一生買えないでしょう。せいぜいペダルくらいです(苦笑)? でもそれで良いのだと思います。本気で1秒を削りたい人、お金がある人が乗ればいいのです。タイムがかたくなに自社生産にこだわり、制作技術を自分たちの手に蓄積していくことは決して無駄にならないはずです。たとえTVTがタイムに売られたとしても、彼らの技術は2012年現在でも確実に生きています。タイムがなくなったとしても(なくならないと思いますけど(笑)、この素晴らしい技術はきっとどこかが引き継いでくれるはずです。
安くて良いもの。その魅力は大きいです。私はまさにそういったミドルゾーンの恩恵を受けている人間です。しかしこういった後々に残っていく製品も大切なのではないでしょうか。
ちょっと考えてしまいました。