第三のVPP、センチュリオン・トレイルバンガー＆ノーポゴ

これもまたびっくりです。びっくりせざるを得ないです。

第三のVPP（ヴァーチャル・ピボット・ポイント）搭載バイクの登場です。

センチュリオン・
トレイルバンガーアルティメイト1

VPPと言えば、アメリカンバイクきってのイケイケメーカー（笑）、サンタクルーズとインテンスが採用するMTB界でも屈指のサスペンション形式です。元々はアウトランド社のパテントだったのですが、時代、制作技術などの問題で一度は表舞台から消えた経緯があります。ダブルコンパクトリンクが特徴的ですが、真髄はエンド軌跡のコントロールにあります。それまでは真円か楕円しか描けなかったのですが、VPPになり初めて（おそらく）さらに複雑な軌跡が可能になったのです。

故に高度な計算が必要とされます。今では普通ですが、20年近く前には相当困難だったでしょう。




http://www.centurion.de/en_int/bikes/2011/133/MTB+Full+Suspension/Trailbanger+Ultimate+3
http://www.centurion-bikes.jp/11bikes/trailbangerultimate1.html
嘘かパクリかと思っていたんですが、この写真を見るとどうやら本物のようです。


スペック

フレーム　6066バテッドアルミ　ワンポイントファイブテーパーコラム　142×12ミリ　リヤスルーアクスルエンド　160ミリトラベル
リヤショック　Xフュージョン・O2RL
フォーク　SRサンツアー・デュロラックス160ミリ　20ミリQロック
コンポ　シマノ・SLX
ブレーキ シマノ・BR-M445 F203/R180ミリ
ホイール　DTスイス・E2000
サイズ　410、460ミリ
価格　36万7500円

いやいや、凄いです。サンタクルーズのブラーLTがおそらくVPPフレームで一番安いと思うのですが、27万円です。プラス10万円で完成車になるんですから、破格でしょう！　さらに同じトラベルのノマド30万円と比べれば、わずか7万円プラスですから……。

そして

ノーポゴ600

http://www.centurion-bikes.jp/11bikes/nopogo600.html

スペック

フレーム　6066バテッドアルミ　ワンポイントファイブテーパーコラム　140ミリトラベル
リヤショック　Xフュージョン・O2R
フォーク　SRサンツアー・ライドンRLDエアCTS140ミリ
コンポ　シマノ・SLX
ブレーキ テクトロ。アウリガコンプ　F180/R180ミリ
ホイール　リム/アレックス・DP20　ハブ/シマノ・M525
サイズ　410、460ミリ
価格　20万4750円

ノーポゴはさらに破格です。もはやフレームより安いのですから。同じフレームでノーポゴアルティメイト3 45万1500円です。悪くないのですが、インパクトで600の方に軍配が上がります。

もちろん同じシステムとはいえ、フレーム売りの方が手間も掛かっていますし精度も出ているでしょう。それでもこの価格なら納得ではないでしょうか？

むう……、昨年の展示会の時にはなかったと思ったのですが。気がつかなかったのでしょうか？　不意打ちです。まさかここでVPP搭載メーカーが増えるとは……。

サンタクルーズは生産の一部をアジアに移しました。多分センチュリオンと同じメーカーに委託しているのでないでしょうか？　だからこんな風に作れるようになったのでは……。あくまで予想ですけどね。