(仮)しだらない話

戯れ言日記

だれが未来を奪うのか

2005-06-25 | 

野田聖子(著)

少子化問題に対する意識はものすごく共感できる。経済活動の基礎である人口が減少することは、国の活力が減少することになるとの認識は、自分も同じである。そして、重厚長大の産業社会から、知的ソフトパワーへの脱皮を説く着眼点もおおむね同意する。
しかしながら、外交スタンスとして中国におもねる姿勢はいかがなものだろうか。中国との軋轢が生じていることについて、少なくとも中国側に責任がまったく無いとはいえまい。
それから、本書を読んだだけの上っ面の印象でしかないが、社会問題に取り組む情熱は認めるものの、思いつきの発言が目立つように感じられる。本人は真剣に検討した末のアイデアかもしれないが、真剣に考えた結論としては稚拙に過ぎる。夫婦別姓も賛成しかねる。
しかしながら、自分の考えをしっかりと持っている点では、敬意を表したい。