ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

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Maren Morris マレン・モリス - Hero ~インタビューで語る栄光の軌跡~

2019-02-01 | Maren Morris マレン・モリス レビューまとめ

●セカンド・アルバム「Girl」のレビューをこちらにアップしました

新曲"Girl"が、リード・シングルとしてリリースされ、Sony Nashville
からのセカンド・アルバムのリリースも間近に迫ったマレン・モリス。
そこで、ちょっと前に遡りますが、デビュー作「Hero」で彗星のごと
く現れカントリー界を席巻してしまった当時を、CMAのインタビューで
振り返りたいと思います。2016年リリースの「Hero」は本当によく聴い
たお気に入りのアルバムで、やはり"My Church"の素晴らしさ、その力
強く濃厚な歌声を繰り返し聴いたものでした。



2016年11月のCMAアワードでの"My Church"のパフォーマンスでは、あ
のニューオリンズのプレザーベイション・ホール・ジャズ・バンドがバッ
クを付けるという特別な演出がされました。「私は緊張していたけれど
も、ひとたびカーテンが開けば”私たちの音楽を奏でるだけ、何千回も
プレイしてきた曲を歌うだけ”と思って心を落ち着けたの。でもその時、
アワード・ショーで驚くべきミュージシャンをバックに演奏している間は
家にいるかのようにくつろいだ感じだったわ。とても楽しくなって、観
客が立上がって一緒に歌ってくれてるのを見れるまでになった。演奏に
集中出来て、とても情熱的になれたの」

マレンがNew Artist賞を受賞した時のスピーチは、その夜の最も印象に
残るモノの一つでした。前年、2015年のアワード・ショーの時、彼女は
会場の前のバーにいた事を話したのです。「驚くような、情熱的な竜巻
のようで、事前に準備したメモが読めなかった。去年のCMAアワード
の時、私は会場の前のバーでショーをTVで見ていたの。次の年に、そ
のアワードにノミネートされて、さらに受賞までするなんて考えもしな
かったから、本当に感銘深い瞬間だったのよ。それは多くに人に、あな
たにも出来る、という事を見せたと思うわ」



テキサス生まれの彼女は10代の頃からカントリー界での成功を夢見て
いました。「11才の時に自分が歌う事を愛しているのに気づいた。
テキサス出身のリアン・ライムスに本当に憧れたわ。テキサス出身の女
の子は皆、リアンの「Blue」がリリースされると夢中になったものよ」
「バンドに入って曲を書くようになり、週末にはテキサス内をツアーし
ていた。土曜の夜にはバーにいたから、友達との週末のお泊りパーティ
にはいつも参加できなかった。人に16年間こういう活動をして来た
と言うとと”ワァウ!君は何歳だい?”と驚かれたものよ。

マレンは競争の激しいテキサスのサーキットで有名になっていきまし
た。インディー・レーベルでアルバムも制作し、その歌声は賞賛され
ていきます。そしてナッシュビルへ。「ナッシュビルでの仕事を始め
たら事は本当に早く回り始めた。テキサスのショーで経験を積んでき
たのが良かったと思うわ」

ナッシュビルでは、まずソングライターとして頭角を表します。ティ
ム・マグロウの"Last Turn Home"やケリー・クラークソンへ提供し、
自身でも「Hero」で取り上げた"Second Wind"などです。「それらの曲
は、テキサスからナッシュビルへの私の旅についての、個人的な思い
を綴った曲よ」

そして、若きパイオニアへと彼女を激変させ、その後メジャー・デビ
ュー曲となるその曲を、彼女はモノにします。それが"My Church"でし
た。プロデューサーbusbeeとの共作でした。「ターニング・ポイント
だった。この曲を他の誰の為にもプレイしたくないし、誰にも聴かせ
たくないと思ったわ。なぜなら、これは私のデビュー・シングルだと
感じたから。レコード契約を獲得できるかどうかに関わらず、何らか
の形でこの曲をシングルにしようと思ったの」



ここで威力を発揮したのが、Spotifyでした。「Spotifyは大きな発見の
ツールよ。みんなはプレイリストから曲を発見し、本当に自然な形で音
楽に遭遇するの。皆は自分自身でその曲を発見するから、そこに誇りを
感じるのよ。レーベルとの契約がまだない段階で、私にとっては大きな
プラットフォームだったわ。2週間に100万回のストリーム再生が
得られて、その実績で多くのレーベルが契約をオファーしてくれたの」

その候補の中から、彼女はSonyを選びました。「私は、また何カ月も
曲を書き続けるよりも、直ぐに新たな事を始めたかった。アルバムは
製作済みだったから、早くラジオに届けたかったのよ。そして契約
の2カ月後には、"My Church"はラジオで流れたわ。SonyのCEOやA&R
チームは素晴らしいプランで私を売り出してくれたの」

2016年の6月にリリースされた「Hero」は、ビルボード・カントリー
チャートで1位デビューするとともに、オール・ジャンルのビルボー
ド200でも5位まで到達しました。こうして瞬く間に業界の主役に
躍り出る事になりましたが、それだけでなく、キース・アーバンのオ
ープニング・アクトとして、その聴衆の心を掴んで離さないライブ・
パフォーマンスでも高い評価を獲得していきます。

マレンはこの頃から、新作に向けた曲作りを始めていましたが、決し
て慌てて事を進める事は望んでいませんでした。「私はここ最近の自
分の人生を熟考することから始めているの。新曲の優れたアイデアは
それらを反映したものから生まれると思うわ」



本人の口から発言は有りませんが、歌声にはほのかにR&Bぽい質感
があり、割と背も低い人なので、マルティナ・マクブライドの後継に
なる人かな、と思ってました。"My Church"は幾分ゴスペル風味のカント
リー曲ですが、アルバムは結構プログラミング・サウンドが幅を効か
せてます。それでも、ミディアム主体で骨太なサウンドがカントリー
として受け入れられたのかなと思います。そして、強烈な赤のジャケ
ット。うまくレトロなイメージとインパクト性を両立したのではない
でしょうか。





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2 コメント

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Unknown (シロトシンイチ)
2019-05-15 14:17:44
3枚目ですねHeroは。インディーで2枚出版、なかなか出回らないようなになりましたが、初期作品は少女らしさが出ていて好印象で昔からのファンとして追いかけています。
有難うございます (Bigbird307)
2019-05-15 19:35:59
シロトシンイチさん
コメントありがとうございます。
インディー・レーベル(Mozzi Blozziレーベル?)時代から追われているとは感度がお高いですね。
今後とも宜しくお願いいたします。

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