太った中年

日本男児たるもの

モグリの商売

2011-06-05 | weblog

ACR I-CARD

そういえば仮永住ビザへの変更に伴ってACR I-CARD(外国人居住登録証身分確認カード)の発給取得をしなければならない。このカードは女房が日本に滞在したとき取得したエイリアン・カードに相当するもので例えばフィリピンパブへ警察が踏み込んだ場合、エイリアン・カードを取得していないフィリピーナはそのまま強制送還されるに等しい性格を持つ。したがってACR I-CARDがなくてフィリピンで商売をすると不法就労にあたる。

但し、ACR I-CARDがあってもほとんどの業種は労働許可や営業許可がないと不法就労になる。日本人はもちろん外国人であるからフィリピンで何か商売をする場合、多くの規制がある。それらの資格、許認可を経ないで何か商売をすれば違法行為として密告され当局に摘発される、と思っていたほうが用心であり無難だ。

プリンスは床屋の2階へ住み着いて米屋を開店したワケだが、このとき女房に出資する形で不動産の契約から営業許可まですべて女房の名義で行った。大家には契約の際、プリンスのバリックバヤンビザは観光ビザに属し、違法行為になることを説明した。フラリとこの街にやって来てタダでさえ目立つ日本人が商売したらすぐさま噂になる。実際にそうだった。また密告が疎ましい。密告には報酬があり、ワイロ社会の温床にもなっている。

先日、床屋のお客で日本人の旦那さんがいるグレンダが友人Jを連れて訪ねて来た。Jは二度目になる借金の申し込みをした。事務所を移転したのでお金が必要、グレンダも助けて欲しいという。2人ともツラの皮が厚い。

Jは30年間日本にいて日本語を流暢に話すから断るのもある意味で楽。事務所移転で机、椅子、ソファを新調したいから金を貸せという。借金してまで見栄を張るフィリピン人の特徴だ。備品を買う金もないのか、と言えば、取引先の小切手があるつーから、期日まで待てばいいだけなのだ。グレンダには日本人の旦那さんからお金を借りてJに貸してあげれば、と言えば返事はない。これで帰えるのかと思いきやまだ食い付いてくる。

Jはまたまた輸入販売会社へ出資して欲しいと願い出る。米屋を閉店して金はないと言っても聞こうとしない。仕方ないので外国人は業種によって出資が規制され、出資出来ない場合もあることを伝えると、個人の会社だから大丈夫と答えるではないか。小切手の個人名も気になったので詳しく聞けば、会社の登記なんかしていない、営業許可も取得していないモグリの商売だった。商売はモグリでするものと考えているのだから驚いた。

モグリの商売、投資話、儲け話は不法就労の斡旋になるとJとグレンダに説明した。2人ともよく理解してないようだった。さらに、プリンスがこの場合密告ではないが不法就労の斡旋で迷惑していることを当局に相談すればモグリの商売は脱税を伴うので摘発の対象になることを教えた。これでやっと2人は引き下がった。

今回話をして分かったのはJとグレンダは詐欺つー犯意、悪意を持っていたワケではない。儲け話をしに来ただけなのだ。そしてモグリの商売が違法である認識はなかった。フィリピン人ってこの程度なんだろうな。銀行は決算報告と納税証明があれば事業用資金の融資を受けられる。日本と同じだ。胡散臭いJは銀行融資なんて眼中になく、正規の手続きを踏んで商売をする気はない。商売が上手くいけばそれが損であることも分からない。

そんなワケでモグリの商売には気をつけよう。更新の励みになるのでクリック宜しく頼んます。ではまた。

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