アマチュア無線局 JH0FHB

25年越しの14MHz SSB無線機の製作

さらばV型ダイポール 730V-1

2018年03月06日 | V型ダイポールアンテナ


【2018.03.04】
長年に渡り愛用したアンテナが故障した為、撤去した。
ゴールデンウイーク並みの気温で、汗をかきながらの作業となった。
上掲の写真は、クリエートデザイン社のV型ダイポールアンテナ「730V-1」(2000年8月頃)
重量は約5.5kgで、エレメント長は片側が約5.5m
このアンテナを上げたのが、2000年8月12日だったから、あっという間に17年と半年が過ぎた。
当時は写真の通り、アンテナマストのほぼ先端に近い所まで上げていた。
その後、約16年間に渡り快調に動作していたが、2016年7月にトラップコイルが故障して初めて修理を行った。
その時の修理の様子を、「V型ダイポール 730V-1修理記」としてブログアップした。

2016年7月の修理以降は、安全の為にアンテナを低い位置に設置していた。


【2回目の故障】
遂に年貢の納め時が来た。
片側のエレメントの角度が何か変だと思い、双眼鏡で確認するとエレメントを固定しているインシュレーターが割れていた。(写真の矢印部分)
長年に渡り風雨、風雪に堪えてきたアンテナだったが、ここ最近の異常気象により耐え切れなくなったのだろう。
(先日、強風が吹いたが恐ろしい程だった。)
(こうしてブログを書いている今も、外では結構強い風が吹いている。)


この状態では、エレメントを支えているのはUボルト1本のみで、強風に煽られればマストクランプごと曲げられてしまうだろう。
正直者の私は、すぐにカミさんに報告。
「どうするの!? 近所に迷惑を掛けたら大変な事になるよ!」
御説ごもっとも。
早速、屋根に上り撤去作業を開始したのが午前10時過ぎだった。
割れたインシュレータを目の当たりにした私は、これを修理してまで使おうという気は起きなかった。
今は無事である反対側だって、いつ破損するか分からないような状況である。

ルーフタワー(屋根馬)の上での5.5Kgは重い。
幸い、この日は風が殆ど無かったから一人でも何とか取り外す事ができた。
2本のエレメントを個々に外せれば良いのだが、経年変化でエレメントを引き抜く事は無理だと判断した。
2本のエレメントが付いたまま、マストクランプを外す事にしたのだが、アンテナ形状がV型の為、これまた容易では無い。
トップヘビー(頭でっかち)と言う奴で、ボルトを緩めるとアンテナが前後左右に大きく傾き支えきれない、最後は「どうにでもなれ!」とアンテナを傾けたままヤケクソになってボルトを緩めた。
漸く外したアンテナを暫くの間、屋根の上で眺めた。
このアンテナから発射された電波は、海を越えて色々な国へ飛んで行ったんだなあ・・。
電波とは不思議なものだ。
思い出に浸ってばかりもいられない、次は屋根から地上に下す作戦開始だ。
マストクランプにロープをくくり付けて、ゆっくりと地上に下した。
地上ではカミさんが、サポートしてくれた。
ここまで約2時間を費やした。
地上に降りて、屋根を見上げると有るのはアンテナマストのみ。

これを見たカミさんは、安心したらしく上機嫌だ。
私は、次のアンテナの事を考えて胸をときめかせている。
異常気象対策で、コンパクトで軽量なアンテナを上げる事になるだろう。
小さなアンテナでも、細々と続けて行ければそれでいい。

V型ダイポール 730V1よ・・ さらばじゃ
そしてありがとう。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (うなぎ)
2018-03-06 06:36:01
はじめてコメントさせていただきます。
長年使ってきたアンテナを降ろすのは残念な気もしますが、ある意味ホッとすることも。

私のところでも今はあまり大きなアンテナは上がっていませんが、デカイ鉄塔が2本あります。
いつかは、撤去しないといけないのですが、冥途の土産にもって行くわけにもいきませんので
あと何年今のままで楽しむか思案しています。
いつかは撤去 (bhf0hj)
2018-03-06 23:53:27
うなぎさん

デカイ鉄塔が2本とは、羨ましい限りです。

ルーフタワーのV型ダイポールは、良く飛びました。
DXをやる気にさせてくれるアンテナでした。

私は今回の撤去作業によって、次のアンテナを考える新たな楽しみができました。
またブログアップしますので、お立ち寄りください。

コメントをありがとうございました。
長年つきあえば、なんでも仲間 (onecat01)
2018-03-10 12:45:32
bhf0hjさん。

 奥さんの協力を得て、無事高所作業を完了され、先ずはおめでとうございます。風がなくて良かったですね。

 人間でなくても、長年つきあってきますと、家族同様の愛着が湧いてきます。定年と同時に、初めて買った車が、ホンダのフィットです。今年で15年乗っています。

 後期高齢者の仲間入りをしましたので、そのうち手放すこととなりますが、その時は、もしかすると、涙が出るような気がします。アンテナだって、同じですね。海外にまで、貴方のメッセージを飛ばし、世界から電波を受信し、貴方の生活を有意義なものにしてくれたのですから、別れは切ないものだったでしょう。

 次のアンテナへの期待で、気持ちがまぎれるのはいいことです。
寿命 (bjf0hj)
2018-03-10 22:11:24
onecat01さん

今晩は

ホンダのフィットのお話に共感しました。

私はカローラフィールダーと言う車に17年間乗っています。
実は、明日(3月11日)が8回目の車検で、午前10:00にディーラーへ持ち込みます。
これで18年目に突入します。
今回、買い替えも検討しましたが乗り続ける事にしました。
17年も乗っていますと思い出も多く、愛着が深まります。
当時、10歳だった息子が今では27歳ですから、「光陰矢の如し」です。

車は高価な買い物ですので、簡単には買えない事も事実です。

私は、最近の車の「目が吊り上がった様な」、「威嚇する様な」、「挑戦的な顔立ち」が好きになれません。

私の車は、顔立ちが穏やかです。
見ていて「ホッと」します。
そして、良いものは「長持ち」します。
品質の良いもの=長く使えるものだと思っています。
良くできている車だと感じています。

長持ちするとは言え、車も私も寿命は有ります。
縁起でもない話ですが、「命日は何時なのか・・・」と考える事は度々有ります。
死んでしまえば、海の底に沈もうが宇宙の塵となろうが関係ありませんし、天国も地獄も無いのでしょう。
車だって、スクラップにされれば、そこで終わりです。

車にとっての「車生」も、人間の「人生」も一度限り。
これからも、大切に乗り続けたいと思っています。

コメントをありがとうございました。
同様の空中線を… (これからルーフタワー)
2022-11-02 16:28:56
興味深く拝見しました。ありがとうございます。

現在、13mhのコン柱がありますが、配置が悪く、十分に活用できていません。

730Vをルーフタワーで設置しよう…と考えています。

ルーフタワーは「屋根を痛めるよ」や「風に弱い」との話を聞きました。

長年運用されて、いかがでしたでしょうか?

ナガラ150クラスを想定しています。安全第一で、低めに設置しようと思います。二階建ての一軒家です。

※そもそも、まだ一度も屋根に登れたことがないのですが…

簡単で構いません。コメントいただけると幸甚です。どうぞよろしくお願いいたします。
730Vは楽しめました (bhf0hj)
2022-11-02 21:30:35
これからルーフタワーさん こんばんは

<使用感>
私のルーフタワーは北辰産業(2008年3月廃業)の「RT-1800」です。
730Vは給電部の角度を90°にセットして使用していました。
輻射部が給電点より高く、偏波面に垂直成分が含まれる為か、国内、DX共に楽しめました。
良く飛んで良く聞こえるアンテナでした。
エレメントもマストクランプも丈夫ですが、インシュレーター部分の構造に弱点を感じました。
金属製のUボルトは1本しか無く、成形品のインシュレーターが割れたら厄介なことになります。
ブログ本文の写真で、マストクランプが湾曲している様子をご確認ください。
約5.5mのアルミパイプのエレメントを支える構造に無理が有る様に思えます。
インシュレーターの寿命が来る前に事前の処置を取る必要が有ります。

<安全上のポイント>
私は設置も撤去も一人で行いましたが、できればプロに任せるのが望ましいです。
最近の異常気象を考えますと、素人仕事では心配です。
屋根上の作業は想像以上に恐ろしいです。

<屋根を痛める、風に弱い>
設置状況にもよるのでしょうが、私の場合は22年間で全く問題有りません。

安全第一で、末永いハムライフをお楽しみください。

FB DX 73!

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