Beyond Sports

スポーツと広報・PRに関わる記事を書いていきます

TEDって知ってますか?

2011-05-14 23:04:40 | スポマネ留学情報、英語勉強法

きょうは面白いイベントに出てきたので、その紹介をします。

TED」というウェブサイトをご存知でしょうか? 

端的に表現すると、「知的好奇心を刺激する洗練された英語のプレゼン大会」でしょうかね。元々はカリフォルニア州で始まったものだそうで、テクノロジー、文化、科学、ビジネスなどユニークな道を追求している人が一般向けにわかりやすく、面白く、しゃれた感じで語ってくれます。

僕は留学前にTOEFLの受験対策をしていた時に、同じクラスで勉強していた方から、このサイトを教えてもらいました。TOEFLはリーディングもリスニングも、自分が得意とは言えない分野のことも幅広く知っていないと対応できません。特にその分野の最低限のボキャブラリーを分かっていないと苦労します。ビジネスと歴史は得意だったのですが、生物や天文学、コンピューターなど理系は苦手で、そうした分野のことを楽しく学べる教材として使っていました。短いものだと5分、長くても20分足らずですし、語り口も巧みでパワーポイントも洗練されているプレゼン名人ばかりなので、飽きません。我慢してみる必要はなく、気分が乗らなかったら、他のに変えればいいんです。

このTEDは、直営のイベントのほかに別の主催者にブランド名を貸して「TEDx○○」という、同様のイベントを行うことを認めています。僕の住んでいるブルーミントンで、それが開催されたというわけです。これは行くしかありません。入場料は60ドルと結構するのですが、2時間だけ場内案内係のボランティアをすると20ドルに割引されるという案に乗っかりました。

朝9時から昼休憩を挟んで午後5時半まで22人がプレゼンしました。全体テーマは「The wisdom of Play」で、その切り口と専門分野は様々なので退屈することはありませんでした。ゲストスピーカーは地元のインディアナに関係した人が3分の2くらい、それ以外が3分の1くらい。正直に言って英語が完全に分かったとはいえませんが(特に笑いについていけず)、それでも楽しく、そして刺激を受ける時間となりました。

 

スポーツ関係のスピーカーは2人いました。とりわけ、Muffy Davisというチェアスキーのパラリンピックメダリストは、全体の中でも話がすごくうまい方で、聴衆が引き込まれていたように感じました。コミュニケーション能力は神から与えられたもの、という言い方を自分でしているくらいでしたから。どんな感じの人か知りたい方はこちらの動画を。

スキー中の事故で車椅子の生活になった彼女のメッセージは Different does not mean less.

何年間も語ってきた持ちネタに違いないのですが、スキー以外に車椅子テニス、車椅子マラソンならまだしも、スカイダイビングやラフティング、ウェークボードなどの写真もあって、「挑戦」を訴えるには説得力がありました。僕は車椅子テニス選手やブラインドサッカー選手に接してきた経験があるので、そうした人たちを思い浮かべながら、彼女の言っていることに共感できました。

 

彼女のほかには、「Girls Rock」という団体で、バンド活動を通じて女子学生を育てるプログラムを行っている人や、集団での農作業で地域活性化に取り組んでいる人、「Fifty dangerous things」(50のちょっと危ないことを大人がきちんと面倒を見て子供にもさせてみよう)という児童教育プログラムなど、ユニークな活動に取り組んでいる人がいて、その活動から感じた「Play」(遊び)と「Wisdom」(知恵)が語られました。面白い!と思ってどんどんやっていくうちに、いろいろなことを学んでいく、ということですが、アメリカなので、バカらしいかもしれないこと一生懸命やる具合がちょっと弾けてます。

 

このブログのタイトルが「Beyond Sports」というように、僕自身の持っているテーマはスポーツとそれ以外の分野を結びつけることです。そのヒントも得られました。

きょうはスポーツ界のスピーカーが他分野の専門家と同じ聴衆を相手にまったく引けをとらない発表をしていました。スポーツからうまく他にも通じるメッセージを抽出すれば、スポーツ好きというわけではない人が相手でも十分にやれるということを感じました。

それから、世の中には様々な専門家がいます。それを「スポーツ」×「~」で見せていけば、面白い話が見つかると思います。例えば、「スポーツ」×「音楽」とか、「スポーツ」×「農業」とか、「スポーツ」×「ファッション」とか、いろいろできますね。スポーツ界もいろいろなNPOを絡んでいくと面白くなりますよ。きっと。

一回くらい、こういうプレゼン大会を主催してみようかと考え始めました。元々は英語の勉強から始まったTEDは、きょうから違う方向に僕を導いていくかもしれません。


アメリカでやってよかった英語の勉強法

2011-01-23 23:31:54 | スポマネ留学情報、英語勉強法

春学期が始まって、以前よりスムーズに教授の話が聞けたり、自分の言いたいことが言えているなと感じる時がありました。

気がつけば、昨年の6月下旬に来て、丸7ヶ月が経っていました。

そこで、改めて振り返ってみて、こちらに来てから、やってよかった英語勉強法を書いておきます。

(1)ランゲージ・エクスチェンジ

幸いなことに、秋学期のわりと早い時期に学校のインターナショナルセンターでランゲージ・エクスチェンジ・パートナーが見つかりました。僕が日本語を教え、向こうに英語を教わるという仕組みです。僕のパートナーは、文学専攻の教養あふれる学部生の3年生(男性)です。子供の頃にポケモンやビデオゲームで日本に興味を持ったそうですが、日本語でしゃべってお友達になりたいというよりは、日本の文化や歴史などをじっくり理解することにとても興味があります。

そこで、僕から提案し、日本の文化に関するトピックや僕なりのものの見方を英語で書いて、それを添削してもらうという形を取りました。パートナーは自分が関心のあることの理解を深めることができます。

英語教室と違って、学期が始まってしまうと、自分の間違いを指摘してもらえることがほとんどなくなってしまいます(下手だな、と思われて終わるだけ)。なので、自分の何が出来ていないかをしっかり見る必要があると考えて添削にしてもらいました。毎週1回、分量はダブルスペースでA42枚以内くらいです。クラスの宿題で忙しい時にも絶対にそのペースを守りました。パートナーがちょうどよいタイミングで、「今週も楽しみにしています」みたいなメールを送ってくるので、こちらも頑張らなくてはという気になります。途中からはパートナーのアイデアで、一度読んで間違っているところに印だけをつけてくれて返送し、僕がもう一度考え直すようにしてくれました。これは非常に勉強になりました。

自分が知らない時代のことはあまり論じることができないので、トピックはスポーツの話はもちろん、例えば、テレビゲームの歴史とか(自分が小学生の頃から出始めたのですべてを見てきている)を書きました。一番喜ばれたのは、2002年サッカーW杯を経ての日韓関係の変化という渾身の3回続きの連載でした。

会話に関しても、ほとんどの場合、その日のトピックの補足や疑問点について口頭で付け加えていくので、自分が言いたいことをその場で英語にしていく練習もできました。恥ずかしながら、日本の文学や映画の名作に関しては彼の方詳しく、家に帰ってから検索して学びなおしたこともありました。

 

(2)気になった表現を全部メモする

文法の間違いがないことも重要ですが、言いたいことを言うには語彙力が重要です。

クラスの中ではもちろん、バスの中での他人の会話、新聞を読んだりして気になった表現は小さなノートに常にメモするようにしました。辞書で調べて、すぐにわかるものはOKですが、耳で聞いたものはスペルがわからないものがほとんどです。その場合は信頼できる英語の先生に尋ねました。この街では、学内や教会などで留学生やその家族向けに、様々な実践的な英語教室が行われています。だいたい「英語に関する質問を自由にして下さい」と言われるので、そこで聞くようにしました。1週間あれば3~5個は出てくるものです。慣用句だったり、「ああ、こういえばいいのか」というのがたくさんありました。

そうした質問をする時に先生に必ず言われたのが「どういう文脈で聞いた(見た)のか。状況を説明して」ということです。同じ表現でも文脈によって意味が変わることがあること。そして、文脈や状況をセットで覚えると、脳への定着率も断然いいです。

意外と忘れがちなのが、ネイティブスピーカーがみな英語に関する説明がうまいわけではありません。説明のわかりやすい人を見つけることが重要です。経験的に言うと、英語以外の言語を習得している人は、英語の説明もうまい人が多いと感じました。

 

この2点とも、日本でやるにはちょっと難しい勉強法かもしれません。留学を考えている方、留学中の方にお勧めします。

英語が一気にうまくなる方法はなく、自分がわかっていないことを見つけて、地道に一つ一つつぶしていくしかないというのが実感です。


TOEFLのスコアアップに、外国にいく必要はない。

2011-01-10 08:36:31 | スポマネ留学情報、英語勉強法

留学にはTOEFLスコアの証明というのが欠かせませんね。
僕も来る前は面倒だな、という気持ちがなかったわけではないのですが、こちらでの生活はすべての面で英語力が必要です。だから、こちらに来てからも毎日必死に英語の勉強を続けています。それはTOEFLのスコアアップのために学んだことが土台になっています。
では、TOEFLのスコアの基準をクリアする前に外国に出てしまって、現地で英語を勉強するのはどうか、と考える人もいるかもしれません。
僕はお奨めしません。


理由1 ネイティブスピーカーはTOEFLを受けない。

アメリカなどに来れば、英語を理解する人はそれはたくさんいるに決まっています。しかし、ネイティブスピーカーはTOEFLを受けませんので、どんなものなのか知りません。TOEFLの話ができるのは留学生同士に限られます。
先生がいるじゃないか、というかもしれません。しかし、ESL(English as a Second Language)の先生は、外国人が英語を話して暮らせるような英語力をつけるのが目的で、TOEFLのスペシャリストの講師ではありません。TOEFL向けの専門教育を受けた先生を探さなければなりません。
だいたいどうなるかと言うと、TOEFLの勉強を自分でやって、質問が出たら、それを英語で先生に聞かなければならないんです。
英語力が高くないのにこれをやるのは、敢えて難しくしてしまっていると思います。
文法の説明や英語の論理構造などは、専門的に勉強している人にしかできないことで、そのへんにいるアメリカ人に聞いても的確な答えが返ってくることはまずありません。「感覚で」とか言われます。


理由2 ESLのスクールは居心地がいい。

留学生同士は「お互い大変だよね」というような暗黙のいたわりがあります。外国生活の不満や愚痴を言ったりもするでしょう。そうしたストレス解消も必要ではあります。
ただ、ESL1年も長居するところではありません。
スクールに長居して英語力がほとんど伸びていない学生もいます。ルームメートが同じ国の出身者で、1日の半分以上を母国語で過ごしているとか。
なぜか彼らは大きなグループになっていて、敢えて言えば「ぬるま湯軍団」です。
簡単な単語と間違いのたくさんある英語で、それなりにコミュニケーションができているので、そこで満足しています。
ただ、これは、テニスにたとえると、山なりのボールを「ごめんね~」と言いながら打ち合っているようなものです。大学や大学院のクラスに入ったら、スピード、ボキャブラリー、しゃべる内容(日本の文化の説明程度で終わるのと、スポーツマネジメントの最新理論くらいの差)とも格段に上です。僕の場合は、大学院のクラスが始まると、200キロの弾丸サーブが不用意な後ろから飛んでくるような感覚になりました。打ち返せなければ、存在感ゼロです。

インディアナ大学の英語学校はTOEFLのPBTで550点を取れれば卒業です。逆に言うと、そのレベルより下の学生しかいないということです。その中で「山なりのボール」をいくら打ったところで上達はしません。日本のTOEFL予備校の中には2、3ヶ月で目標点に届かせますというスクールがありますが、そちらの方が金銭的、時間的コストが低く良心的だと思います。


理由3 自習する習慣や技術は、外国に来たからと言って上がるものではない。

日本人に限らず、「TOEFLのスコア」が上がらないと言っている学生たちを見ていると、勉強の仕方をしらないように見えます。問題集の使い方、暗記するための方法論などは、わざわざ英語で学ぶ必要はないでしょう。朝、昼、晩のどの時間帯に自分が一番集中できるか、なども効率の上では大事です。
あと、TOEFLの場合、英語力に加え、解法というのもかなり重要でありますが、むしろ大学受験でペーパーテストの出来が厳しく問われる中国、韓国、日本の方がそうした研究は進んでいるのかも知れません。

TOEFLのスコアアップだけでなく、英語力を伸ばしたいというのであれば、外国で学べる方法はあります。例えば、アメリカ人とルームメイトになったり、ホームステイをして生活のほとんどの時間を英語で過ごすとか。それでも、上記の理由3などは自分で解決しなければなりません。

僕の場合はいい加減大人になってから、そうした勉強に本格的に取り組んでいるので、10代の子が留学する時とは事情が違っています。経験上、言っていることですので、そのことは留意して下さい。


私なりのレポート作成法

2010-12-18 11:34:21 | スポマネ留学情報、英語勉強法

お久しぶりです。

ブログも更新せずにどうしていたのかと言えば、学期末のテストに追われていました。

3科目なので、大したことないかと思うかもしれませんが、今回のテストはすべて「Take Home Exam」つまり、家でやって決められた時刻までに教授に提出という形でした。最後の講義で出題されてから1週間余り、考え続け、書き続けるという苦行です。書くのに時間がかかる自分にとっては、2時間1本勝負のテストより有利かもしれませんが、よくてもわるくても制限時間内に終わるほうが精神的には楽ではないかと思います。

テストは実践的なものでした。マーケティングなら、ある企業があるスポーツイベントのスポンサーにつくとして、必要なことをすべて(ターゲット顧客、それぞれのブランドイメージと組むメリット、交渉の際何をパッケージするか、効果の測定方法など)を検討しなさいと。こういうのが出来れば、スポーツビジネスの現場でお金をもらえますよ、と言われているような感じでした。

今回は、スポーツマネジメント留学を考えておられる読者のみなさんを想定し、僕がこういうレポートをどう書くかを紹介してみようと思います。

(1)課題が与えられたら、すぐに読む

英語を理解しながら読むのは結構時間がかかります。締め切り前日に読んだのでは、何を言っているのかわからない点を人に尋ねる時間もありません。アメリカ人ならすぐにイメージのわく人名、大会や企業についても調べたりする必要があります。このようにすぐ1日仕事になってしまうので、早めのアクションが欠かせません。

(2)考えをじっくりと熟成させる。思いついたらメモする

問いを読んですぐに答えが思いつくことはまずないでしょう。課題をいったん頭に入れて、よい考えが思い浮かぶのを待ちます。これに数日かかるので、早い段階で課題を一通り読んでおくのです。思い浮かんだことはどんどんメモしていきます。僕はまっさらなコピー用紙を1つの問いにつき1枚使って、朝でも、夜でも、思いついたときに書き込んでいきました。多かったのは、他のクラスを受けた直後とか、スポーツニュースのサイトを読んでいた時にそれがヒントになってよい案が浮かびました。その昔、大学の学部生だった時に、教授に「論文で、どうしたらよい考えが浮かぶんですか」と質問しました。その答えが「よい考えが浮かぶまで考え続けること」だったことを今でも覚えています。それから粘るようになりました。

(3)答えの「柱」を立てる

紙の上に、ある程度答えの材料が揃ってきたら、構成を考えます。英語の場合、先に「私はこう思う」と結論を言って、「その理由は3つあります」というような論理構造なので、3本(場合よっては2~5本)の論理展開の柱をどう立てるのかを決めます。その際、3つのレベル感がそろっているか。その下にぶら下げる内容の分類が合っているかなどを見ます(ロジックツリーと言います。このあたりのクリティカルシンキングを身に着けるのには、日本にいた時に田久保先生にお世話になりました)。もう一つ大事なことはクラスで習ったことをきちんと盛り込むことです。考える枠組みや大事な用語は必ずクラスで取り上げられ、それを身につけてほしいので、テストで試しているわけです。逆に言うと、答えが思い浮かばない時は、講義ノートを見直すとヒントが詰まっています。

(4)答えは一気に書いていく

枠組みが決まってから書き始めるというのが原則です。日本語でやっている時はなんとなく言い回しで押し切れるので、きちっと構成が出来ていないうちに書き出してましたが、英語ではできません。それから、一つの問いの答えは、一気に書き切るということも意識しています。途中でやめて、次の日に続きを書くとどこかおかしくなってしまうことが経験でわかっています。

(5)全体のバランスを見る。無駄を削る

一つの課題で、例えば問いが5つあったとして、問2と問3で言っていることが違っているのはよくないです。また、同じことを指しているのに、英語の表現が違っているのも混乱を招くのではないかと思います。意外と多いのが、書いているうちに弱気になったのか、orやandで余分なことをくっつけているケースです。これをすっきりと削り取ります。もちろん文法のチェックもやります。

答えの熟成に3、4日はかかりますし、答えを書くのにも2日はかかります。正直に言うと、(5)は大概、提出締切日の午前中にやっていました。

 

ちなみにですが、これらの論理的な文章を書く力は、記者時代の書く力とは別物です。スポーツの記事はインパクトのある事実を集めることと感情に訴えることが大事で、論理的思考力はあまり求められていなかったように思います。僕のような感性に思い切り頼って生きてきた人間でも、論理的思考力は習得することができます。

今回はスポーツとはあまり関係のないテーマでしたが、たまにはこういうのも書いてみたくなるんですよ。

TOEFLの勉強は絶対に役に立つ!!(3)

2010-09-26 00:01:30 | スポマネ留学情報、英語勉強法
 少し日が空いてしまいましたが、残り2パートも書いて締めくくります。
 本当に、役に立っているので。

【Speaking】
 僕が通ったTOEFLの教室では、先生が答えるのにテンプレートつまり「型」を使ったほうが良いと話していました。特に、与えられたテーマで1分間好きなことをしゃべる第1問目のパターンが、実際のクラスでも使えます。
 
 TOEFLの勉強は絶対に役に立つ!!(1) で書いた「パラグラフライティング・セオリー」とほぼ同じです。

 最初に、立場、主張したいことをズバリ
   ↓
 次に、なぜなら(because)、と理由を説明する
   ↓
 わかりやすくするために、具体例をくっつける
   
 ネイティブのクラスメートが答えるのを聞いてみても、この型に沿っていることが多いです。「I would say it's OK because~」という感じです。理由まで言って理解できない場合、先生が「give us some examples」と求めることもあるので、やはりこれが基本パターンなのだと思います。日本語のように「最近こんなことがあって、こう思ったんです」のようなしゃべり方よりも、基本パターンに乗った方がみんながよく分かってくれるような感触があります。


【Writing】
 敢えて言うと、Integratedよりも、テーマについて書くTOEFLiBT以前からある設問の方がクラスでは役に立っている気がします。
 これもTOEFLの勉強は絶対に役に立つ!!(1) で書いた「パラグラフライティング・セオリー」です。そして、その先にある段落全体の構成も決まっているわけです。

 先日、ある教授がレポートの採点方法を明記していたのですが、それをみて英語で書く場合、どこに重点を置くべきなのかがよくわかりました。

 (1)あなたの立場、つまり第1段落または最初の2、3段落を読みます。それが有効かどうかをまず判断します。(だめなら、ここで採点終了。以下同様)

 (2)しかるべき参考文献を使っているのかを見ます。(立場、論理展開の根拠を判断する)

 (3)最終段落の結論とその理由を見ます。整合性を見ます。

 (4)ボディーの段落にざっと目を通します。(ここには時間をあまりかけない、とはっきり言っている)

 大学のレポートですので、もちろん論理的思考が求められており、それをきっちりと型に落とし込むとはどういうことなのかが上記の4つの流れでわかるかと思います。
 そして、TOEFLのライティングの練習がその土台になっているわけです。

 こちらに来て、日本人じゃない留学生の英語に触れる機会が結構あります。全体として何を言いたいのか、わかりにくいケースがあります。それは、思考を表現する流れが母国語のままになっているのでしょう。以前、韓国の人のライティングをPeer reading(お互いのものを読んで批評しあう勉強法)した時に、最後の最後まで主張の立場がわからず、すごく違和感があったのを覚えています。

 「型」というのは、思っていた以上に大事です。

 このような大事なことを教えてくださった先生方に、改めて感謝いたします。
  TOEFLの勉強は絶対に役に立つ! と断言します。
 点数を上げることは、英語力アップそのものです。
 留学目指してTOEFLの勉強中の人、本当に頑張ってください!!

TOEFLの勉強は絶対に役に立つ!!(2)

2010-09-18 02:54:34 | スポマネ留学情報、英語勉強法
【Listening】
  TOEFL iBTのリスニングは、2つパートがあります。キャンパス内の様々な場面での1対1の会話と、教室内でのレクチャーです。キャンパスでの実生活を想定した設問であることが容易にわかると思います。
  前者では、僕の友人は本当にIDカードをなくした人がいて図書館のカウンターで交渉してましたし、教授の部屋に行って、宿題のヒントをもらうというのも実際にやっています。困った状況でも「こんなの、TOEFLの問題みたいであったよなぁ」と思うと、少し気が楽になります。
  後者のレクチャー形式は、あまりにも実際のシーンがそっくりで、笑ってしまいそうになった時がありました。
  
  教授が「きょうは、このテーマについて話をします」と言う。
  ↓
  教授が質問をして、生徒が答える。
  手を挙げたりしないで、どんどん答えていく。
  ↓
  教授がそれをまとめながら、話を進め、また次の質問を投げかける。

  教授によっては、あまり学生に質問しないで自分が話す時間が長い人がいたりしますが、みな対話形式で進んでいきます。事前にイメージができて、心構えができていたという意味で、最初に軌道に乗るのに精神的に助かっています。  
  実際には、事前にテキストを読んで準備したり、講義にパワーポイントが使われたりして、テストのようにいきなり何のテーマを話すのかを知って、リスニングをして設問を解くよりも楽だったりします。

 ただし、一つだけ実際の方が難しいのは、クラスメートの発言です。聞き取れないことが多々あります。早口だったり、スラング的な言い回しをしているのか、自分が知識のない固有名詞を言ったりしているのか、原因はまだわかってませんが、ついていけない時があります。みんなが笑っている時に笑えないのは辛いです。

 僕は出願をした後に、キャンパスビジットをしました。クラスを体験させてくれた学校がいくつかあり、その時に、「TOEFLの場面に似てるな」と思ったのですが、すでにTOEFLのスコアは出し終えてました。もし、もっと早くに、このことを知っていれば「だいたいわかればOK」という程度ではなく、TOEFLを勉強する意識がもっと高いものになったと思うので、書かせてもらいました。

TOEFLの勉強は絶対に役に立つ!!(1)

2010-09-17 01:25:13 | スポマネ留学情報、英語勉強法
 スポーツマネジメントを目指すあなたは、TOEFLで基準点に達することが避けられませんね。僕自身も大変な道のりでした。iBTで初めて受験した時が71点で、最終的には98点まで上げて合格に達しました。
 
 スコアを挙げるための詳しいノウハウは、優れた先生がたくさんいて指導されており、僕自身には非常に効果がありました。独学ではなかなか変わらなかったのに、勉強法と解法を習得した後は20点以上も上がってますからね。お金を払って得たことをここですべて書いてしまっては、お世話になった先生に迷惑を掛けてしまうので、それはできませんが。

 単語を何千個も覚えたりする苦しい勉強に耐える間、いつも僕の頭の中に巡っていた疑問は「TOEFLの勉強は本当に役に立つの?」ということでした。
 こちらで大学院のクラスを受けるようになった今は断言できます。

 TOEFLの勉強は、留学してからも、ものすごく役に立つ!!

 知らなかったら今は悲惨なことになっていた、というくらいです。だから、今やっていることに一生懸命取り組んでくださいね。こちらでいろいろな国の人に会って、TOEFLの話をしましたが、iBTのスコアはかなり正確にその人の英語力を反映していると感じます。100点以上の人と、90点くらいの人、80点くらいの人でははっきりとした実力差があります。

 各項目に分けてどんな風に役に立っているのかを説明します。

【Reading】
 パラグラフライティング・セオリーというのを知っていますか?
 英文の一つの段落というのは、型が決まっています。
 
 (最初に)主張したいことをズバリ
   ↓
 (次に)なぜなら、と理由を説明する
   ↓
 (わかりやすくするために)具体例をくっつける
   ↓
 (最後に)もう一度、主張に触れる

 物語や随想は別ですが、大学で使われるような教科書や論文では、必ずこの型で書かれています。TOEFLの問題も、アカデミックな内容ですから、この型に沿って書かれています。手元の練習問題を見てみると、わかるはずです。

 こちらでは大量のReadingの宿題が出ます。1教科につき、1週間に50~80ページとかが普通です。辞書を引き引き読んでいたら、宿題以外のことが何もできないような毎日になってしまいます。
 しかし、パラグラフライティング・セオリーを知っていれば、各段落の最初だけを読んで、骨格を把握することができます。全体像をつかんでから、自分が知っていることが書いてありそうな段落はさらっと読み(時間がなければ、飛ばす)、よくわからない点はじっくり具体例まで読む。全体像を把握しておけば、授業で先生の話になんとかついていけます(細かいところに突っ込まれると苦しくなりますが)。各章や文章全体の最後にconclusionの段落を設けてくれている本や論文もあるので、先にそれを読んでおく手もあります。
 TOEFLの設問で、「筆者の主張に合っているものを一つ選べ」とか、その逆の問題もあったと思いますが、実際にクラスが始まっても非常に大事なスキルなわけです。 

 長くなったので(2)に分けます。

どうやって出願校を決めたか?

2010-06-29 07:15:28 | スポマネ留学情報、英語勉強法
このブログは、スポーツマネジメントで留学したいと考えている人にも有益な情報を提供していきたいと考えています。
今回はどうやって出願校を決めたのか、について書きます。


留学の準備をポツリポツリと始めたのは、2006年だったと思います。
東京在住でしたので、留学予備校の無料の説明会にいくつか参加して、テストスコアを出す必要性や進学したい時期から逆算してスケジュールを立てる必要があることはわかりました。しかし、このレベルを理解しても、合格へはほんの1ミリ前進しただけです。

では、何が大切なのか?

一言で言えば
「質の高い情報に、いかに早くたどり着くか?」
です。


出願プロセスは大きく分けて3つのパートがあります。
(1)出願校についてよく調べて、自分とのマッチングを見極める部分
(2)テストスコアなど、勉強した成果を数字でアピールする部分
(3)エッセイによる自己PRの部分

この3つのパートすべてに共通して、質の高い情報にいかに早くたどり着くかが勝負を分けます。

実は私は1年目の出願はすべて失敗に終わり、2年目にようやく合格したわけですが、この1年間の差というのも、質の高い情報を持っていたかどうか、に集約されます。

一年前の今頃は、2年目の巻き返しに向けて、どこに出願するかの作戦を練っていました。
1年目は出願校のホームーページをチェックする程度で、その学校の本当の特徴がわかっていませんでした。少々荒っぽい言い方をすると、基準が低く、どこでもいいから引っかかってくれというような感じだったと思います。

それを反省して、スポーツマネジメントを大学院レベルで学ぶに当たって誰が良質の情報を持っているのかをあれこれ考えました。
いくつかの学校のホームページを読んでいると、スポーツマネジメントを学んでいる日本人の学生や研究者がいることがわかってきました。名前を見ると、だいたい見当がつきますよね。
私の場合は、知り合い通じて、アメリカで博士号を取ってきたばかりで、日本の大学に着任した方にコンタクトを取るということに成功しました。お忙しい中時間を頂いて、直接大学に出向いて話をしました。学会に出入りしている方ですから、この大学はスポーツマネジメントの中でもこの分野に強いというような情報をかなり詳細に持っていました。
全米にはスポーツマネジメントを学べる大学が約200校あると聞きます。ホームページをいちいち見ていたのでは、それだけで1年くらい経ってしまいます。
しかし、専門家に聞けば、この分野の研究のレベルが高いのはこのあたりの学校ですと、あっという間に数校に絞り込まれます。

そして、さらに各校の詳しい情報に触れるために、まだアメリカで学んでいる日本人研究者や最近卒業したばかりの方を紹介して頂きました。「笑っていいとも」のテレフォンショッキングみたいな形で、一人を紹介してもらった後に、「○○大学でスポーツマネジメントを学んでいる知り合いはいませんか?」という風に頼みました。日本人がいない場合は韓国人留学生になったりもしました。「あの教授の話は面白い」とか「あの教授は○○に、強力なコネを持っている」とか「あの教授は○○大学に移籍する」といった最新のナマの情報を得ることができました。メールでのやりとりでしたが、みなさん本当に親切に教えてくださって、本当に感謝しています。
各校へのエッセイでは、「誰々からこういう話を聴いたので、ぜひ貴校の教授の下で学びたい」と具体的に突っ込んでアピールすることができました。

スポーツマネジメント留学のようなかなり専門的な分野については、マスメディアでの情報入手は難しいです。しかし、現代社会では多くの人がウェブで情報発信し、メールでつながることもできます。熱意の伝わるメールを書ければ、つながるチャンスはいくらでもあります。

出願プロセスについては、これからも随時、自分のやり方を紹介していきますね。