老いて、なおチャレンジ

大好きな草花と共に、余生を楽しめたらいいな~

清澄庭園にて

2007-06-24 13:59:04 | 

 
         青鷺                 仲のよいカイツブリの夫婦

清澄庭園に娘二人と出掛けた。ここは昔紀の国屋文左衛門の屋敷であったそうだ。
特にこれを見るというのではなく、四季折々の花が数は少ないが見られ、殊に冬は様々な野鳥が飛来し、大きな風情豊かな池は賑わうという。この時期殆どの野鳥は飛び去り、青鷺の数羽とカイツブリの親子が大きな鯉と亀と共に泳いでいた。
非常に暑い日であったが池の周りの木陰をぐるっと回って楽しんだ。

この日6月23日は私達夫婦の結婚記念日、然も50年(半世紀)つまり金婚式を迎える筈の日であった。生前「金婚式は盛大に祝おうね」と皆で楽しみにしていたが、夫はそれを待たずに逝ってしまった。
私達の50年をざっと振り返ってみた。3人の子供の父親だった46歳の夫、その時代としてはオールドミスだった34歳の私は見合いで結婚した。77歳の義母と共に新婚生活は6人で始まった。そこに更に二人の子が与えられ、老・壮年・思春期の若者・幼児全ての種が揃った8人の家族になり、苦楽を共にしたのである。
昭和56年101歳で義母は亡くなり、最後の子が結婚して家を出たのが昭和の終わり。ここで始めて夫婦二人だけの暮らしになったが、もう若い頃の様な甘い状態に戻ることは不可能、それに夫が63歳の時コンピュータ開発の会社を設立し、私もその一員として経理の仕事を担っていたので、夫婦で会社の為夢中で働いていた。そして生き甲斐のある人生最終段階を過ごし、夫は現役で93歳の生涯を閉じたのである。

奇しくもこの日は次女の主人の誕生日。丁度上京していた次女夫婦と長女夫婦も交え、「誕生日の祝い、金婚式残念会」を丸の内ビルのある店で夕食を共にし行った。例によって集まれば笑いの絶えない家族、いろんな話で盛り上がり、涙を流して笑い転げる場面ありで本当に楽しかった。天国で夫はきっと微笑んでいてくれたであろう。
夫を亡くし一人住まいではあるけれど、私は決して一人ではない、大勢の一族に守られて幸せな人生の最後を過ごさせて貰っていることを、更に痛切に感じたひと時であった。