鬼丸さんの話を聞いて思い出したことがある。
20代前半の頃、タイの山岳部にある少数民族の集落を訪問した。
電気も水もない、井戸もない、集落の近くに田畑もない、そんな所だった。
太陽とともに寝起きし、集落から1時間以上かけてみんなで歩いて畑に通う。
何をするにも集落のみんなでの共同作業、
もちろん農作業も、家(といっても竹と草で作ったもの)の建築や修理も、収穫物は山分け、
日本人から見ればものすごく不便な生活だが、
みんなとても楽しそうで幸せそうな笑顔をしていた。
アポ無しのホームステイを1泊お願いすると快く受け入れていただき、
お祝いの時にしか食べないという赤飯を準備し、
大切な鶏もつぶして御馳走していただいた。
とても心優しく、穏やかで、人懐こい人達だった。
少数民族の集落に、外部から文明や文化が入ってこなければ、
きっと、いつまでも平和な生活が続いていっただろう(疫病の心配はある)。
しかし、そんな人里を離れた山岳地帯の少数民族の集落に
洗濯機や冷蔵庫、テレビといった文明の利器の存在が知れ渡っていけば、
やっぱり便利なものが欲しくなって、
でも現金収入の無い人達は、
子どもを売りに出して、
売りに出された女の子は、体を売って、、エイズをもらって・・・。
そんな悲しい結果となった民族の若者とも食事をしながら意見交換をした。
日本を始めとする先進国が、
自分達の文明を持ち込んだこと(押しつけたこと)の責任というものを考えさせられた。
今日の鬼丸さんの講演を聴いて、日本人に何ができるのか考えさせられた。
鬼丸さんは「国内で人や資源を循環させれば、外国から”奪う”ことが無くなる。」と話された。
資源を輸入に頼らず、製品を輸出せず・・・とても難しいことだ。
今、九州はアジアをターゲットにしている。
だめなのか、
やっぱり地産地消か。。
答えはでない。
3/10(木) 休足