予選第5ラウンドの宮岡七段戦も終盤にさしかかりました。33手目時点の私の構想では39手目をA2に打つ予定でした。しかし、いざA2に打つ段になって躊躇してしまいました。39をA2に打った後、黒がE1に打つとC2の石も黒になってしまうため、黒から上辺に手が付けにくくなります。また、白にA3に当てられると、黒が左辺を取ることになります。左辺は白に取らせたほうが後の負担が少なくて良いな~と考えてしまいました。結局、私は39手目を当初予定していたA2ではなく、D1を選択しました。
/ A B C D E F G H
1++++○●++
2++○○○●++
3+○○○●●●●
4○○○●○●●○
5○○●●●●○○
6◇○○●●○○+
7++○●●●++
8++○+●+++
次、黒番(39手目)
試合後にZebraで分析した結果、当初考えていたA2が最善手(黒4石勝ち)で、実戦のE1により引き分けの形勢になっていたことが分かりました。
幻の盤面(当初の構想図)
/ A B C D E F G H
1++++○●++
2◆+○○○●++
3+●○○●●●●
4○○●●○●●○
5○○●●●●○○
6○○○●●○○+
7++○●●●++
8++○+●+++
次、白番(40手目)
ちなみに、39手目をA2に打ったとすると、白の40手目はF8が有力だと思います。この進行で41C1の好手まで読んでいたら「自分はスゴイ」と思ったところですが、残念ながら、41C1は全く浮かんでいませんでした。
好手41C1
/ A B C D E F G H
1++41+○●++
2●+○○○●++
3+●○○●●●●
4○○●●○●●○
5○○○●●●○○
6○○○○●○○+
7++○●○○++
8++○+●◇++
次、黒番(41手目)
引き分けの形勢のまま両者譲らず44手目まで進み、下記の局面を迎えました。次、黒番ですが、最善手はどこでしょうか? 引き分けを維持できる手は一つだけです。
/ A B C D E F G H
1+●●●●●++
2++●●●●+○
3+○○●●●○○
4○○○●○●●○
5○○●●●○●○
6○○○●●●○○
7++○●●●+◇
8++○+●+++
次、黒番(45手目)
45の正解はA2です。45以降、46F8 47G8 48D8 49B8 50A3 51A7 52G2・・・という進行で黒はモロに偶数理論にはまりますが、右辺と下辺を確定石にして引き分けに持ち込む進行です。私が打った45手目B2は実は4石損で、この試合で初めて敗勢に陥ったのでした。
白有利になったものの、白の46手目がこれまた非常に難しいところです。宮岡七段になったつもりで次の手を考えてみてください。
/ A B C D E F G H
1+●●●●●++
2+◆●●●●+○
3+○●●●●○○
4○○○●○●●○
5○○●●●○●○
6○○○●●●○○
7++○●●●+○
8++○+●+++
次、白番(46手目)
46の正解はG8です。試合中はこの手に気づきませんでしたが、G8に打たれてみると47手目(下記盤面)では黒に良い手がないではありませんか! 黒がどこに打っても偶数理論にはまってしまいますし、確定石を稼げる筋も見当たりません。
最善手G8を打った場合
/ A B C D E F G H
1+●●●●●++
2+●●●●●+○
3+○●●●●○○
4○○○●○●●○
5○○●○●○●○
6○○○●○●○○
7++○●●○+○
8++○+●+◇+
次、黒番(47手目)
白が46で最善手を外したため、形勢は再度黒に傾きました。下記局面では黒2石勝ちの形勢です。黒の47手目はどこに打つのが良いでしょうか?
実戦
/ A B C D E F G H
1+●●●●●++
2+●●●●●+○
3+○●●●●○○
4○○○●○●●○
5○○●●●○○○
6○○○●●○○○
7++○●○●+○
8++○◇●+++
次、黒番(47手目)
/ A B C D E F G H
1++++○●++
2++○○○●++
3+○○○●●●●
4○○○●○●●○
5○○●●●●○○
6◇○○●●○○+
7++○●●●++
8++○+●+++
次、黒番(39手目)
試合後にZebraで分析した結果、当初考えていたA2が最善手(黒4石勝ち)で、実戦のE1により引き分けの形勢になっていたことが分かりました。
幻の盤面(当初の構想図)
/ A B C D E F G H
1++++○●++
2◆+○○○●++
3+●○○●●●●
4○○●●○●●○
5○○●●●●○○
6○○○●●○○+
7++○●●●++
8++○+●+++
次、白番(40手目)
ちなみに、39手目をA2に打ったとすると、白の40手目はF8が有力だと思います。この進行で41C1の好手まで読んでいたら「自分はスゴイ」と思ったところですが、残念ながら、41C1は全く浮かんでいませんでした。
好手41C1
/ A B C D E F G H
1++41+○●++
2●+○○○●++
3+●○○●●●●
4○○●●○●●○
5○○○●●●○○
6○○○○●○○+
7++○●○○++
8++○+●◇++
次、黒番(41手目)
引き分けの形勢のまま両者譲らず44手目まで進み、下記の局面を迎えました。次、黒番ですが、最善手はどこでしょうか? 引き分けを維持できる手は一つだけです。
/ A B C D E F G H
1+●●●●●++
2++●●●●+○
3+○○●●●○○
4○○○●○●●○
5○○●●●○●○
6○○○●●●○○
7++○●●●+◇
8++○+●+++
次、黒番(45手目)
45の正解はA2です。45以降、46F8 47G8 48D8 49B8 50A3 51A7 52G2・・・という進行で黒はモロに偶数理論にはまりますが、右辺と下辺を確定石にして引き分けに持ち込む進行です。私が打った45手目B2は実は4石損で、この試合で初めて敗勢に陥ったのでした。
白有利になったものの、白の46手目がこれまた非常に難しいところです。宮岡七段になったつもりで次の手を考えてみてください。
/ A B C D E F G H
1+●●●●●++
2+◆●●●●+○
3+○●●●●○○
4○○○●○●●○
5○○●●●○●○
6○○○●●●○○
7++○●●●+○
8++○+●+++
次、白番(46手目)
46の正解はG8です。試合中はこの手に気づきませんでしたが、G8に打たれてみると47手目(下記盤面)では黒に良い手がないではありませんか! 黒がどこに打っても偶数理論にはまってしまいますし、確定石を稼げる筋も見当たりません。
最善手G8を打った場合
/ A B C D E F G H
1+●●●●●++
2+●●●●●+○
3+○●●●●○○
4○○○●○●●○
5○○●○●○●○
6○○○●○●○○
7++○●●○+○
8++○+●+◇+
次、黒番(47手目)
白が46で最善手を外したため、形勢は再度黒に傾きました。下記局面では黒2石勝ちの形勢です。黒の47手目はどこに打つのが良いでしょうか?
実戦
/ A B C D E F G H
1+●●●●●++
2+●●●●●+○
3+○●●●●○○
4○○○●○●●○
5○○●●●○○○
6○○○●●○○○
7++○●○●+○
8++○◇●+++
次、黒番(47手目)