連日のテポドン騒ぎに、少々うんざりしている。日々のなりわいは忙しいし、体調悪いしという時に、まったくもって、「ウザイ!」という感じだ。私は北朝鮮は問題の多い国だとは思っている(そもそも最高権力者が世襲だということ自体、信じられないほど変である。もっとも日本だって、レッキとした世襲ですが。北朝鮮ほど露骨ではなく、巧妙ですけれども)。花火に金使うなよ、という気もしている。
しかし、私がウンザリしているのは北朝鮮に対してではない。「千載一遇のチャンス、と喜んでいるのが大勢いるだろうなあ」と思い、そのことで吐き気がしてくるのだ。
北朝鮮は世界有数の弱小国家。キャンキャン吠えているけれども、世界中を敵に回して戦争する力など皆無。それでも「宣伝」には充分使えるというところが恐ろしい。自ら世界の保安官をもって任じているアメリカは、さぞ嬉しいことだろう。改憲派も勢いづくだろう……ああ、やだやだ。
それにしても、何でまた新聞各紙は、連日一面トップでこの話題を扱わねばならないのか。実のところ、私は新聞の一面にはさほど関心がない。と言うと語弊があるが……関心の程度は二番目ぐらい、である。もともと「社会面の右側」(つまり地味な社会ネタ)が専門だからかも知れないが、派手に報じられることよりも大事なことがある、といつも思っているからだ。
テポドン騒ぎで吹っ飛んだものや、陰でほくそ笑んでいる者達のことを忘れてはなるまい。浮かれたニュースが続く時こそ、足元にご用心。「悪い奴」と指さされる存在が出てくるとき、鳴り物入りで「正義の仮面」も堂々と登場する。
doll and peaceのぷらさんが、「私は比較的冷静」「今回のミサイル発射で一番得をするのって、ブッシュ政権と親米ポチだろ、と思うから」と書いておられる。いま我々に要求されているのは、こういう感性である。
ついでに余談――私は愛国心ゼロなので、「祖国」が滅びても別にかまわない(いや、かまわなくはないのだけれども、薄汚く存続するぐらいならすっぱり消えて出直した方がいい)。国破れて山河あり、という。山河とは限らないが「国」が滅びても生き続けるものはあり、私はそれらのほうがよほど大切だと思っているのだ。所属する人間を締め上げ、弱い奴は死ねとうそぶき、シタリ顔でエセ倫理を説く「国家」など、さっさと犬に食われてしまえばいいのである。
インテリジェンスの塊のような、そしてまたむしゃぶりつきたくなるような顔をして、北朝鮮は21世紀の中国の植民地だのとほざく、つまり今回のミサイル発射を中国の陰謀だなどとほざく、桜井良子などのデマゴグーを完膚なきまでに粉砕してくれ!
僕にはあなたの話が似非論理に見えるのですが。
弱者を守れといいながら、そんな国は滅びろ、ですか。
テンプレでも貼ってんのか…何で金太郎飴切ったみたいにこればっか言ってるんだろう。
歴史から学ぶ事、って、「国」をよくしたいとみんなで一丸となった先の大戦から学ぼうとかそういうことですか?
国というシステムを利用して権勢を子孫に引き継ぐ者たちの話はしてても、理想国家がどうこうなんて話はしてないと思いますけど。
国をよくしたいのではなく、一回ぶっこわして
作り直したいわけですね。
理想国家が出来るまで。
結局、歴史からの学ぶ事は何もなかったと。
山河ではなく、「国」が滅びても生き続けるもの。
これに大いに共感。これこそ大切。そしてこれは国家がのさばるにつれて、小さく萎んでしまっていっているものでもあります。
「国家」の説く倫理がエセである証左は、一方で大切なものを大切だとはクチでは云いながら、その大切なものを破壊するのに余念がないこと。豊かな風土、人と人との繋がり。無駄な公共事業でこれらを破壊したのは誰か? 新自由主義の名の下、これらを破壊しようとしているのは誰か?
こんなに騒いでいるのが日本だけで、むしろ着弾地点により近い位置にある中国やロシアが慌てていない理由だとか、この事件で得をするのは誰かとか。
現役議員時代はタカ派で鳴らした故・箕輪登氏が至った、「近隣国と仲よくすることが最上の安全保障政策」という結論の意味を、改めて翫味せねばならないと感じています。
そういや、箕輪さんは世襲政治家ではなく、彼の地盤(現在の北海道4区)も血縁には継がれませんでしたね。
今は寧ろ革新系に近い(明確な護憲派)、民主党の鉢呂吉雄氏がこの選挙区を勝ち抜いています。
> そもそも最高権力者が世襲だということ自体、信じられないほど変である。もっとも日本だって、レッキとした世襲ですが。北朝鮮ほど露骨ではなく、巧妙ですけれども
小泉・安倍・ブッシュ・金正日。
全員が「世襲政治家」ですね。
世界はなんと香ばしいのでしょう!
しかし、今回のエントリーは正直失望しました。
私はこのエントリーを読んでこう思いましたね。
「こういう考えを持った人間がいる限り、ミサイルぶっ放して悦に浸るバカはなくならないんだろな」
と。
今回、重大なルール違反を犯したのは誰ですか?
北朝鮮でしょう。
なぜそれをアメリカや日本政府非難に結びつけるのです?
もしミサイルをぶっ放すことで世の中の反米風潮が高まるのなら、全世界の国がミサイルを撃ち乱れさせますよ。アメリカは世界中から嫌われてますからね。
そうのような世の中の方がお好きですか?
>。「悪い奴」と指さされる存在が出てくるとき、鳴り物入りで「正義の仮面」も堂々と登場する。
ならばこんな表現をしましょうかね。
「悪い奴」がでてきたとき、中立を装って必死にかばう「正義の学級委員」がでてくる。
だから「悪い奴」は図に乗って悪事を重ねる。
破綻してるのはそいつらの脳内妄想なんであって、中韓ロシアという「当事者」と連携し粘り強く外交努力をするのが、虫の大好きな「現実」というものです。
イラクのスカッドミサイル39発で、イスラエルでは二人の死者がでました。
小泉さんの御蔭で将来数十万人の死人が出そうです。
しかし、あれですね。こんな腐れ国家なんぞ、「犬も食わねぇ」って感じですか。間違って食ったりしたら下痢を起こしそうですね。
ほんと、テポドンは盛り上がるほど、冷めていきます。